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別れ

、、、あの日、父は物凄い怒りの形相で家を出て行った。


その日、父は家に帰って来なかった。

しばらくして父の母、僕の祖母が僕を迎えに来てこう言った。

『お父さんは遠い国にとても大変なお仕事をしに行ってしばらく帰って来ないからばぁちゃんと暮らそう』


後に父はある事件に巻き込まれ、更生施設に入った事を知る。


この日から僕は祖母と飼っていた猫のミッキーと三人の生活が始まった。


僕は毎朝、二階の窓から父が迎えに来ないかと溜めた涙を、指で足をつねり

我慢して、父の姿を探していた。

そんな僕をみて、祖母は泣きながら抱き締めてこう言った。

『もう勝利に寂しい思いを、ばぁちゃんがさせへんから、今からたくさん二人で笑顔を作ったらええ、だから今は泣いたってええねんで』


僕は自然と涙が溢れ出し、涙が止まらなかった。


今まで我慢していた分まで溢れ出るかのように。


それから僕は毎日、祖母の後をついて行き、祖母の真似をし、祖母の手伝いで近所に毎日、回覧板を回し、また近所の足の不自由な、回覧板を回す事の出来ないおばぁちゃんの代わりに回覧板を回していた。


そうした毎日を過ごす内に町内のオバちゃんやオジさん皆が友達になり、皆の人気物になった。


また猫のミッキーとはいいパートナーになり毎日ミッキーと遊んだり、ミッキーと喧嘩をして祖母によく怒られた。


この当時、僕はミッキーと結婚するんだと言っており、ものすごくミッキーが大好きだった。


それから僕が小学校に上がるころ、

ミッキーの体調が悪くなり、どんどん衰弱していった。

そんなミッキーを見て僕は、『ミッキー良くなったら俺と結婚すんだぞ! だから早く良くなって!』と毎日声を掛けていたが、しばらくして息をしなくなった。


僕は毎日、毎日延々と泣いた。

この時、僕は初めて命の重さを知った。

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