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生徒心得(Ⅳ).楽しい歓迎会?③



翌日も、その次の日も、

特に何事も起きない、

普段どおりの学校生活を送った。



……凛の足取りが常時スキップ気味なのと、

流星が眉間に寄せたシワを崩さないことを除いて。



予想通り、真澄くんとは出会わなかった。

本当に大丈夫なのか気になってたから、

当日までに直接声をかけたかったけど……仕方ない。



そして、迎えた土曜日。

とにかく無事に一日を終えれますようにと、

仏壇の前で祈って家を出た。



家の前で流星と合流し、待ち合わせ場所へ向かう。



「……しーちゃん。そのカッコでいくの?」


「え?うん」



当たり前じゃないか。

もう家を出てるんだから。



「え……………変?」


「…いや、変じゃねーけど。丈短くね」


「そう……?」



私は動きやすいように、

デニムのサロペットを選んだ。


まあ確かにショート丈だけど……。

ショートといっても、せいぜい膝が出るくらい。

スカートじゃないし。



「普通だと思うけど………?

それに動きやすいの、これしかないし」


「ふーん」



……またでた、この生返事。

なんかいろいろと心配になってきた。



「流星……?

わかってるとは思うけど。

今日はみんなと仲良くしてね」


「オレ、凛ちゃんとは仲良しだよ?」


「真澄くんとも仲良くして」


「そんな約束、できねー」


流星が、プイとそっぽを向く。



ほら、心配したとおり。

打ち解ける気が全くないじゃないか。



「あのねぇ。

今日は真澄くんの歓迎会なんだから、

もっと前向きに…

「てか。

しーちゃんは、誰にでもヘラヘラすんなよ」



「なっ…!?

ヘラヘラなんてしてない!!」


「してる」


「してない!」


「してるしてる。

道端のハゲたおっさんにもしてる」


「し・て・な・い!!!」



んもーー!!!!

ほんとこの甘ちゃんは、何が気に入らないんだ!



というか、なんで私が責められなきゃいけないの!?

今日の主催者は凛なのにっ!


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