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MaS配信

 何故か俺も桜さんの配信に出演することになってしまったわけなのだが…


『こんさきー!今回はMaSの配信だよー』


《キタァ!》

《可愛いっす!》

《ここでも和服なのすこ》

《もしかしてサムライ?》


『そうだよーサムライだよ!』


「なんでそれを選んでしまったんだ…」


MaSではいろんな職業が存在する。その中でも最強枠が魔法使いの上位職である魔女や賢者、剣士の上位職である剣姫や剣聖などがある。そのため初期職は魔法使いや剣士が人気だ。そしてサムライは剣士などと同じ初期職で、上位職は鬼神がある。だが、そもそもサムライが弱いのと鬼神も弱いためかなりの不人気、なんなら不遇職とまで呼ばれるほどだ。


『弱いのは知ってるよー?でも弱い方が燃えるでしょ!』


《戦闘狂かな?》

《もの好きすぎぃ》

《流石にサムライは…》


桜さんの職業が侍と分かった瞬間、離れていく奴がいるな…そろそろかな。俺は石を投げて桜さんに合図を送る。


『流石に私1人だと大変だなぁってことで、マネージャーさんに無理を言って来てもらいました!どうぞー』

「はい。桜さんのマネージャーです。適当にYとでも呼んでください」


《まさかの男!》

《マジか!》

《エコーボイスでマネージャー登場とか何気に初めてじゃない?》


「あー…私は援護や助言をする程度ですので悪しからず。」


流石に配信は桜さんメイン。エコーボイスの上司に言ったところ了承はすんなり通って、代わりに俺は戦闘に関してはメインとして戦うことを禁止されている。何かしら予定外のことが起きた時のみ動くような形だ。


『マネージャーさんは剣士なんですね』

「そうですね。前やっていたアカウントでも剣士でしたので」


《普通に強そう》

《剣士の時点で強い定期》

《最強職と不遇職かぁ》


「今回は何をされるつもりですか?」

『今回は始まりのダンジョンを攻略したいと思います!』

「なるほど」


始まりのダンジョンとはMaS内では一番難易度が低いとされているダンジョンだ。初心者用のダンジョンで行く人はかなり少ない。推奨レベルは10だ。


「私たち、さっきアカウントを作ったばかりなので、まだレベル1ですが大丈夫ですか?」

『きっと大丈夫です!』


《楽観的!》

《剣士ならまだしもサムライは流石にきついのでは》

《ワクワク!》


「まぁ、桜さんが大丈夫なのでしたら…」


そして俺たちは道中のモンスターを狩りながら始まりのダンジョンの入り口にまでついていた。


「着くまでにレベル4にはなりましたが…いけますか?」

『ここで引くのは配信者にあらず!ノーコンで攻略してみせますよ!』


《おー!言うねぇ》

《ハードルが上がっていってる笑》

《フラグ1》


「お、いきなり来ましたよ」


ダンジョンに入るとすぐにゴブリンが現れた。数は3体。ゲーム内では最弱に近しいモンスターだが、今の俺たちに取ってはかなり危険な存在だ。


「手出しは必要ですか?」

『いえ、最初は自分で挑戦してみます!』


そして桜さんとゴブリンとの戦闘が始まった。

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