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25、番外編 ブレットの物語 夜に惑う 4

 無事に古銭を精霊に渡せれたのでブルービ様のおつかいは完了したと思えばもう聖堂へ行く理由はなかったけれど、真夜中の寮でビア様の部屋に悪戯をする悪い女がいるのだと思うと冷静な気分で夜の散歩へと繰り出せるとは思えなかったので、仕事を僕は断りもせず、待ち合わせの聖堂近くの民家へと時間通りに向かって、もう顔なじみになってしまった下働きの者たちと一緒に大聖堂へと向かった。

 今夜も着々と掃除をして、当然のように寮の廊下掃除へと立候補して、僕は黙々と仕事を勧めた。

 万年青の精霊にビア様へと古銭を渡してくれたのかを確認するのは急いでいないから後回しでいいとしても、優先して警戒しなくてはいけないのは不審な修道女だ。お化け修道女の悪戯でドアを開けたまま眠った結果何らかの被害を受けるのが入寮の洗礼なら、失敗していると知っただろうし仕掛け直しにまた今晩もやってくるはずだ。

 僕は目を光らせながら廊下拭きをして、僕は他の階を優先して掃除を済ませると、ビア様の階の階段の影に隠れて誰かが来るのをひたすら待っていた。ビア様のお部屋の階も部屋の位置も把握済みなので、あの修道女が来たのを待って掃除をしようと思っていたのだ。

 日中、いろいろなことがありすぎて睡眠不足なはずなのに、待っている間もちっとも眠くならなかった。夜の闇に紛れていても、僕はかなり興奮している。


 ※ ※ ※


 僕が管理を任されているリバーラリー商会の王都(ヴァニス)支店は、マスリナ子爵領に本店があって、会頭であり子爵様のお世継ぎでもあるロディス様の指揮の元、この国(スヴィルカーリャ)の各地に張り巡らされた販路によって齎された商材の王都周辺での行き来を管理し、王都(ヴァニス)の市場や王都の周辺の行商人たちの商材を置く倉庫としての機能と、ごく一部の固定客に一定量の商材を卸すという仕事を担っている。

 リバーラリー商会が扱っているのは王国の南東部にある契約農場で生産される貴重な野菜や果実、特殊な薬草や、王国と皇国(セリオ・トゥエル)公国(ヴィエルテ)との国境になるソローロ山脈周辺の山間の村で仕入れたりした薬草や果実、直接目鼻が利くものが採取してきた山菜などを、手入れし乾燥させたり加工した薬種だったりする。店舗を持つのはあまり効率がいいとは言えない商材なので、公爵領の領都などの大きな街に支店がある程度の展開で、ほとんどは行商人たちが直接売買しに行くようなやり方だ。扱っているのがあまり流通量が豊かではない商材なのもあって、固定客は馴染みの薬師や医者、付き合いの長い薬問屋で、あとは貴重な食材として紹介のしっかりとした貴族や裕福な商人の厨房に販売している程度だ。

 王都(ヴァニス)の市場の近くに王都支店を構えている一番の理由は、流通に便利な王国一の市場に近いからだと表向きにはなっているけれど、僕は違うとこっそり思っている。市場にあるのは薬問屋で、貴族の公邸の近くに暮らすのは医者、市場の周辺に暮らすのは薬師なのだと王都に暮らすうちにわかってきて、仕事柄、情報を集めるのに便利なのは薬師なのだと実感するようになったからだ。


 治癒師(ヒーラー)が稀な王国では、病気や怪我を治すには医者や薬師を頼るのが一番だ。医者は公国(ヴィエルテ)の魔法使いで言う癒しの手(キュア)並みの医療技術と専門の知識が必要なので魔力がない王国人は学校に通ってなる職業だけど、民間療法が主な薬師は魔力がなくてもできる職業で、代々家業として引き継いだりするし薬草の知識が深い者が本業とは別に担っていたりもする。定住しない薬師がなる『薬売り』という薬専門の行商人もいるくらいだ。

 王都にも薬師は医者よりも多く暮らしていて、青果店の店主や食堂のおばちゃんが実は薬師だって場合もあったりする。リバーラリー商会のたいていの顧客はこういった昼間活動する人たちで、今日の僕が用事があるのは、『闇モグリ』と呼ばれる医者兼薬師だ。医学の学校にも行かず冒険者でもなく医者として看板も出せない医者は、俗に『モグリ』と呼ばれている。中でも、特に夜活動しているモグリは闇モグリと呼ばれていて王都には何人かいるみたいだけど、僕は王国中で彼ひとりしか知らない。


 ミンクス侯爵家の公邸の近くの昔ながらの入り組んだ路地を地竜王様の神殿に向かって進んだ細い道の先にある、ここいら一帯の地主の家の離れを借りてその男は暮らしている。ジンガという名で、大酒飲みなので昼間は眠っていることが多くて、昼間尋ねていくのよりも夜の散歩の帰りに遭遇する方が多い。活動はもっぱら夜で、かなり上背があり上半身が大きく手が長く足が短いという独特の体型をしている。陽の光に当たらない生活が長くても肌は赤黒くて毛深く、無造作な髪はいつの頃からか真っ白く変わっているので、荒々しい狒々を彷彿とさせる容貌な青年だ。

 僕が尋ねて行った時、珍しくジンガは起きていてソファアに少しだけ尻を載せて前のめりに手を伸ばして、小さな丸テーブルに山と積んだ沢蟹をバリボリと音を立てて甲羅ごと噛み砕いて食べていた。ジンガの家の辺りは丘陵地が近く、地竜王様の神殿のあるおかげで程よく開発が遅れていて、王都にもかかわらず雑草園のような畑や雑木林が民家のすぐ近くのあちこちにあり、小川があって清い水まで流れている。ジンガは金が払えないなら食料で納めてくれればいいという信念なので、小川で捕まえてきた沢蟹も治療費の代わりに持ち込まれた食料だろうなと僕は思った。


「よお、」と声を掛けた僕を見て、ジンガは僕の顔色を見た後、「寝てないのか?」と尋ねてくれた。公国(ヴィエルテ)人でもなく冒険者でもないので職位(クラス)ははっきりしなくても能力は癒しの手(キュア)並みの実力を持つモグリの医者兼薬師なジンガは、両親ともに人間の子として生まれたけれど先祖がえりを起こして魔力があり魔法が使えるという特異な王国人だった。彼が地竜王様の神殿の近くに暮らしているのは人ではない者との接触を嫌うためで、魔力を持って生まれたばかりに幼少期はさんざん妖精や精霊に揶揄われて苦労したからだそうだ。ちなみに、世間一般の医者や薬師が避けるような、狼頭男(ワーウルフ)のように日中は人の姿をしている魔物(モンスター)や盗賊団ギルドの連中にさえも、金さえ払えば普通に診察しているのだからよくわからない。


「聞きたいことがあって、」とソファアに腰かけ話し始めた僕の質問をジンガは「3つだけ」と言って指を3本立てた。いつもは2つなので、今日は機嫌がいいようだ。

 最近妖精や精霊に(たか)られて困った男たちはいないかという問いには、ついこの前何人かの男たちが夜中にそんなことを言って呼びに来たよと教えてくれた。時の女神さまの神殿まで聖水を汲みに行かせたりして騒々しかったな、とも応えてくれる。聖水は魔力があるので、興奮している妖精たちにとっては蜜のような効果があるのだそうだ。僕の誘引香な汗の後始末はジンガがきっちりとしてくれたようだ。

 変わった事件はなかったかという問いには、盗賊団ギルドだと思われる狼頭男(ワーウルフ)たちが来たよ、と教えてくれる。その際、王都に黄金星草(ゴールド・スター)が自生していないかと聞かれて、遠い昔に薬草園で育てられてたって話を聞いたことがあるなと教えてやったよ、とも聞いた。薬草園とはどこかと聞かれたから、この丘の向こうの離宮は昔は薬草園って呼ばれていたんだって田舎者たちに講釈を垂れてやった、と得意そうになった。ニヤニヤと笑ったジンガは、そのまま贈り主である先代のミンクス候の話へと流れていったので、しばらく人となりを聞く羽目になった。離宮近くでの狼頭男(ワーウルフ)や盗賊団ギルドの連中が起こした事件とのつながりや概要が判って僕はほっとする。

 最後にビア様に関して、この付近で皇国(セリオ・トゥエル)人の貴族か誰かが輪廻の輪にお帰りになっていないかと聞いたら、ジンガは沢蟹を食べる手を止めて、目を丸くして突然大笑いし始めた。

 こんなむさいオッサンがお貴族様の実情を知るはずは無いだろ?と言って目じりの笑い涙を拭いながらひとしきり笑った後、ジンガは僕の顔をじっくりと見て、皇国(セリオ・トゥエル)人かどうかはわからないが、聖堂では最近行方がわからなくなっている冒険者が何人かいると教えてくれた。魔力を持つ者ではなく、魔力の限りなく0に近い『使えない者』が多いようだとも教えてくれる。

 僕としては単に王国人が聖堂に所属するのを辞めただけなんじゃないかって思ったのだけれど、ジンガが言うには根拠があって『違う』らしかった。

 そこまで言うのなら理由を知っているのかと問いてもジンガは答えてくれず、どうしてそんな話を知っているのかを聞いたら、今度は口いっぱいに放り込んだ沢蟹を噛み砕くばかりで答えてはくれなかった。

 午後の納品や片付けが待っている僕としては長居出来なかったので、また来なと家主であるジンガにと言われてしまうと、残念な気持ちのままでも帰るしかなかった。


 聖堂には何かあるのだとだけは判ったのは収穫だったと思う。

 お化けがあの修道女ならなんてことはないけど、異常に行方不明の冒険者が出ていると言われてしまうのは見過ごせない。魔力量に差はあっても、ビア様は冒険者だ。


 ※ ※ ※

 

 耳を澄まして意識して音をより分けていると、ビア様の階ではなく、下の階に、巡回する警備兵ではない誰かの気配が現れた。


 迷った末に、ビア様の階の廊下の掃除をして待った。モップを武器にできると思っていたのもあるけど、掃除する下働きの掃除夫とはいえ、人の気配があればビア様の部屋に侵入しようなどという不埒な行為などできないだろうと踏んだのだ。


 端から端まで拭き終えても、誰も来ない。

 首を傾げてしまう。読みが外れたのか?

 耳を澄ましても、何の音もしない。


 まさか、今日は下の階なのか?

 急いでモップとバケツとを手に階段を音をさせない様に降りて、下の階へと向かう。

 どの部屋も寝静まり静かで、廊下には全く誰の気配もない。

 

 おかしい。さっきの気配は、どこへ消えたんだ?


 廊下の奥まで確認しながら歩いて、一部屋、真夜中なのにこん棒を挟まれたドアがあるのを見つける。

 部屋の中を覗くと、眠っている誰かの姿が見える。髪形に顔つき、体格からして、若い男だ。


 どういうことだ?

 本当に入寮の際の洗礼としての悪戯なのか?


 僕は思い切って何もせずに立ち去って、廊下の端まで行き等間隔に廊下にあった最後のランタンの灯りを消し、階段の角の影に身を潜めた。昨夜の修道女といい、先ほどの誰かといい、使うのは僕も降りてきた方の階段だ。こっちの階段は使わないと賭けての行動だった。


 白い布巾を取ると目深に黒い帽子を被り直してしゃがみ、息を殺して僕は角から顔を出し、再び誰かが来るのを待った。

 真夜中に部屋のドアを開けておくことが警備兵ではない誰かに向けての合図なら、必ず誰かがやってくるはずだ。

 

 音のない夜に人の気配が濃く漂うと、音もなく、姿を現した者がいた。

 息を殺して僕が見ているのを気が付かないまま、その者たちは音もなくドアを開け、音もなく部屋に入り、一瞬、ドアが閉まった後音もなく出てきて、振り返りもせず去ってしまった。

 ドアは、きちんと閉まっている。

 

 いったい何だったんだ?

 僕はその場にモップとバケツとを置いて、音を忍ばせて後をつけ始めた。


 闇に紛れるのは得意だ。足音なんて消して歩くのくらい容易いし、気配なんて消しながら追跡だってできる。

 むしろ、何人もの不審な者たちの方が人数がある分、自然と痕跡を残していく。


 廊下を進んで、階段を降りて進むのを見送って、彼らが階段を降り切った後、僕も降りて追跡を続ける。

 聖堂の敷地内にあるいくつかの建物をつなぐ渡り廊下を進んだ彼らはずっと無言のままで、周囲を警戒して見まわしたり振り返りもしない。あとを僕がつけているとも知らないで、そのまま、階段を上がり、とある一室へと入っていった。

 静かな廊下にドアの向こうで鍵がかかる音が微かに響いた。


 室内が気になるけれど、今日はここまでにして続きは明日にすると決める。

 武器もなく味方もいない僕は身の安全を最優先にして、再び音を忍ばせたまま、ビア様たちの眠る寮へと戻った。

 距離を保っていたのでドアのプレートまではさすがに読めなかった。建物と部屋の位置は覚えたから明日はこっちを先に見てみようと計画を立てながら寮まで急いで戻って、モップとバケツとを回収する。

 夜の闇に紛れて複数人でやってきた者たちがまともなことをしているとは思えなくても、ドアが閉まっていたのもあって、僕はあの部屋の主が何をされていたのかを確かめなかった。ただ、同じ目をビア様にさせないで済んでよかったと思っていた。


 掃除を終えていたのもあって、集合場所を目指して暗い空を見上げ歩いていると、風に葉が擦れる音が聞こえてきた。

 すっかり忘れていた万年青の少年の存在を思い出し、僕は鍛錬場の方角へと庭を横切った。


 ※ ※ ※


「あ、昨日の、」

 植え込みの上に座っている少年な精霊は、僕を見るなり手を振った。植え込みの陰にちらほら見え隠れしている妖精たちの様子から、この万年青の少年はとっくに制圧してしまっているようだ。

「それ、水が入っているんだよね、昨日みたいにかけてよ、」


 汚水だからと言って断ると『昨日は汚水だと知っていて掛けたんだ?』と追及されるのは面倒だなと思った僕は、黙って従って地面にそっとバケツの中の水を開けた。


「どんな水だろうと水は水だからね。ありがたいよ。」

 僕の傍に立って、少年な精霊は「あのお金、渡したよ、」と僕の顔を覗き込んだ。


「ありがとう。」

 意外に早かった。ビア様に接触できるってことは、昼間も活動できる程度に魔力があり、ビア様との縁もしっかりある。


「どういたしまして。」


「じゃあ、またな、」

 仕上げの確認は、店に戻ってブルービ様の反応を待つばかりだ。精霊に渡してほしいというおつかいはこれでよかったはずなのだ。


「待ってよ、さっき水をくれたよね。お礼をさせてよ、」


 このままこの精霊と対価の渡しあいをするつもりもないので、僕は首を振った。ブルービ様のおつかいがきっかけで出来た万年青の少年との交流は、この先も続ける意味が見出せそうになかった。

「頼みごとを聞いてくれた礼だ。気にするな、」


「それじゃ困るんだよ。」

「こっちは困らないな。」


 立ち去ろうとした僕の前に、両手を広げて立ちはだかって、万年青の少年は「僕が貰った方が絶対に多いんだ。これじゃビアの精霊としての面目が立たないよ、」と不満そうに言った。


「そんなの、気にしなくてもいいだろう?」

「僕は気にする。何かをさせて。」


「そうはいってもなあ…、」

 草木に宿る精霊の強みは、昼間行動できることぐらいしか思い浮かばない。基本的に宿木とする植物に依存して定住しているので移動先に連れていくには不向きってことと、同じ種類の植物でも能力差がそれぞれあって、宿木の大きさに魔力量が影響するってことぐらいだ。幼い株の万年青の精霊であるこの少年がいくらヒト型をとれるほどの魔力量を持っていても、この万年青自体が聖堂の管理下にあるわけでもなく自生した株だろうし、現在の生育状況があまり芳しくなく水の調達もお情けでもらう汚水しかできないとなると、宿木の寿命はあまり長くはなさそうだからこの少年がここにいられる期間も短そうだ。

 少年の精霊だと思って哀れみを掛けず、どこにでもいる精霊を使い捨てにするくらいの覚悟がないと、割り切って頼み事などできない。

「なんでもするのか。」

 僕が出来なさそうな危険な内容で、顔を見られても平気な荒行で、捕まることになっても僕は責任を感じなくてもよさそうな荒仕事…。


「任せてよ。何だってできるから。」


「ふうん? できるかどうか、見せてもらおうか。」

 引き返すなら今のうちだぞとばかりに悪ぶった態度をとってみても、万年青の少年は怯まなかった。


「やるよ。できるよ、それぐらい。」


 わざと僕はもったいぶった態度で言って手招きして、万年青の少年としゃがむ。真っ暗闇の中、夜目が利く同士にしかわからない地図を、真っ暗な地面に指先で描き始めた。

 寮や礼拝堂と言った大聖堂の敷地内の建物と、先ほどの侵入者たちをつけていったあの建物と矢印を伸ばし見取り図としてあの部屋とを描いて丸印を付け加え、現在いる位置にはバツ印をつける。

「これが判るか?」


「ああ、この周辺の建物だよね。ここが、ビアがいるよね?」

「そうだ。」


 目の前にいる少年な精霊は地面に描いた地図を食い入るように見つめて、指を伸ばしてここのバツ印から丸印へと何度か行ったり来たりと道を覚えるように進めた。


「この部屋がなんのための部屋なのか調べてほしい、」

 出来そうでいてできないだろうな、という予感がしつつも僕は呟く。

「僕を馬鹿にしてる? こんなの簡単だよ。他には?」

「ついでに、この敷地内のどこかに一人で行動する修道女がいるはずだから、その者の暮らす建物と部屋の位置も教えてほしい。」

「その人、ビアに関係ある?」

「ああ。昨日の夜、部屋に悪戯をしに来た女だからな。」

「は? なんだよ、それ、」

 勝気な表情に、僕は内心満足する。

「お前が妖精たちと騒いでいる間に見つけて、悪戯は戻しておいた。」

「それでも、感じが悪い。」

 不満顔の万年青の少年を見て、僕はこれで安心だと思った。この程度の煽りでも効果がありそうで頼もしい。

「追いかけたが、逃げられた。昼間、できそうか?」

「やる。任せておいて。」

 興奮して立ち上がった万年青の少年を見て、僕はさっと地図を手で撫でて消した。

「頼んだぞ。」

 僕は立ち上がり足でさらに地表を均して、その場を後にした。


 ブルービ様からのおつかいは終わったけれど、僕には今晩、またここに来る理由ができた。

ありがとうございました

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