婚約
現場であの男に会ってからしばらくして、ボクシングを再開しようと会長に電話をかけた。
(僕はまたおっちゃんからボクシングを教われる、またおっちゃんとボクシングができる、それが楽しみだった)
、、トゥルルー、、トゥルルー、、ガチャ、『もしもし勝利です。 ご無沙汰してます、会長、今月からまたボクシング再開しようと思います。 またお世話になります』
すると会長から信じられない言葉が、、『分かった。 いつでも来い、、でも、もう監督はもうおらんぞ』
僕は驚き訪ねた。
『えっ?どうしたんですか?グリーンツダジムに帰ったんですか?』
すると会長から『いや違う、、監督は亡くなった、、去年の夏に』
僕は愕然として頭の中が真っ白になった。
もっとおっちゃんとボクシングがしたかった。
あの時、バイクに夢中になって遊び回らなかったらもっと、おっちゃんとボクシングができたのに、もっと強くなれたのに、、後悔ばかりが頭をよぎった。
しかしいくら後悔してもいくらおっちゃんを思っても、おっちゃんが生き返るわけじゃない、、おっちゃんから教わったメニューは今でも俺の頭に入ってる。
どうせならおっちゃんがビックリするぐらい強くなってやる。
そう思い僕はボクシングに打ち込んだ。
そんな時、一人の女性と出会った。
ある日、トイレットペーパーが切れて近くの馴染みのスーパーに行ったのだがその日たまたま売り切れていたため、家からちょっと外れにあるスーパーに行った。
そしてトイレットペーパーを持ってレジに並ぶと驚くぼと可愛い女の店員だった。
一目惚れだった。
それから事あるごとにそのスーパーに通ったがなかなか声をかけれずにいた。
ある日、ボクシングの練習が終わり先輩から温泉に誘われ温泉に行き、その帰りに、違う先輩が駅にいると連絡をうけ駅に行き、皆で話しをしていると見覚えのある女の子が友達と話していた。
レジの子だった。
僕は勇気をだし声をかけた。
『スーパーのレジにいる子だよな?
名前なんていうの?』
『勝美です。 里田勝美そっちの名前は?』
『小山田勝利だよ、実はずっと声かけようかまよってたんや、良かったらアドレス教えてよ』
『勝利って言うんですか?珍しい名前ですね、アドレス、これからもスーパーに来てくれるんならいいですよ』
『行くわ!絶対行くから!ありがとう!』
それから毎日、連絡を取り合い、何度かデートを重ね僕達は付き合いだした。
驚く事に勝美も僕の事を気にしてくれてたらしい。
そして付き合いだしてすぐ僕達は同棲をはじめた。
そして一年が経った頃の盆休みに事件は起きた。
盆休みには会社で毎年恒例のバーベキュー大会がありそれに勝美も連れて行き一緒に酒を呑み肉を食べ楽しんでいる時、勝美にお母さんから一本の電話が、、、『お祖母さんがもう助からないもうすぐにでも死にそうすぐに来て』
勝美の祖母はずっと入院しておりいつ亡くなってもおかしくない状態だった。
僕は勝美を連れて急いで病院に向かった。
絶対に間に合わせる、最後の死に目に勝美を間に合わせなきゃいけない、そんな思いでいっぱいだった。
、、病院に着き駆け足で病室に向かった。
、、、、もう息をしていなかった。
勝美は号泣した。
僕はそっと抱きしめて誓った、勝美は僕が守ると、、
そして数日が経ち僕は勝美にプロポーズし婚約した。
後書き
おっちゃん、いや竹本吾一さん本当に心からお悔やみ申し上げます。




