第二十六話 祈り
「夕子。大丈夫か。」
夫に後ろから抱き抱えられ、私はふらふらと立ち上がる。
「もう…なにがなんだかわからない。私はどうすればよかったの?」
私は夫にもたれながら泣き崩れた。
「夕子…佳奈が待ってる…うちへ帰ろう」
「美加…」
「美加のことは警察に任せるんだ。警察も佳奈のことは事件を疑っていたんだ」
後ろをみると警察がたくさんいた。
救急車で美加が運ばれていく。
私も夫に連れられて車に乗り実家へ向かった。
そして、無事に法事がすんだ。
私は佳奈のお墓に手を合わせた。
(守れなくてごめんね…置いていってごめんね…佳奈の未来を奪ってしまってごめんね…
いくら謝っても許してもらえないだろうけど、
お母さん、頑張って生きていくよ)
(天国で佳奈に会えるように…
佳奈…ずっとお母さんのことみててね…
間違ったことしないように…
お母さん、もっと強くなるよ…
佳奈たくさんたくさんありがとう…
佳奈が産まれて来てくれてよかった…
いつも忘れないからね)
たくさんたくさん、祈りを込めて、手を合わせた
それから一週間、私と夫は実家で過ごし、自宅へ帰ることになった
私はまだ完全に立ち直れなかったが、普通に話せるようになってきていた
夫もそんな私の様子をみて、仕事に行く気になったようだった
まだ一人になるのは心細かった
でも、もう修二に頼ったりしない…
寄り掛かったりしない
夫にも佳奈にもそう誓ったのだ
読んでいただいてありがとうございました