第三話 孤独との日々
二人で過ごしていてもまるで一人でいるような孤独感
付き合っていたころの心地よさはすっかり消えていた
夫には私に対する愛なんて、もうすでになくなっているのだろうか
仕事が大変なのはよくわかる
でも一日中家にいる私は社会から見放されたような
友達からも忘れられてしまったような気がした
そう、まるでどこか知らないところに
佳奈と二人放り出されたかのように
周りが遠くに感じられた
そんな中で私は佳奈と一緒に楽しむことを考えた
しかし先は長い
夫がいまさら仕事人間からかわるわけはない
私はこのまま歳を取って人生を終えるのだろうか
佳奈がもう少し大きくなれば
私のこんな気持ちも変わっていくのだろうか私はもやもやする気持ちを押し込めた
そしてうちの掃除を始めた
私が大掃除をするのは決まってこういう時だ
悩んだとき沈んだとき部屋の掃除をすると気持ちがすっきりする
部屋のほこりが心の中のもやもや感に似ているから
さあ佳奈を迎えにいってこよう
私は佳奈を幼稚園に迎えにいった
毎日が同じ事の繰り返しだった。
退屈な日々だった
友達と話していても心の中は孤独だった
幼稚園が夏休みになったさらに時間は余ってくる
そうそう子どもを連れてお出かけばかりもできない
私はしばらく実家に帰ることにした
夫も私と顔を合わせば喧嘩、小言の毎日に疲れていたのか
大賛成で送り出してくれた
これでしばらくはのんびり私の時間もできる…