第十五話 消えた夫婦愛
年末年始と大慌てで過ぎて行った
今年の四月から佳奈も小学校へ行く
あんなに小さかった佳奈
それが今ではこんなに成長し、一人前に私に反抗もするようになってきた
冬休み最終日、私は佳奈を連れてデパートに来ていた
佳奈のランドセルを選びにきたのだ
ランドセルといっても、値段もピンキリ、色も形も多種多様
私が子供のころは女の子は赤、男の子は黒だったが、今は違うらしい
佳奈の意見を聞きつつ、私の許せる範囲のものを選ぶ
形はごく普通のランドセルに決まったが、色を悩んでいた
悩むくらいなら赤にすれば?と言ってみても無駄だった
時間をかけて選んだランドセルはローズピンク…赤に近いピンク色って感じ
あと必要な文房具などを揃えた
次に机を見に行った
前から欲しがっていた、ベッドつきのデスクを買う
届けてもらうのは三月にしておいた
あとは入学式の服を買うだけ…それは春休みになってから買うことにした
こんなにたくさん佳奈の為に買うことは今までなかったから佳奈はすごくうれしそうだった
私も佳奈の喜ぶ顔を見て、久しぶりに家族っていう感じがした
夫のことはもうどうでもよかった
夫は相変わらず不倫を続けている
週末は泊まりにいくようになってしまい、最近では普段も朝帰りするようになってきていた
私はそれを見てみぬ振りをする
私にはもうどうしようもない
私に振り向かせることなど不可能だった
私達は一体何の為に結婚したのだろうか…
あれだけ愛していた気持ちもたった六年で消え失せてしまうものなのか
私の心の中にはまだ夫への未練があった
でもそんな自分は大嫌いだった
他の女に手を出して本気になってる男をまだ追い求めている自分に腹が立った
そんな男、捨ててしまえ
そう言っている自分がいた
今日も夫は帰ってこない…
私は一人布団に入り修二にメールする
ーこんばんは
修二、今何してる?
修二に逢いたい…ー
一人の夜は寂しかった
誰かそばにいてほしい…私は布団にうずくまる
「ブー、ブー」携帯がなった
私は急いで携帯を開ける…修二だ
ー夕子眠れないのかい?僕も一人ベッドで寝ているよ
来週、神戸に夕子来れる?
泊まりの仕事なんだ…
佳奈ちゃんも連れて神戸に遊びにおいでー
神戸かあ
結婚してからは一度も行ってないな・・・
佳奈と異人館に行ったり南京町で美味しい中華を食べるのもいいな
何より修二に逢える…
私はすぐメールした
ーOKです
お昼は南京町で中華?
楽しみだよー
しばらくしてメールが帰ってくる
ーお昼じゃないんだ…夜一緒に食べよう
夕子、佳奈ちゃんと泊まる用意しておいで
わかった?
俺、ホテル予約してるから
その日は一緒に寝ようなー
お泊り…一緒に寝る…
いつかはそうなるかもしれないと思っていたけど早すぎない?
コンプレックスを持っていた私は修二に抱かれることが怖かった…
でも修二に逢いたい…
あの腕の中で眠りたい
私は了解のメールを送った
私はもう自分を抑えることができなくなっていた
理性がなくなっていた
愛してほしい、愛されたい
自分を必要としてほしい…
ただそれだけの想いで私は修二に逢いにいった
夫が私にしたことと同じことをしようとしてるなんて
その時の私にはわからなかった
後半に向けて頑張って書いています。最後まで読んでいただけたら嬉しいです。