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第二十五話 消せない過去

「話しなさいよ…全部」私は問い詰めた

「そう…わかんないの…そうよね…あなたは何の被害も受けてないんだもの…私と違って」

「何を言ってるの?」

「六年前のことよ…あんたが旦那と知り合ったコンパ…覚えてる?」

「それがどう関係あるのよ…」

「そのコンパのあと…

私達、一緒に帰ってたよね…それから男に追い掛けられて…」…思い出した

そうだった…

あの時たしか美加と一緒に帰ってて…

数人の男に追い掛けられた…

「思い出した?あんた自分だけ逃げたよね…」

あの時、二人で走って逃げたけど…

美加はこけて…男達に捕まったんだ

私は美加の叫び声を聞いて振り返ったけど

私一人じゃどうすることもできなかった


私は走って逃げたのだ

美加を置き去りにして…

「あんたは無事に帰ったから忘れてたんだろうけど…

私はあの日を忘れることなんでできなかった

あのあと私は男らに捕まって…

車に引きずりこまれて…四人に犯されたのよ…

四人よ…わかる?

絶対あんたにはわからない…この苦しみは…

そのせいで私の子宮は使いものにならなくなったのよ…

結婚したって子供も産めないのよ…

まあ男なんてまっぴらだけど」

「だから佳奈を殺したの?

恨むなら私を恨めばいいじゃない…

私を殺せばいいじゃない…

なんで佳奈なのよ…」

「あんたを殺したって意味ないじゃない…

私は自分の子宮を失い…体も汚されたのよ

あんたにも同じ苦しみを味あわせたかった

あんたも二度と戻ってこない、大切なものを思いながら一生過ごすの…

私はずっとずっとあんたを恨みながら生きてきた…

自分だけ幸せになろうなんて許さない…

これでやっと私の復讐は終わった…」美加はそういうと自分でナイフを突き刺して死んでしまった…

「これで佳奈は事故死のままね…

自分のしたことに後悔し続けて生きていけばいい…」

そう言い残して美加は倒れた

私はその場にしゃがみ込んだ…

もう立ち上がることができなかった


六年前のあの時は私も怖くて逃げるのに必死だった

美加のところへ戻る勇気なんてなかった…

戻れば私も何をされたかわからない

私の行動は正当防衛ではなかったのか

私も一緒にレイプされたら美加の気もすんだのだろうか…わからない

私が全て悪かったのだろうか

最後まで読んでいただいてありがとうございました。できれば評価していただけるとうれしいです

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