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間章.はじめての狼狽



****



やっっっってもうた……………。



あの日の帰り道、(真澄 純)は、

自分の行動に少しだけ…

いや、結構後悔した。



もちろん、あんなこと言うつもりやなかった。


ファミレスんときといい、さっきといい、

ちょっと暴走しすぎや。



でも……



だって…………っ



栞さん、あまりになんもわかってないから…!



クマをもらったときは、

栞さんが俺のこと思ってくれたんやって、

ほんま、死ぬかってくらい嬉しかったのに。



他のヤツにも渡したって聞いて。

嫌や、俺だけを見てほしいのにって…。


でも俺のこんな気持ち、

微塵も気づいてないんやなって考えたら、

自分の中に、黒い感情がわいて…。



『俺、もう、我慢できる自信ないです。

今だって、自分を抑えるの必死なんで。』



…………うわぁあぁ。

にしても、こんなん俺のキャラとちゃうやん…!!!



こっわ。こないだまで、

初めてメッセージ送れただけで喜べたのに。

どんどん進化しとる。俺の欲が。



自分で自分が怖い……

俺ってちょっとヤバい奴やったんや……

このクマも、なんか俺を責めている気がする………。



『ピロン』


クマと睨めっこして、頭を抱えていたところに、スマホの通知が鳴る。



わ…もしかして栞さんか………?


試合観戦のこと、やっぱやめ、とか………?


そ、それとも、

さっきの俺の行動がドン引きされてるとか……!?



恐る恐る、画面を確認する。



………あ。ちゃうわ。

大阪の友達(ア ホ)からのLINKやん。



『ほんで、結局押し倒せたん?』



…待ってほんまにアホや。

俺の焦りを返してくれ。



「はぁ…」



そっと画面を閉じる。



大丈夫。

こんなヤツがおるくらいやから、

まだ自分はまともな方や。



週末の試合、ほんまにがんばろ。



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