化け物マネージャーさん
私は自分で言うのもなんだがゲームが上手い部類だと思う。それは自他共に認めるほど。だからこの技術を使って稼げる職、Vtuberになった。そしてそこで出会ったのが柳雪マネージャー、私が花咲桜として活動するサポートをしてくれる人だった。そして今、私はマネージャーさんを連れてMaSのゲーム配信をしていた。
『すっご…』
私はそこで真の天才とはなんたるかを見せられていた。さっき私が見せたすれ違いざまに斬る技は結構高度だったりする。それこそゴブリン相手でも難しいほど。それをマネージャーさんは軽々とウッドウルフに決めていく。それも私より速く、私より柔軟に、私より鮮やかに、最小限に、美しく…私はそれに見惚れていた。こんなの見惚れない方がどうかしている。避けるのが上手い。掠るギリギリを攻めている。そして回避した瞬間に剣を最小限で振り下ろす。しかも一回の回避で最低でも5回は斬っている。
《すごー!?》
《何やってるのかわからないけど凄いことはわかる》
《化け物すぎ笑》
視聴者のみんなもわかっているようだ。マネージャーさんがゲームをよくやっているのは知っていた。でもここまで凄いとは思っていなかった。
「これで最後かな」
マネージャーさんが最後の一撃と言わんばかりに放った一撃によってウッドウルフは核だけとなって消えさった。
・・・
「ふぅ…」
少し危なかったけど多少は魅せれただろう。さっきのは桜さんの技術を自分なりに改良した結果だ。桜さんがどう感じるのかはわからないけど、これで桜さんがさらに上手くなればきっともっと人気が出る。
「さて、どうでしたか?」
『凄かったです!』
《上手すぎた》
《もしかして元上位勢?》
《2人ともエグい》
視聴者の方々も納得したらしい。まあ、あれだけ見せてこれでも認められなかったら流石に諦めざるを得なかったのだが、よかった。一部のファンからしたらマネージャーは嫉妬の対象だ。それをなくすには完璧に仕事仲間であることを証明しなければならない。そのためある程度の実力は見せるべきだ。
『マネージャーさんはガチ勢だったりしますか?』
「いえいえ、軽く遊んでいただけですよ」
《嘘だッ!》
《ダウト》
《いやいや!》
『あれでガチ勢じゃなかったらなんなんですか!』
「うーん…エンジョイ勢?」
『ありえませんよ!』
そんな言い合いを数分したのち、桜さんが諦めボス部屋に進むことになった。
『少し納得できませんが、一旦攻略が優先ですね。ボス部屋行っちゃいましょう!』
俺と桜さんはさっきまでの戦いでレベル6とレベル8まで上がっていた。まだ推奨レベルには達していないが、この感じならある程度安全にいけそうだ。
『じゃあ、行きましょうか!』
そして桜さんがゆっくりとボス部屋の扉を開けるのだった。




