不思議な小説家、アンデルセン
色々頑張ってみた新キャラなどが含まれます。
苦手な方は回避を。
耐性のある方はゆっくりしていってくださいね。
少女は、微笑みながらローブの端を持ち上げて、お辞儀をしてくる。
このしぐさの自然さからいって、
日本人ではないのかもしれない 。
「恥ずかしい所を見せてすみませんでしたね、
私の名前は、ラズベリル アンデルセンですの。
よろしくお願いいたしますね。」
いままでの、子供っぽかった声とは一転、
張りのある凜とした声で自己紹介してきた。
「ああ、よろしくお願いしますね、
僕は、夢殿玉兎です。」
しばらく、自分の事をお互いに紹介しあった。
「所で、どうしてこんなとこにアンデルセンさんは来たんですか?」
「私、小説家をやっているんですけど、紙が無くなってしまって・・・
それで、買い物しに来たんですの。
所で、此処は人里のどこなのですか?
樹ばっかりで建物が見えないのですが・・・。」
「いや、ここは人里近くの森で、断じて人里じゃ無いんだけど・・・」
「え?」
アンデルセンとか言う名前の少女は、
動きを止めて、目を見張りとても驚いている。
どうやら本気で
この妖怪やら蟲やら一杯の森を、
人里だと勘違いしていたようだ。
かなりの天然の上に、重度の方向音痴なようである。
??「グオォォオオ!!」
あきれていると、
後ろから、樹をなぎ倒しながら
大きな何かが突進してきている音が聞こえた。




