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14、真面目にしたたかな治癒師

 先輩(アメリア)が向かったという礼拝堂は聖堂の敷地内の北にあり、レイヴンがいると思われる厩舎や食堂は南にあるつくりなので、わたしが会おうと考えている支援者たちは南西の馬車の停留所にいるのではないかなと思ったので、「申し訳ないけどそこまで案内して欲しい」と頼んだ奉仕者の女性たちは、「食器を片付けに行くついでですから」と引き受けてくれた。

 彼女たちは最初こそよそよそしかったしわたしの顔色を伺うようなそぶりもあったけれど、簡単な自己紹介をしたわたしが王国語を話せているのを聞いて、まず「言葉が判るようだ」と理解してくれた。隊長のコルの外見が皇国(セリオ・トゥエル)人っぽいのもあって、わたしも瞳の色が青いので皇国(セリオ・トゥエル)人だと思っていたそうだ。着ている服が聖堂の支給服ではないので冒険者という立ち位置もすんなりと理解してくれて、しかもフォイラート領ブロスチのリディアさんに貰った昔の巫女服だと判ってしまうと、さらに興奮気味になり態度が変わった。堰を切ったように質問攻めになったし、彼女たちは簡単な自己紹介もしてくれた。なんでも今日は「王都から来た大変崇高な貴人のお世話をする」という理由で、奉仕者の中でも選りすぐって出自の綺麗な者が集められたらしかった。茶金髪に黄緑目の顔立ちも悪くない彼女たちは数代前に遡っても混じりけのない、まったく魔力も持たない、生粋の王国人だった。

 聖堂の運営に無償で貢献する奉仕者という共通の立場なだけで、年長者はわたしの母さんよりも上で一番若くても先輩(アメリア)よりも年上っぽい女性たちという年齢の幅がかなりある集団でも、わたしが冒険者として公国(ヴィエルテ)から旅をして北上していると知ると、誰もが羨ましそうでいてどこか困ったような否定的な表情になるのも興味深かった。

「怖くありませんか?」

「冒険者がですか?」

「違う街を旅して移動する暮らしが、です。」

 公国(ヴィエルテ)の図書館で学んでいた時に憧れていた生活でもあるので、旅をする日々に対して怖いとは思ったりする暇がない。

「皆さんはずっとここに暮らしているのですか?」

「違います。」

 聞けば誰もがデリーラル公領の出身で、領都ホバッサの出身じゃなかった。彼女たちは実に様々な土地から、結婚や親の引っ越し、仕事の都合でホバッサへと出てきて暮らしている。

「あまり変わらなくないですか?」

 わたしが公国(ヴィエルテ)から王国に来て旅をしている生活をしている期間は確かに短いけれど、生まれ育った場所にいないという大義では同じに思えた。

「違います、」

「全然違います。」

 全員に否定されてしまったので、圧倒されて何も言えない。

 気まずさを破るように、奉仕者のひとりが気持ちを話してくれた。

「生まれた街に帰るのも、今ではあまり気が進みません。あの街に私の居場所はないのです。」

 意外にも、誰もが頷いている。

「どうしてですか?」

「私の生まれた街は、竜王様を信仰していました。否定はしませんが、信仰する対象が違うと、いくら生まれ育った街でも窮屈なのです。」

「それに…、私はあの街ではちっぽけな存在でした。誰かに言われるままに家の中の用事を済ませて、三食食べさせてもらう代わりに家事をこなすのだと言い聞かされているうちに家の外の世界に私の居場所はなくて…、どこか肩身の狭い思いをしていました。」

「この街で、ここで暮らすのは仕事とご奉仕を両立する生活なのもあって決して楽ではないですが、やりがいがあるのです。」

 聖堂の教えに共感して献金して貢献するか、労働力を差し出して貢献するかは信者次第だと知っているし、1周目のわたしは懐の豊かではない冒険者として衣食住を提供してもらう代わりに治癒の魔法での貢献を対価に納めていた。

「やりがい、ですか?」

 結果としてわたしは聖堂に利用されて友を救うために身を投げ出して1周目を終えているので、2周目は傾倒しすぎないように気を付けているつもりだ。聖堂に入ってからは、衣食住の補償ばかりでわたしは何も貢献していない。キーラの代役としてこの街に来て、待遇の悪さから任務を中止しようというのは小隊(パーティ)の一員として間違っていないけれど、聖堂に借りばかりを作るのは面白くないと思っていたりもする。

 聖堂に心酔する程の信者ではないのでやりがいとはよくわからないと口に出しそうになって黙る。今のわたしに必要なのは疑われることではなくて、都合よく協力してもらえる状況を作ることなのだ。

「お互いがお互いを高めあって、お互いの不足を埋める。ここにいると、私という一人のちっぽけな存在でも聖堂という大きな集団の中では大切な歯車だと実感できるのです。」

 聖堂の教えそのものに、純粋に能力を分かち合う精神でいるようだ。

 かつて1周目の世界で精霊や魔石を共有化しようと持ち掛けられたのを思い出して、この世界でも同じことを求められていくのかなって思ってしまった。

 言葉に迷っている、と勘違いしたらしい奉仕者たちは顔を見合わせて静かに笑っている。

「あなた様は私たちとは違いすぎますから、実感がまだおありではないのでしょう。」

「それに…、治癒師(ヒーラー)様はまだお若いのでご理解できないのかもしれませんね。」

公国(ヴィエルテ)からいらっしゃったばかりですものね。」

「信者の為に貢献するということはやりがいのある奉仕なのだと、御自覚がないのかもしれませんわね。」

 違うって、言いたい。

 うまくまとめられてしまったけど、彼女たちが思うほどに純真な動機じゃない。

 わたしの現状を説明すると長くなりそうだし、心境を事細かに説明するのも妙な気がする。

「困ってしまわれましたね。」

「まだまだお若いから。」

 楽しそうな奉仕者たちは「この扉を行かれると、外へ出るのが早いですよ、」と馬車や厩舎へと続く通用口を教えてくれた。

「無理をお願いしたのに、親切にしていただいて感謝しています。ありがとうございます。」

 情報収集を対価に治癒師(ヒーラー)として魔法を使うのだとは言えないまま、わたしは彼女たちと別れると決める。

治癒師(ヒーラー)様、どうかご無理をなさらないよう。」

「あなた様が私たちとやりがいを分かち合おうとしてくださるお気持ちがありがたいです。」

「あなた様をお探しの方がいらっしゃったら、それとなくお志をお伝えしておきます。どうか、御存分にお力のほどを、」

 彼女たちはにこやかな笑顔で揃ってお辞儀して食堂の方へと去っていってしまった。すっかり誤解されている実感しかしない。でも、ここで否定したら応接室に連れ戻されてしまいそうで何も言えない。

 なんだかちょっとモヤモヤするのは、どうしてもまだ聖堂に対して油断できないと思っているし、油断したら大変な目に合うと判っているからだと思う。


 ※ ※ ※


 屋根だけしかない通路に降りて、棟の壁沿いに植えられている木々の傍を屋根の導くままに南西へと向かうと、賑やかに馬の啼き声や世話をする声の聞こえる厩舎の隣にある馬車の停留所には、様々な旗を付けた馬車が並んでいた。どの馬車も大型で、長距離移動も可能なように後ろの荷台にはトランクを縄で括りつけていたりしている。わたしの居た応接室のある棟からはちょうど死角になっていて、棟との間に植えられている木が視線除けにもなっている気軽さもあって、十台ほどある馬車は扉を開けっ放しで馭者が掃除をしている馬車もあったし、内側のカーテンを閉めて静けさに佇む馬車もあったりと、それぞれに待機の仕方は違うようだ。

 話し込んでいた聖堂の関係者ではない何人かのきちんとした身なりの男たちは、近付いてくるわたしを見て、低い声で聞き取れないほどの会話なのにスッとやめてしまった。どうやら彼らはここに残ったままの馬車の関係者たちに思えた。午前中に治癒を繰り返した患者の家族などではなさそうだ。

 聖堂のどういう立場の者なのかを確かめるべく、彼らはじっとわたしを観察している。茶金髪に血走った黄緑目の、握りこぶしや腕組みという態度の、魔力を感じない王国人ばかりだ。みんな背が高い。見下ろされている。

「こんにちわ、話せますか?」

 わたしは自分が王国人ではないから言葉が通じないのではないかと第一印象で見られると判っているのもあって、自分から声を掛けてみた。ちょっとだけ緊張して声が震えてしまったのは、彼らが警戒しているし怒っているという雰囲気を感じていたからでもある。

「お嬢ちゃん、どうしたんだい、迷子かい?」

 表情を柔らかに変えて話しかけてくれたのは、一番年の若い男だった。

「その格好、」

 太陽神様の神殿の巫女服に気が付いた男がいたのは助かった。

「事情があって、こちらで治癒師(ヒーラー)として困っている人のお力になりたいと思います。」

 人差し指で内緒なのだと仕草を見せて、わたしが問いかけると、男たちは顔色を変えた。

「支援者様の馬車で間違っていませんね?」

「…そうだ。あなた様が、王都から来た人か?」

 手ごたえがあった。この人たちは治癒師(ヒーラー)が来ると知っている。

「そうです。わたしは治癒師(ヒーラー)ですが、半妖の公国(ヴィエルテ)人です。わたしの出自が気になるということでしたら魔法はかけません。このまま去ります。」

 男たちはお互いの顔を見あってお互いの腹を探っているようだった。一番年若い男は握った手を震わせて馬車を見つめている。

「構うもんか、そんなこと、」

 ひとりの男がわたしを見て言った。「頼む。治癒師(ヒーラー)様、診てやってくれないか、」

「じいちゃん!」

 嬉しそうな若者が、男のひとりに声を掛けた。

「さ、入ってくれ、こっちの馬車だ、」

「次はこっちを頼む、」

 声が大きくなったり、朗報を伝えようとする者、呼びに行こうとする者に、わたしはすかさず牽制する。

「お静かにお願いします。ここにいるとバレるのは、もう少し先でいいのです。」

 あくまでも、ここから応接室へと戻るのは、わたしが情報収集をしてからでいい。

「わかった。さ、頼む、」

 一番年若い男が嬉しそうに白いレースのカーテンのついた大型の馬車へ行き扉を静かに開け、中に向かって何事かを話しかけていた。

「さ、乗って、」

 手招きされて中へと入ると、広々とした室内には、老齢の貴婦人と、向かい合うように母親らしき若い女性、膝の上の小さな男の子が座り、わたしを見ていた。

「初めまして。」

 扉は閉まらず、中を心配そうに男たちが覗き込んでいる。

「あなたは…、」

「王都から来た、ビアと言います。公国(ヴィエルテ)から来た冒険者でもあり、半妖の治癒師(ヒーラー)です。」

「ビアさん…、」

「半妖ですが、怖くないですか?」

 この土地は生粋の王国人が暮らす土地で、竜王様を信仰している領だからこそ、慎重に尋ねてみる。

「いいえ、ちっとも。」

 老貴婦人はわたしを見てにっこりと微笑み、「私の孫と、私の義理の娘をあなたに診てもらいたくて来たのですよ、」と言ってくれた。青白い顔の若い母親と咳き込み痩せ細った男の子は、わたしと目が合うと何度も深く頷いてくれている。

「ビアさん、その格好は、太陽神様の巫女様でしょうか?」

 眩しそうに若い母親はか細い声で尋ねて、「失礼しました。お名前を気安く呼んでしまいました、」と頭を下げて詫びてもくれる。

「ビアと呼んでください。気にしないで。」

 コンコンと咳き込んだ男の子の背を擦って、若い母親は「昔、ブロスチの弓鳴りの神事をご見学しお義父様とご旅行なさったとお聞きしたことがありましたね、お義母さま」と話を振った。

「若い頃に一度だけ見学に行った頃がありますよ。とっても美しい巫女様が、大きな弓を鳴らすのです。こんな風に、」

 懐かしそうに目を細めて、老貴婦人は弓を持ち弦を爪弾く仕草をした。フローレスやリディアさん、あの街の守護精霊であるギプキュイを思い出して、わたしは知らず知らずのうちに手の甲の印を撫でていた。なりゆきでわたしは黄色く輝く石(クライオフェン)の指輪を手に入れている。あの街で過ごした時間は遠くなっても、わたしの中で大切に輝き続けている。

「その服…、もしかしてビアさんは、ブロスチに行かれたのですね?」

「ご縁があってこの服を頂きました。この服のおかげで…、太陽神様のご加護も頂いています。」

 オオオ…、と男たちの歓声が上がった。

「それは良かった。そんなに素敵な方なら、お任せするのが一番ね。ビアさん、よろしくお願いします。」

 身なりで救われるってあるんだね。場の雰囲気も良くなって、嬉しくなる。

 ありがとう。心の中でリディアさんに感謝してみる。

「どなたから、魔法を掛けましょうか、」

 味方を得たようで、心なしか声が弾む。

 順番に魔法をかけていくだけのことでも、魔法をかけられたことのない人にとっては恐怖になるとシクストおじさんとの旅で知っている。あの時は薬を売るのが前提だったし癒しの手(キュア)でもあったので、『治癒(ヒール)』に頼らず『診察』や『診断』の結果を伝える必要があって説明も必要だったけれど、今回は違う。

「では、私に。」

 明るい表情でありつつも、背を伸ばし緊張している様子な老貴婦人が手を差し出してくれたので、手に触れないと魔法はかからないのだと思っているのだろうなと察しが付いた。無医村を渡った時のように薬を売るおじさんが一緒ではないので、魔法をかけるだけでいいけど、歩み寄ってくれる姿勢を無碍にするのは失礼に思えたので、わたしは手首に触れて『治癒(ヒール)』の魔法と『回復』の魔法をかけてみた。


 魔法に師匠の名を織り込んだので、光が老貴婦人の体を包み込んで癒していく中に、触る腕から全身に瞬間的に細かな放電の青白い光も駆け巡る。


 目を見開いて、魔法を掛け終わった後もしばらく瞬くだけしかなかった老貴婦人は恍惚とした表情でわたしを見て、何か言いたそうに何度か頷いて、言葉にならないまま何も言葉を発せず、若い母親と子供とを頷きながら手で差した。

「ばあちゃま、大丈夫かい、」

 年若い男が恐る恐る尋ねてもまだ、興奮した面持ちで頷くばかりだ。

「おばあちゃま、お話しできなくなっちゃったの?」

 視線を宙に彷徨わせている男の子が心配そうに若い母親に尋ねるのを見てやっと、「安心をし、今おばあちゃまは若返った気分を味わっているのですよ、」とようやく口を開いてくれた。

「僕も若返る?」

 コンコンと咳き込みながら、男の子は声を震わせている。

「辛いのが、きっと良くなるわ。そうですよね、ビア様、」

 老貴婦人がビア様呼びになったので、魔法の効果は思ったよりもよかったのだろうなと思えた。服に隠れている部分でわたしが目視した以上に深刻な病状があったのかもしれないなと思ったりするし、治癒の魔法で解決したのなら十分だろうなとも思ったりもする。

「お母様と一緒がいい。」

 男の子がおねだりするように若い母親の手を握ったまま見せてくれたので、わたしは両手を使ってそれぞれの腕を触って、順番に治癒の魔法を唱えることにする。『治癒(ヒール)』も『回復』ももちろん師匠の名前も織り込むので、魔法を使う度に師匠はこの場所を感じてくれているのだろうなと心のどこかで願ってしまったのは内緒だ。


 治癒(ヒール)の魔法の光が風に消えた後、馬車の中から黒い影が走り出た気配もした。

 目の錯覚?


 瞬いているのはわたしばかりではないようで、若い母親と目が合った。


「お母様!」

 男の子が突然大声を出した。

「僕、苦しくないよ!」


 ウオオオ…!

 馬車の中を覗き込む男たちの弾けるような感嘆の声が上がったのもつかの間に、誰もが口を隠して声を抑え込んだ。驚き身を竦めたわたしを見て、約束を思い出してくれたようだ。


「まあ! お母さまもよ!」

 嬉しそうに、若い母親はしっかりと肌艶の良くなった男の子を抱きしめた。

「お母様、一緒だね、」

「長患いの風邪だとしかわからず、咳ばかり続いていたのに…、」

「お腹が空いたよ、僕。」

「まあ、お母さまもよ、」

 ほろほろと涙を流している若い母親は涙声で抱きしめて、「よかった、よかった、」と頬ずりをしながら男の子の頭を撫でていた。


 よかった、と思ったのはわたしもだった。

 治癒師(ヒーラー)の治癒の魔法で現在ある疾患や体の不具合は治せてしまったので、救いの手(セイバー)並みの高度な医術を要求されなくてよかったと安心していたし、わたしが馬車を移動すればいいだけなのでとても身軽で、応接室での対応だと必要だった患者の出入りを待ったりする待ち時間が省略されている分便利だなと思ったりもする。


「薬をいくら飲んでも治らなくて、お医者様には『悪いものが憑いている』と言われて高額な薬代を要求されそうになったりしたのですよ、」

 老貴婦人は流れる涙をそっと拭って教えてくれた。

 ?

 長患いの風邪という扱いにしては、悪いものが憑いているって不思議な言い回しだ。

「心当たりがあるのですか?」

「ええ…、あの子はああ見えてやんちゃな子なんですよ、」

 若い母親と男の子の抱き合う様子を苦笑いをしている表情から見て、ふたりして精霊の悪意を買ったのかもしれないなと思えてきた。そうなると、竜信仰で精霊の珍しいデリーラル公領にしてはおかしな話に聞こえてきた。

「どこからいらっしゃったのですか、この領内からですか?」

「違います…、隣の領の、」

 老貴婦人は言葉を躊躇った。

「領のはずれの、山奥の街ですのよ?」

 欲しい情報ではないと判断して、わたしは気持ちを切り替える。

「次の馬車へ行きます。」

 扉の向こうで期待の眼差しで魔法を待っている男たちに告げてみる。


 馬車を降りるとすぐさま、「ありがとうございます、ありがとう、」といいながら代わりに年長の男が馬車の中に入っていって、男の子を抱きしめていたりした。長居をして家族の時間を邪魔したらかわいそうだ。

 別の馬車へと移動している最中に、割り込むようにして、興奮し嬉しそうにはしゃいだ様子の先ほどの馬車の年若い男が寄ってきて、「ありがとうございます、」と深々と頭を下げてくれた。

「遠くからきて、本当によかった。助けてくださってありがとうございました。」

 わたしも、ここに来てよかったと思えていた。

 無意識のうちに彼の手を握ると「お大事に、」と言って『治癒(ヒール)』の魔法をかけておいた。

ありがとうございました。

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