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第二十一話 天罰

朝食をすませ、昼まで一滑りしてから帰ることになった

私は修二を送ってから実家に向かおうと思っていたが

このまま金沢によって仕事をしてくるらしい

私は一人で帰ることになった

車にはナビがついているから私だけでも運転できるだろう…

私は修二にお礼のメールを入れようと携帯をオンにする

するといきなり電話がかかってきた…

私の実家からだった

どうしたんだろう…とすぐに電話にでた

「夕子、今まで電話かからんかったよ。佳奈が佳奈が…」

「佳奈がどうしたん?怪我でもしたん?携帯つながらんかったんよ…」

と私は嘘をついた

「佳奈がな…夕子が出かけた日の夕方に一人で山にいったらしくて…

 行方がわからんようになって…」

「なんで?なんで山にいかしたん?」

「夕子を追い掛けて山に一人で…誰にも言わんといったらしい」

「それで?佳奈はどうしたん?まだわからんの?」

「それが…昨日の夕方…山の中から見つかって…」

「それで…?」

「まだ夜の山は寒いから…凍死だった…」

「え?なんていったん?」

「佳奈は死んでしまったん…」

母は泣いてしまいそれからは話にならなかった…


佳奈が…佳奈が…

私が一番大切な佳奈が…

寒い山で一人孤独に死んでいったなんて…

しかも私を探して追い掛けて…


私のせいだ…

私が佳奈を実家に預けたから…

佳奈を一緒に連れて行っていればこんなことにはならなかった…

私は体に力が入らなくてその場に倒れ込んだ…

「今夜が通夜で…明日が葬式だから…夕子何時に帰って来れる?」

「すぐに帰るから…通夜には間に合うと思う…」

「夕子、私がちゃんとみとったら山いくの止められたんに…

 ごめんな…まさか一人であの山いくと思わなかったんよ…」

「お母さんのせいじゃない…私が悪かったんよ…

 私が一人楽しんだから…罰が当たったんよ…」

「そんなことない…夕子は悪くない…自分を責めたらあかんよ…

 車気をつけて…早く顔見てやってな…」

電話が切れた…

私はようやく立ち上がり、車に乗り込んだ

来るときとは全く違う…重い空気の中私は運転だけに集中した

少しでも佳奈のことを考えたら何もできない気がした

実家に帰るまで…私は必死に運転し続けた


最後まで読んでいただいてありがとうございました。

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