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心の季節に合う酒を  作者: 時計塔の爺
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バー開店

現実の日差しが辛ければ、少し寄ってきませんか?

  有名な街の知る人ぞ知る歓楽街にあまり知られていない酒場(バー)がまるで夜の騒ぎから隠れるようにひっそりと経営されている。

  その酒場(バー)は飲食店の建ち並ぶビルとビルの裂け目、けして広いとは言えない路地を少し進むと小さな看板が見えてくる。


  その店は左目に片眼鏡(モノクル)をかけた白髪の男がマスターを勤めている。

  彼の名前は誰も知らず、生まれはどこか、いつからこの店にいるのかもはっきりとしたことは知られていない。

  この店のように、表通りの光輝く世界から隠れているような男だ。

 

 そんな妖しい男の怪しい店に客は来るのかと思うだろうが、なぜか毎夜、多くはないが必ず数人の客がここに足を運ぶのだ。

  それもどの客も現実社会でなにかを悩む者ばかり。

  仕事帰りのサラリーマンやOL、何かに行き詰まった大学生、家事に疲れた主婦、家族の輪に入れない父親、互いの関係に悩む若いカップル...。

 若者から老人まで、男女問わずさまざまな境遇の者がこの店に客として足を運び、自然と(マスター)に自分の悩みを口にする。男はカウンターから静かに耳を傾け、オススメの一杯と共にアドバイスを送り、客の悩みをやわらげる。

 

  そう、ここは眩しすぎる現実に疲れた者たちにとって木陰のような場所。

  厳しい旅の途中の休憩所。

  酒場(バー)【Shade】へようこそ。

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