異世界ものイヤミ
いきなりケンカ売ってます。
A 「なんかさー、異世界ものって多いけどさ、ズルいというか、安直じゃない?」
B 「そうかな? ファンタジーと異世界は切っても切れない関係だと思うんだけど。ネバーエンディングストーリーとか指輪物語とか、名作も多いじゃない」
A 「世界観がしっかりしている作品は読めるけど、それだって作者が作ってるから限界あるし……ご都合主義の作品がどうしても多くなってしまう。一番の異世界ものは、やっぱ夢だと思うんだよね」
B 「夢オチはだめだよー。ドラエもんの最後も、夢オチじゃないか、って噂あったよね」
A 「ドラエもんは異世界ものじゃない。のび太やドラエもんは、この世にいるってことになっている。基軸がセチガライ〝この世〟だから、ドラエもんアイテムが役立つんじゃない」
B 「そっか……けど夢なら、ドラエもんってすごい設定しっかりしすぎ」
A 「そう。普通の夢なら、もっとつじつま合わないハズなんだよね。だから、夢を描くのは小説になりにくいんだ。〝不思議の国のアリス〟は、その中でもイイ線いってる。夢のあいまいさ、とストーリー展開が上手くいってるもん。あのギリギリの匙加減がむずかしいんだ」
B 「けど、夢描く意味って何? 普通に異世界ものじゃダメなわけ?」
A 「だーかーらー、異世界ものは所詮、この世の二番煎じ、作者の想像力の範囲になっちゃうから、ぶっ飛べない!て話してんの」
B 「ぶっ飛ぶ意味ってあんの? 設定と話が面白かったらそれでいいじゃん」
A 「脳がジャワジャワしない!」
B 「ジャワジャワ?」
A 「〝わあ、そういう見かたってあったんだー〟ていうカンドーだよ。私はそれをしたいんだ。見た夢やチャネリングした情報って自分の想像力超えるでしょ。それを何とか形にしたいんだ」
B 「だから、あんた小説書いてるの?」
A 「そう」
そうとも言う。