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197  作者: Nora_
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「帰らなければよかったわ、そうすればあなたが勇気を出すところを直接この目で見られたのに」

「いや、勇気は出していないぞ」

「関係が変わったのに?」

「ああ、全部みずきが進めてくれただけだ」


 あ、滅茶苦茶「情けないわね」と言いたげな顔をしている、まあでもその通りだから仕方がないのかもしれない。


「みずき、ねえ、そうやって名前を呼び捨てにするようになったのも大城先輩のおかげだと?」

「ああ、名前呼びでいい、敬語じゃなくていい、本人がそう言ってきていなければいままで通りのままだったよ」

「まあもうそこはいいとして、関係が変わってからどういうことをしたの?」

「どういうことと言われても普通に会話をしたり課題をしているだけだよ」


 夏休みだからといって常に遊んでいるわけにはいかない、自分達が終わり間際に困ることのないように向き合わなければならない。

 いい点は先輩の方からやろうと言ってきてくれていることだ、遊びに行こうと誘われたらいつものあれで受け入れるしかなくなるからそういうことになる。


「あなたもしかしてこれからもずっと待つつもり?」

「あ、夏祭りに行こうとは誘ったぞ、前々から一緒に行っているからな」

「はぁ、そんなことは付き合っていなくてもできるわよね?」


 厳しい、終わったはずなのにまた同じところに戻ってくる。

 彼女はどうしてここまで気にするのか……ってみずきのためか、俺が情けないばかりにみずきばかりが頑張ることになるのだぞと言いたいわけだ。

 だが、なにもこれから全部みずきに任せようとしているわけではないのだから待っていてほしい、現時点では証明できないからこういう言い方しかできない。


「来たよー」

「どうしてさきなさんみたいにならなかったのかしら」

「んー、色々と違うところはあるけど情けないときばかりでもないんだからかつきちゃんは心配しすぎだよ」


 いま来たばかりなのにちゃんとついていけているということは隠れて聞いていたな、でも、彼女の味方が増えたというわけではないから堂々としれいればいい。


「うっ、……自分のことに集中しろという話よね」

「いや、別にそんなことを言うつもりはないけどね」


 自由に言われてむかつくなどという感情は出てきていないがとにかく困ることには変わらないため程々にしてもらいたかった。


「でも、これまでの過ごし方的に躊躇してしまうときなんかもあるかもしれないからかつきちゃんみたいな存在も必要だと思う」

「なんかごめんなさい……」

「謝らなくていい」


 彼女のためにと言うのはおかしいがいちいち指摘しなくて済むように頑張ろうと決めたのだった。

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