君を知りたい。
この作品は私「みーぼぅ」の実話でございます。
ゆうだい「お前最近どーなのよ?」
よしと「は?なにが?」
ゆうだい「なにがって、、あの子のことしかないだろ??」
いつも同じような話してる。
めでたい奴らだなと思う。
しかし、俺も少し気になる話だ。
よしとは学校一かわいいと言っても過言ではないゆうなのことが好きなのだ。
よしと「まぁ、順調ってとこかな///」
ゆうだい「ほんとかよー!もう告っちゃえよ〜」
よしと「っっそれはむり!」
「振られるのは分かりきってるし、、、」
ゆうだい「そんなの分かんねーだろ!!!」
「おい!りょーじも言ってやれよー」
たしかに振られるか振られないかなんて誰にも分からないだろう。
しかし、大丈夫だなんて無責任なことは言えない。
そんなこといって振られたらショックはかなりでかいはずだ。
りょーじ「そうだね。よしとならいけると思う。」
「遊びに誘って見たらどうかな?何なら俺も手伝うよ?」
ゆうだい「そりゃいいな!俺も手伝うぞ!もうすぐ8月だし花火とかどうだろ?」
よしと「いいね!二人ともありがとな」
「頼むわ!みんなと花火も楽しそうだし」
ゆうだい「そうと決まれば誘ってみるしかねーな!」
「よしと頑張って誘えよ!」
りょーじ「頑張れよ!」
よしと「おう!頑張ってみるわ!」
学校一かわいい子と花火か。
側から見れば羨ましいことなのだろう。
だが、俺は女にあまり興味がない。
いや、興味がないわけではないが話すのがめんどくさい。
変に気を遣ってしまうからだ。
学校「キーンコーンカーンコーン。」
りょーじ「ただいまー」
「腹減ったー」
いつもならご飯を食べて、寝て、また学校に行く。
それの繰り返しだが、
プルルルルッ!
りょーじ「メールだ!誰からだろう、、?」
今日は珍しくメールが来た。
件名によしとと書いてある。
果たして花火に誘えたのだろうか?
本文
「さっきゆうなに花火どうって誘ったんだけどさ、みやびも一緒でいいなら行くー!って!
誘えると思わなかったよー。
りょーじのおかげだわ!ありがとう!」
みやびはゆうなの親友だ。
何はともあれ誘えたのは良かった。
「良かったね!」
とメールを打つ。
送信を押そうとしたその時、、、
プルルルルッ!
またメールだ。
件名にはまたよしとと書いてある。
本文
「りょーじ大変だ!笑
みやびがゆうだいのこと好きらしいんだ!
それで二人きりにしてあげたいってゆうなに言われて!
りょーじも手伝って欲しいんだ!」
りょーじ「まじかよ、、、」
つい声に出してしまった。
この流れでは俺、ゆうだい、よしと、ゆうな、みやびの5人で花火をするのだろう。
よしとはゆうなと一緒にいて、ゆうだいもみやびと一緒いることになったら俺は一人だ。
メールを見た瞬間気づいてしまった。
もしかして俺必要ないんじゃ??
とりあえず明日よしとと話してみよう。
そう思い俺は「良かったね!りょーかい!笑」と返信して眠りについた...
よしと「おはよー!」
りょーじ「おはよ」
いつもより元気そうなよしとを見て昨日のメールを思い出す。
ゆうだいが来たら話してみようと思う。
ゆうだい「おっはよーう!」
よしと「おはよー!」
りょーじ「おはよー」
ゆうだい「よしと花火に誘えたんだってな!良かった良かった!」
よしと「うん、、ほんとにありがとう」
話題を切り出す前にゆうだいから言ってくれた。
しかし、ゆうなの親友のみやびの気持ちを知っている俺とよしとからすると変な感じがする。
今回の花火の主役はよしとでもあり、ゆうだいでもあるからだ。
まぁ、そんなことはどうでもいい。
ペアのいない俺が花火に行くこの異常な事態を知らせなければ、、、
りょーじ「あのさ、、、女子2人と男子3人で遊ぶのってバランス悪いじゃん?」
「俺は家で応援してるからよしととゆうだいで行ったほうがいいんじゃないかな?」
みやびの気持ちを隠すためにはこのような言葉しかでてこない。
よしとは全てを悟ったかのような顔で俺を見ている。
ゆうだいはどんな顔をしているだろう。
ゆうだい「なんで!?夏なんだし思い出にもなるからって言ってたじゃん!」
「3人で行こうよ。」
当然のセリフだ。
後はよしとに任せるしかない。
この花火の全貌を知っているからだ。
よしと「んーー、、、」
「そうだよな!3人一緒の方が楽しいし俺も心強いよ!」
りょーじ「え、、、なんで、?」
ゆうだい「なんでって、、」
「当たり前じゃん!よしともこう言ってるんだし行こうよ」
りょーじ「あ、、、うん」
「そーだよね。」
返す言葉が見つからずに納得してしまった。
よしとは何を考えているのだろう。
学校が終わったら二人で話してみよう。
りょーじ「よしと!」
よしと「ん??あ、もしかして花火のこと?」
「あれなら大丈夫だよ!そもそもゆうなが俺と二人きりになってくれるわけないじゃん!」
りょーじ「そんなことないよ!」
「俺だって気まずいんだけどなー」
よしと「あるんだよ!」
「ま、そんなことはどーでもいいから楽しもうよ!」
りょーじ「そっか、、、うん、、それなら俺も行くわ」
よしと「うんうん。それでよし!」
「頑張ってゆうだい達二人きりにしてやろうな!」
りょーじ「おう!そうだな!」
まあ、、よしとがそんなに言うなら良いのだろう。
ちなみに、俺はゆうなとは話したことがない。
なんてったって学校一かわいいのだから。
そう考えると気まずさは増していく。
果たして楽しめるのだろうか。
今日はとうとう花火の日。
午後5時から女子と合流することにした。
なのでそれまで男子3人でプールに行くことになったのだ。
ゆうだい「やっぱり夏と言えばプールだなーー!」
よしと「花火って言ってたじゃん!」
ゆうだい「そりゃ花火も大事だよー!」
こんなたわいもない会話をしながらも、
よしとが緊張していることを俺は知っている。
そりゃそうだろう。
あと4時間後にはゆうな達が隣にいるのだ。
プールに疲れてサウナに行った。
そこでこんな話をした。
りょーじ「そー言えばさ、ゆうだいはゆうなとかみやびとかと話したことあるの?」
ゆうだい「ゆうなと話したことは少ししかないぞー」
「みやびとは結構仲良いんだよねー」
よしと「みやびと仲良かったのか!」
「ゆうだいとどんな接点があるのか気になる」
ゆうだい「みやびは小学の時から仲良いからなー」
「幼馴染ってやつだ」
りょーじ「そーだったんだ」
「俺もよしとも接点ないから困ってたんだよねー」
幼馴染を好きになる。
漫画のような展開だと思った。
そして、漫画ならばその恋はハッピーエンドだろう。
そう思うとなぜか寂しくなる。
自分だけ取り残された気がするのだ。
まあ、興味がないのだからしょうがない。
ゆうだい「それよりよしと」
「どーよ?調子は?」
よしと「本当はさっきから緊張しっぱなしなんだよー」
ゆうだい「そりゃそーだよなー」
「そんなに構えなくても良いと思うぞー」
ゆうだいはすごいやつだと思う。
自分のことしか考えてないような傲慢で豪快な性格に見えるが、実は周りがよく見えてる。
俺もよしとも何回ゆうだいに助けられたことか。
ゆうだい「そろそろ上がるかー」
りょーじ「そーだねーー」
集合場所についた。
ゆうなからのメールであと五分くらいで着くとのことらしい。
夏の午後5時とはなんとも微妙な明るさだ。
暗くなるまで時間を潰そう。
そこで男3人は何をしようかと考えた。
最後に思いついたのは「人狼ゲーム」をすること。
これなら5人でも遊べる。
しかし、女子は楽しいと感じるのであろうか?
なんて考えていると女子が来てしまった。
ゆうだいがよしとの肩をポンポンと叩いていたのが見えた。
ゆうだい「二人とも久しぶり〜!」
みやび「久しぶり!」
「よしとくんとりょーじくんは初めましてだね!」
よしと「よろしくーー!」
りょーじ「よろしくー」
ゆうな「りょーじくんは初めましてかな?」
「よろしくね!」
りょーじ「よろしく。」
二回も初めましてと言われた。やはり場違いなのではと思っていた。
みやび「まだ明るいけどもう花火するの?」
ゆうだい「そうなんだよなーー、暗くなるまで少し待たない?」
ゆうな「そうだね待とうか」
ゆうだい「じゃあ、あそこに座ろう!」
休憩所のようなところに行くまでの間の沈黙が少し辛かった。
ゆうだい「お二人さん「人狼ゲーム」って知ってる?」
ゆうな「んー、聞いたことはあるけどやったことはないなー」
みやび「お兄ちゃんとやったことあるー!」
「けど忘れたーー」
ゆうだい「そっか、やり方説明するからみんなでやろうよ!」
ゆうだいが女子に説明をしている。
相変わらずフレンドリーなやつだ。
よしとと目があった。
話には入れないねと言っているように見えたので、そうだねという気持ちを込めてニコッと笑った。
みやび「よしとくんとりょーじくんはやり方分かるの?」
りょーじ「うん、分かるよ!」
よしと「うん、俺も分かる。」
みやび「そっかーー、みんなすごいね!」
このみやびって子もなかなかフレンドリーに話しかけてくる。
ゆうだいのことを好きなだけある。
さてゆうだいの説明が終わり人狼ゲームの始まりだ。
楽しもうか。
ゲームとは運が全てだ。
負けたからといって凹む必要は無い。
ゆうだい「りょーじ弱いなーー!」
「3連敗じゃん!」
りょーじ「、、、、」
「もー一回やろーよ!」
ゆうな「また、負けるんじゃない?」
りょーじ「負けねーし。。」
話してみるとゆうなって子も意外と普通の女の子だ。
学校一かわいいと言っても構える必要はない。
なんてことを言っても緊張は解けないだろうが。
よしと「、、、」
こんな調子でゆうなの気を引くことが出来るのであろうか。
って、、、
りょーじ「また負けた、、、」
みやび「りょーじのせいでうちまで負けたじゃーん!」
ゆうだい「こんなに負けれるなんてすごいな。」
りょーじ「褒めないでよ、、、」
ゆうな「ははは」
「りょーじくんおもしろーい」
りょーじ「バカにしてんのかー!」
なんだかんだ言って楽しい。
いや、楽しんでばかりではいられない。
よしとが会話に入れていない。
なんとかしなければ。。
ゆうだい「結構暗くなってきたな」
みやび「そろそろいくーー?」
ゆうな「そーだね!行こーー!」
りょーじ「どこでやるの?」
ゆうだい「そー言えば決めてなかったな」
りょーじ「よしとってこの辺に住んでるよね!」
「いい場所ないの?」
我ながらナイスだと思った。
ここから話に入れるといいのだが。
よしと「ん?」
「えっっとーー、、」
、、、。
こんなに無口なよしとは初めて見た。
それほどゆうなのことが好きなのだろう。
ゆうな「あっちの方にスポーツセンターなかったっけ?」
「あそこの山はどうかな?
ゆうだい「あーーあそこか。」
「あの山ならやっても大丈夫そうだな」
ゆうな「そー!そー!前にやってる人見たよ!」
みやび「それなら行こうかー」
りょーじ「待って」
「花火は買ったの?」
ゆうだい「あ、、、」
みやび「買ってないの?」
ゆうだい「買ってない...」
ゆうな「はははは」
「何しに行く気してたのさー」
これはチャンスだ。
と思った。
りょーじ「じゃー、ゆうだいとみやびちゃんで花火買いに行ってよ」
「俺はスポーツセンターの人に花火して良いか聞いとく!」
「よしとはゆうなちゃん連れてバケツ取りに行ってよ」
「家にあるっしょ?」
なーんて。
これは作戦通りなのだ。
ゆうなとよしとと三人で考えたのだ。
みやび「え、、、」
ゆうな「ゆうだいくん!みやびをよろしくね!」
よしと「良い花火見つけてきてなー!」
ゆうだい「待ってよ!バケツを取りに行くのはわかるけどさ」
「りょーじが聞きに行くのは分からないよ!」
「みんな集まってからでもいいじゃん。花火買いに行こうよ」
正論だ。。
なんとか粘ったがゆうだいとみやびを二人きりにすることはできなかった。
ゆうだいはみやびのことをどう思っているのであろうか?
よしと「それじゃあ、花火よろしくね!」
「バケツ取りに行ってくる!」
ゆうだい「おう!気をつけろよー」
りょーじ「またあとでーー!」
結局、よしととゆうなでバケツを取りに行き、
残りの三人で花火を買いに行くことになった。
残念だったがまだ夜は長い。
よしとがうまくいくように願って花火を買いに行った。
ゆうだい「予算2000円かーーー」
みやび「結構いい花火が買えそうだね!」
さっきから普通に喋っているのだが、、、
会話からしてもみやびのことを嫌いではなさそうだ。
ゆうだい「この花火!」
「線香花火もあって楽しそうだ!」
みやび「いーね!線香花火!」
ゆうだい「ああ!りょーじはこれでいいか?」
りょーじ「うん!めっちゃいいね!」
いろんな花火が100本くらい入っている。
線香花火も20本くらい。
2000円とは思えないほどの量が入っているなかなか良い花火だった。
みやび「ちょっとトイレ行ってくるね!」
ゆうだい「いってらっしゃいー!」
チャンスだ。
ゆうだいの気持ちを聞いてみよう。
りょーじ「ゆうだいってさ」
ゆうだい「ん?」
りょーじ「みやびちゃんと仲良いんだね!」
ゆうだい「ああ、幼馴染だからな!」
りょーじ「もしかしてみやびちゃんさ、ゆうだいのこと好きなんじゃないの?」
ゆうだい「そんなわけないだろ〜」
りょーじ「そーなのかなー」
「もし告られたらどーすんの?」
ゆうだい「え?恋愛対象にはならないな」
りょーじ「そ、そっか」
みやびとゆうだいの恋愛まんがはバッドエンドのようだ。
気の毒だがこれ以上どうにもできない。
みやび「ただいまーー!」
ゆうだい「おかえりー」
りょーじ「おかえり!」
楽しそうにトイレから帰ってきたみやびの振られて悲しむ姿を想像する。
なんとかしてやりたくなる。
なんとかする力があるならとっくに使っているのだが、、。
ゆうだい「それじゃあ、スポーツセンターに行こうかー」
りょーじ「そうだね。行こう!」
みやび「いこいこ!」
そーいえばよしとはどーなっているのだろうか?
隣の好きな人と一緒に歩いている。
こんなに幸せなことはないだろう。
ゆうな「よしとはさー」
「好きな人いるの?」
何をいきなり聞きやがるんだ。
落ち着けて答えないと、、。
よしと「い、いるよ。」
「ゆうなはいるの?」
ゆうな「え!いるんだ!」
「うちはいないよぉー」
よしと「そっか。」
ゆうな「んで??誰なのー?」
よしと「それは言わない!」
ゆうな「えー、教えてくれないのかー」
ゆうなに好きな人がいないと言うことを聞いて嬉しいような悲しいような。
そんな気持ちが頭をよぎる。
ゆうな「ねぇねぇ!」
よしと「なにー?」
ゆうな「みやび達大丈夫かなー?」
よしと「大丈夫じゃないかな?りょーじもいるし!」
ゆうな「そっか!」
「ゆうだいくんはどう思っているんだろう?」
よしと「んー、わからないけど、嫌いではないはず!」
ゆうな「そーだよね!」
よしと「うんうん!きっと大丈夫」
ゆうなを楽しませるために勝手にゆうだいの気持ちを代弁する。
恋をすると性格が悪くなるとはこのことだ。
しかし、ゆうだい達はどーなっているのだろう?
そんなことを考えながら隣にいる子の顔を見た。
五人が合流した。
よしとはやり切った顔をしているし、ゆうだいとゆうなはウキウキした顔をしている。
みやびはどうだろうか?
みやびはゆうだいの顔じーっと見ていた。
ゆうだい「だいぶ暗くなったな!」
ゆうな「そうだね!」
よしと「良い花火買えた?」
りょーじ「2000円でこんなに入ってるよ!」
ゆうな「すごーい!」
よしと「こんなに入って2000円か。」
「すごいなー!」
ゆうだい「それじゃあ早速やろーか」
「よしとライターとろうそくは家にあった?」
よしと「あったよ!」
ゆうだい「おお!それじゃあつけよう!」
夏らしいセミの鳴き声と夏らしいろうそくの匂いがとても心地良い。
ところでみやびはどうしてしまったのだろう。
さっきから何も話さない。
りょーじ「みやびちゃんは線香花火とくい?」
いつもはあまり女子と喋らない自分が今日は少し違う。
これも夏のせいなのだろうか?
みやび「あっ、、、いや、あんまり得意じゃないかな」
りょーじ「そーなんだ!俺も得意じゃないんだけどさ!」
みやび「そっか。」
「ねぇ」
りょーじ「ん?なに?」
みやび「うちってゆうだいに嫌われてるのかな?」
りょーじ「んー?なんで?」
みやび「なんかさっきも二人で花火買いに行くの拒絶されたしさ」
りょーじ「そんなことはないと思うよ?」
みやび「そっか!友達のりょーじが言うならきっとそうだね!」
「ありがとう!」
適当なことを言って期待させてしまった。
これも夏のせいだと思いたい。
ゆうだい「ろうそくついたぞー」
よしと「おお!」
「あ!花火する前にみんなで写真撮らない?」
ゆうな「いーね!夏らしい。」
みやび「とろーとろー!」
ゆうだい「りょーじの携帯って写真撮るのに特化してたよな?」
りょーじ「そーそー!」
「写真撮りたくて買ったようなもんだよ」
カシャ!
セミの鳴き声が一瞬だけ聞こえなくなる。
それもそれで心地良いものだと思った。
よしとはゆうなの隣を独占していた。
花火の匂いはなぜか癖になる。
煙で視界が悪い。
火の光が綺麗だ。
ゆうな「あ、これで花火最後だ!」
よしと「ほんとだね!ゆうなやっちゃいなー」
ゆうな「えー、いいのー?」
ゆうだい「いいよー!」
みやび「やっちゃえー」
最後の花火か。
すこし寂しい。
ん、、?
そういえばパッケージに線香花火20本って書いてよな。
りょーじ「線香花火入ってないの?」
ゆうだい「あー、たしかに」
「おかしいな」
みやび「あー!裏に入ってるよー!」
ゆうな「お!ほんとだ!」
よしと「みんなで勝負しようよ!」
ゆうだい「いーな!最初に落ちた人が負けか?」
りょーじ「それでいいね!」
ゆうだい「最初に落ちた人罰ゲームにしようよ」
「最後まで残った人から一つ質問されて絶対答えなきゃダメとか!」
ゆうな「おもしろそーー!」
みやび「いーね!やろやろ!」
高校生らしいことをするのはとても楽しいことだ。
この勝負は負けられないな。
ゆうだい「それじゃあ一斉につけよー!」
みんなでろうそくを囲い火をつける。
みやび「緊張するねっ!」
ゆうな「わっ!ちょっとみやびー喋らないでよー」
「震えちゃうじゃん!」
みやび「あ、ごめんごめん」
ポトッ!
みやび「って!えーーー!」
「落ちちゃった〜」
ゆうな「早いよ〜!」
ゆうだい「もう落ちたのかー!」
よしと「これでみやびに最後まで残った人が質問するのか」
みやびに質問か。
俺なんかよりゆうだいやゆうなの方が面白い質問ができるだろう。
わざと落とそう。
ポトッ!ポトッ!
よしと「あー、落ちちゃったー」
ゆうな「うちも〜」
お、おちない、、、
ゆうだい頑張ってくれ!
ってーー!
ポトンッ!
ゆうだい「あー落っこちちゃったー」
みやび「りょーじくんからの質問かー」
「緊張するなー」
ポトッ
気のせいだろうか。
落ちる音が鈍く感じた。
今日初めて会ったような人に、どんな質問をしろと言うのだ。
よしと「りょーじはどんな質問をするのでしょうかねー」
りょーじ「んー、特に思いつかないなー」
ゆうな「えー!しっかり考えてよー!」
りょーじ「じゃあ、」
やはりこーゆーイベントで面白いのは恋愛の話ではないだろうか。
りょーじ「みやびちゃんは好きな人がいるかいないか!」
みやび「えっとーーー、、、いるよ」
よしと「えーみやびちゃん好きな人いるんだー」
「どんな人なの?」
みやび「優しくてー面白くてー周りに気が使える人なの!」
よしと「なるほどーー!」
あまり面白い質問ではなかったかなと思った。
まぁ、悪くもないだろうが。
ゆうだい「もー一回できるね!」
ゆうな「やろー!」
一回戦目を終えて思ったことがある。
それは最初に落ちても最後まで残ってもなんだか嫌だと言うことだ。
2,3,4位がちょうど良いと言うことだ。
次は頑張ろう。
ゆうだい「それじゃあ二回戦目といきますか。」
再びろうそくを囲い火をつける。
今回はだれも喋らない。
さっきの勝負で学習したのだ。
この沈黙を最初に破ったのは、、、
ポトッ!
あ"ーーーー!!!
俺だった、、、。
ゆうな、ゆうだい、みやびと続きよしとが最後まで残った。
嫌な予感しかしない。
よしと「俺の勝ちかー!」
りょーじ「難しい質問しないでよ?」
よしと「んじゃあ、さっきの質問と同じやつ!」
「好きな人がいるのかいないのか!」
その程度か、それなら大丈夫だ。
なぜなら、、、
りょーじ「俺は好きな人いないよ!」
ゆうな「えー!そんなのつまんないよー!」
りょーじ「いないんだからしょーがないだろ!!」
よしと「つまんないのー」
みやび「最後なのにね〜」
ゆうな「ほんとほんとー!」
ゆうだい「それならー、この五人の中で一番かわいいと思う人を言うってゆーのはどーだ?」
.........。
よしと「五人って!!」
「りょーじはホモかよー!」
ゆうな「ナルシストの可能性もあるね!」
とても困った。
普通にみやびかゆうなと言うか、ホモとバカにされるの覚悟でゆうだいかよしとと言うか、それとも自分と言ってナルシストとバカにされるかだ。
バカにされるのは嫌だ。
と言うことは女子の名前を言うのか。
どっちにすれば良いんだ。。。
ゆうだい「んで?だれなんだよー?」
りょーじ「えと、、、みやびもゆうなもかわいいと思うよ。」
よしと「なんだよそれー」
「どっちかにしろよー!」
りょーじ「ええ、それは困るよ、、」
みやび「ははは、りょーじくんは面白いなぁー」
ゆうな「あははは」
ゆうだい「俺らは振られたってことか、、、」
「悲しいな!よしと」
よしと「ああ、ほんとなー、、、」
りょーじ「えーー!お前らもかわいいよ」
あ、、、、。
ゆうだい「ホモだーー!」
よしと「ホモだーー!」
りょーじ「もーやめろよー!」
ゆうな「はははは」
みやび「そろそろ暗くなってきたし片付けよーかー」
なんだかんだ言って楽しかった。
片付けている時、よしとに「今日はありがとう」と言われた。
帰りに全員とメアドを交換した。
みんなで撮った写真を送るためだ。
とても楽しい夏の思い出だった。
家に帰ってきた俺は早速、撮った写真を四人に送った。
ゆうだいからは、ありがとー!と一言だけ。
よしとからは、ありがとー!明日図書館行かない?と聞かれた。
暇なので行くつもりだ。
問題は他の二人なのだ。
ゆうなからの返信
本文
写真ありがとねー!
あのさ、みやびとゆうだいってなんか進展あったのかな?
みやび教えてくれなくって。
とのことだ。
もちろん正直に答えた。
するとすぐに返信が来た。
本文
やっぱりそーなんだね。
うちから言っても話聞いてくれなくってさ。
なんかゆうだいがうちのことを好きなんじゃないかって思ってるみたいなの。
りょーじくんから慰めてあげてくれないかな?
いいよ!と返信した。
ちょうどみやびからも写真を送ったことで返信が来てたからだ。
みやびからの返信
本文
写真ありがとー。
りょーじくん
うちの相談乗ってくれませんか?
うん、いいよ!と返信するとやはり相談はゆうだいのことだった。
ゆうだいの好きなとこやら、
写真に写ってるゆうだいのことやら、
本当にいろんなことを話した。
俺は聞いているだけだったが楽しかった。
最後には相談乗ってくれてありがとうとひとこと。
おやすみなさいと言って終わった。
本当にゆうだいのことが好きなんだなと思った。
今日はよしとと図書館で遊ぶ。
多分なにか話があるのだろう。
そういえば朝みやびから「おはよー」とメールが来ていた。
俺と話していると気持ちが楽になるらしい。
よしと「よっ!!!」
りょーじ「おう!」
軽い会釈を済ませてお昼ごはんを食べに行くことになった。
りょーじ「んで、どーしたの?」
よしと「ん?」
りょーじ「なんか話があるんじゃないの?」
よしと「大したことじゃないけど、ゆうなに告白しようと思うんだ。」
りょーじ「大したことあるよ!」
「そっかー、がんばれよ!」
よしと「おう!」
「まあ、そんなことはどーでもいいんだ!」
「りょーじ」
「お前みやびのこと好きになったろ?」
りょーじ「え、なんで??」
よしと「昨日みやびと喋ってただろ」
「しかも自分から話しかけに行くなんて珍しすぎるぞ」
ゆうだいと進展がなくて悩んでたっぽいから話しかけただけだと言った。
よしと「そーかー、ゆうだいはみやびのことを恋愛対象には見れないのか」
「それで今もメールで慰めてるってわけか」
りょーじ「そーゆーこと!」
「別に好きなわけじゃないよ」
よしと「へー、おまえって優しすぎるんだよな」
「人のことばかり考えてたら自分のこと出来なくなるぞ?」
りょーじ「まぁ、大丈夫だよ」
「上手くやってる。」
「それに見過ごせないだろ??」
よしと「まぁな」
みやびとメールでやりとりすることが果たして優しさなのか、楽しみなのか。
きっと楽しみなのだろう。
みやびは他の女子より話やすい。
だからメールもしたくなるのだ。
よしと「そーだそーだ」
「再来週さ、夏まつりあんじゃん?」
「一緒に行かない?」
りょーじ「いーよ!行こ行こ!」
「ゆうだいも誘おうか?」
よしと「そーだな!よろしく頼むわ」
この後本を見たり、勉強したりした。
夏まつりが楽しみだ。
みやびからのメールも途絶えることなく続いている。
とても楽しい。
ゆうだい「おっはよー!」
よしと「おはよー」
りょーじ「おはよー」
いつもはこの二人にしか挨拶しないが、、
ゆうな「三人とも、おはよ!」
ゆうだい「おはよー!」
よしと「おはよー!」
りょーじ「おはよー!」
実はゆうなは同じクラスなのだ。
ちなみに今もメールをしているみやびは他のクラスである。
りょーじ「ゆうだい!再来週の夏まつり一緒に行かない?」
ゆうだい「あーー、夏まつりの日バイトなんだわ〜」
「でも夜ならいける。」
りょーじ「そっか!じゃあ夜一緒に花火見ようよ」
ゆうだい「おっけー、いいよー」
今回の花火は打ち上げ花火だ。
ゆうな「りょーじくんたち夏まつり行くの?」
よしと「行くよー!」
ゆうな「そーなんだ!うちもみやびと行くよ!」
よしと「そっか!見つけたら叫んでね!」
よしとはこの夏まつりで告白するつもりなのであろうか。
休み時間にふと携帯を見る。
やはりみやびからメールが来ていた。
学校にきてまでゆうだいの話だ。
ゆうな「あら!りょーじくん!」
「うちのみやびとメールしてるんですか〜??」
りょーじ「え?うん。してるよ。」
ゆうな「もしかして好きだから気を引こうとしてるとか??」
りょーじ「そんなんじゃないよ!ゆうだいのこと話してるだけ!」
ゆうな「ははは、分かってるよー」
「うちが慰めてあげてって言ったからでしょ。」
「ありがとね!」
最近誰かにありがとうと言われることが多い。
りょーじ「うん!俺もメールしてて楽しいからさ!」
今日も学校が終わる。
家に帰ったらみやびとメールをした。
みやびから急にメールが来なくなったら寝落ちしたということだ。
それを把握してから自分も眠りにつく。
朝目覚めたらみやびからメールが来ている
「ごめん、寝ちゃった」と
いつも寝ちゃっているのだから大丈夫と言うまでもない気がするが、
一応「大丈夫」と言う。
そして、学校に行き3人に挨拶をする。
たまに、みやびを見つけて挨拶したりもする。
よしととゆうなは相変わらず仲のいい感じなので安心だ。
そして同じような毎日が過ぎて行く。
毎日の楽しみはみやびと会話することだ。
今日は夏まつりの日。
集合場所でよしとを待っている。
話は変わるが、みやびとのメールは二週間前から途絶えることなく続いている。
話の内容は、お互いの趣味の話など。
最初にしていたゆうだいの話もたくさんする。
よしと「ごめーん!遅れた!」
りょーじ「おう。大丈夫!」
よしと「ゆうな来てるかなーー」
りょーじ「来てるといいね」
会場に行ったがゆうな達は見つからない。
そりゃそうだ。
さっきみやびからのメールでお昼ご飯食べてから行くと言っていたのだ。
よしと「早く言えよなー!」
りょーじ「ごめんごめん、楽しそうにしてたから。」
よしと「ってか、まだみやびとメールしてたんだな。」
りょーじ「まぁね!」
よしと「やっぱ好きなの?」
りょーじ「だから違うって!」
「みやびは他の女子と違って話しやすいからなの!」
よしと「あっそーーー、、」
りょーじ「よしとこそ!」
「今日告るの?」
よしと「う、うん。。」
「そのつもりだよ」
りょーじ「そっかー、なんとか二人きりにしてやるから頑張れよ。」
よしと「お、おう。サンキューな」
祭りの会場で焼き鳥を食べた。
その後金魚すくいをしてみた。
一匹も取れなかったが、、
りょーじ「あ!」
「あれゆうな達じゃない?」
よしと「お、ほんとだ。」
携帯をみると10分前に「ついたよ」とメールが来ていた。
ゆうな「あー!よしととりょーじじゃーん」
「やっほーー!」
よしと「うぇーい!」
みやびは手を振っている。
なんだか久しぶりに見たな。
髪の毛が太陽に照らされていて美しい。
みやび「りょーじ??どうしたの?」
りょーじ「え、あ、あ、ごめん」
「ぼーっとしてた。」
自分でもびっくりするほど、ぼーっとしていた。
ゆうな「あらー、もしかしてみやびに見惚れてるのー?」
りょーじ「え、そんなことないよ!」
ゆうな「あれれー」
「せっかくゆうだいに見せるためにおしゃれしたのにねー」
完全に見惚れていた。
そーだよな。ゆうだいのためだもんな。
みやび「ショックだなぁ、」
りょーじ「えっと、ごめん。」
よしと「ねぇねぇ、みんなでお化け屋敷行かない??」
ゆうな「いーね!行こ行こ!」
ここのお祭りのお化け屋敷はテレビで紹介されるほど、怖いのだ。
俺は怖いのが苦手だ。。。
4人でお化け屋敷に入ることになった。
お化け屋敷の人「はい。懐中電灯です。」
懐中電灯が2つしかなかった。
みやび「二人ずつ入らない?」
「懐中電灯も2つしかないし」
よしと「そうだね。」
ゆうな「それの方が面白そうだね」
みやび「じゃあ、りょーじ行こ!」
一瞬ドキッとした。
のは気のせいだと思いたい。
りょーじ「それじゃあ、お先に行って来ます」
よしと「りょーじまさかビビってんの?」
りょーじ「そんなことねーよ!」
ドアが開いた。
真っ暗だったので懐中電灯の光をつけた。
みやび「怖いね!!」
りょーじ「た、たのしそうじゃん!」
みやび「えー!うそでしょー。」
みやびの肩が俺の腕に当たる。
みやびの体温を感じてなぜかほっとする。
お化け屋敷「ヒューーーーバンッダンッヒュゥーーーーー」
みやび「なんかほんとに怖くなって来た」
俺だってとても怖い。
でも、怖いからと言って服を掴まないで頂きたい。
さっきから感じるこの気持ちが抑えられなくなってしまう。
みやび「りょーじ。ちょっと歩くの早いよぉ〜」
りょーじ「あ、ごめん、、」
つい早足になってしまった。
みやび「きゃっ!つめたいっ!」
俺だってとても冷たい。
でも、冷たいからと言って腕を掴まないで頂きたい。
ふと、ゆうだいの顔が浮かんだ。
なぜか落ち込んでしまう。
みやび「りょーじそろそろ終わるよね、、、?」
りょーじ「うん、もう5分くらい経ってるね」
この時間が永遠に続けば良いのに。
この気持ちはきっとお化け屋敷のせいだと、自分を言い聞かせた。
ふいに激しい光が視界を塞ぐ。
ドアが開いた。
ここでお化け屋敷は終わりのようだ。
思っていたよりも怖くなかったな。
みやび「ここで終わりかぁー!」
「怖かったーーー」
りょーじ「ね、怖かったね」
よしと達を待っている間に、ゆうなの話になった。
みやび「あのね!」
「ゆうな実はよしとに好かれていることに気づいてるみたいなの」
りょーじ「え、そうなんだ。」
みやび「やっぱりよしとはゆうなのこと好きなのかな?」
りょーじ「うん!そーだよ。」
みやび「そっか。」
「ゆうながね!」
「今告られても気持ちの整理がつかないやって言っててさ」
りょーじ「えっ。。。。。。。」
ドアが開いた。
よしと達が帰って来た。
なぜ、あんなによしとは悔しそうな目をしていたのだろう。
りょーじたちが中に入ってしまった。
となりにいるのはゆうなただ一人。
二人きりになるのは花火の時以来だな。
よしと「りょーじ絶対びびってるよなー。」
ゆうな「ははは、そうだね。」
お化け屋敷かーー。
怖いって有名だしな。
入りたくないなー。
お化け屋敷の人「中へどーぞ。」
ゆうなは後ろにいる。
顔が見たいなぁ。
お化け屋敷「ヒューーーーバンッダンッヒュゥーーーーー」
ゆうな「きゃっ!こ、怖くない?」
よしと「こわいね。」
ゆうながこんなに近くに感じるのは初めてだな。
俺の服をつかんでいるゆうなを見ると好きだなって実感する。
告白ってこんな時にするものなのかな。
よしと「あの!ゆうな!」
お化け屋敷「バンバンバンッ!」
ゆうな「きゃー!」
ゆうな「ごめんなんか言った?」
いや、違う。
もっといいタイミングがあるはずだ。
多分、お化け屋敷で告白する人なんかいないだろう。
もし、あの時ゆうなが体温を感じれるまで近くにいなければ、告白はしていなかっただろう。
よしと「俺ゆうなのことが好きなんだ。」
よしと「つきあって、、ほしい」
ゆうな「え、あ、あのね!」
「よしとと一緒にいると凄く楽しいし、落ち着くっていうか。」
「でもね、まだ好きなのかは分からないの。」
「こんな中途半端な気持ちでは付き合えないから、ごめんなさい。」
断られると思っていたのでびっくりした。
無理だと言われたわけじゃなく、今はまだ分からないと。
それよりもタイミングを間違えた自分が悔しかった。
みやび「ゆうなー!怖かったねー!」
みやびはそういってゆうなに抱きついた。
ゆうな「う、うん。怖かったけど楽しかったよ。」
本当にどうしたのだろう。
いつものゆうななら「怖かったー!もー入りたくなーい」とかなんとか言いそうなものだが、、、
やはりよしとに告られ、振った申し訳なさからテンションが下がっているのだろうか?
まあ、よしとに聞くのが早い。
振られたのなら友達として慰めるべきだ。
りょーじ「ちょっとトイレ行ってくるわ」
「よしと行こう。」
よしと「え?お、おう」
みやび「うちらも行く〜!」
ちょっと強引だがこれで良いだろう。
りょーじ「よしとさ、もしかして」
「お化け屋敷で告った?」
よしと「うん、告ったよ」
友達が振られてしまった。
こういう時になんと声をかけて欲しいものなのだろうか。
りょーじ「そっか。お疲れさま。頑張ったね。」
こんなありきたりな言葉しか出てこなかった。
よしと「頑張ったねって、俺振られてないよ??」
りょーじ「え?」
全てが繋がった。
よしとの悔しそうな顔は自分のタイミングの悪さからきたものだったのか。
りょーじ「そーだったんだ。良かったなー」
よしと「うん!ありがとなー!」
携帯を見るとゆうだいから「今行くよー」とメールが来ていた。
みやび「やっほーやっほー!」
やけにテンションが高いな。
多分友達思いのみやびのことだ。
場を和ませようとしているのだろう。
りょーじ「、、やっほー!」
みやび「お、りょーじがやっほーを返してくれた。」
「珍しいなぁー」
りょーじ「なんだよそれ。」
「そーいえばゆうだいもー来るって!」
ゆうな「お!みやび良かったじゃーん」
みやび「もーゆうなやめてよー。。」
最近自分の中でテンションの上がり下がりが激しいな。
情緒不安定ってやつかな。
よしと「りょーじどーした?」
「大丈夫か?」
りょーじ「え?大丈夫だよ??」
よしと「そーか。気持ち悪そうだったからさ」
「ははーん。さてはお化け屋敷怖かったのかー。」
りょーじ「ちげーよ。全然怖くねーし。」
みやび「無理すんなってー。」
ゆうな「ははは。でも意外と怖いの平気そうだよね。」
りょーじ「そーだよ!全然平気だ!」
よしと「嘘つくなよー!」
「トイレで怖かったーって言ってたくせに〜」
りょーじ「言ってねーし!!!」
やはりみやびはすごい人だ。
みやびのひとことからこんなに話が広がったんだ。
ゆうだい「おーい!!」
よしと「おー!バイトおつかれー!」
ゆうだい「さんきゅー!腹減ったー!なんか食おうぜ!」
みやびは今日一番の嬉しそうな顔をしている。
いつからだろうか。
こんなにみやびのことを考えてしまうのは。。。
ゆうだい「もう一周しよーぜ」
ゆうだいは全ての屋台を食べながら一周した。
また、一周するというのか。
バイトでお腹が空いていたんだな。
ゆうな「ゆうだいー!みやびを連れて行ってー」
「私たち疲れちゃったー」
みやび「えええええ!」
よしと「早く行ってきなよ!」
りょーじ「、、いってらっしゃーい」
ゆうだい「ん?じゃあみやび行くか!」
みやび「あ、、うん」
二人の後ろ姿は恋人同士なのかと思うほど似合っているように見えた。
ゆうな「りょーじ!」
りょーじ「ん?なに?」
ゆうな「ごめんなさい!」
「みやびとゆうだい一緒にさせちゃって」
りょーじ「え、それ俺に言うことなのか?」
ゆうな「りょーじ。みやびのこと好きでしょ?」
「もう嘘つかなくていいよ」
よしと「りょーじ。俺らは応援したいんだよ」
ゆうな「うんうん!だからりょーじの気持ち聞くために二人にしちゃったの。」
りょーじ「そっか、、、。」
「好きなのかな」
「分からない」
ゆうな「あー、曖昧な感じかー。」
「そーだよね、ゆうだいの事が好きな人を好きになるなんて出来ないもんね」
りょーじ「うん、、、」
いろんなことを話してしまった。
包み隠さず全てを。
気がついた時には花火が上がっていた。
みやびを目で追っていたら時間はすぐに過ぎてしまう。
みやび「おーー!花火上がったー!」
みやびは上機嫌だな。
ゆうな「すごーい!」
よしと「綺麗だねー!」
二人の距離だってとても縮んできた。
ゆうだい「すげーなー!」
ゆうだいは相変わらず何かを食べている。
みやび「りょーじ!花火綺麗だね!」
りょーじ「うん。そうだね。」
花火「ぴゅ〜〜〜〜〜バンッ!」
花火は休むことなく上がっていく。
俺の心臓も休むことなく動いている。
どちらも少しは休んで欲しいと思うほどに激しい動きだ。
花火が終わった。
よしとはゆうなを見送りに。
ゆうだいは会場で家族を待つと言う。
みやびも会場にいるのかと思って一人で帰ろうとした。
後ろから誰かが走ってくる。
みやびだった。
みやび「女の子を置いていくなんてひどいよぉ〜」
りょーじ「え?ゆうだいと一緒にいなくていいの?」
みやび「いいの、、、」
「それよりりょーじ、、今までごめんなさい」
「そしてありがとう。」
りょーじ「え?なにが?」
みやび「ううん。なんでもなーい!」
この時はこの言葉の意味が分からなかった。
みやびの家に着いた時にもう一回言葉の意味を聞いた。
でも、恥ずかしそうにして答えてくれなかった。
しかし、なぜだろう。
よしとにはこの言葉の意味がわかる気がしたんだ。
りょーじ「みやびに謝られてそして感謝されたんだけど」
「よしと何か知らない?」
よしと「えっと、、?知らないなー?」
りょーじ「そっか。どーしたんだろ〜な」
夏まつりの次の日、よしとに聞いてみたが分からなかった。
みやびはどうしたのだろう。
なぜかとても引っかかる。。。
しかし何週間たってもわかるときは来なかった。
夏まつりから1カ月がたった。
よしとはゆうなと付き合えたと言って大はしゃぎしていた。
りょーじとおかげだと何回言われたことか。
ゆうだいは相変わらず自由なやつだと思う。
この前は学校でピザを食べていた。
そのピザを友達にあげるような奴だから、いろいろな人に好かれるんだなと思う。
みやびは、、、
相変わらずかわいい。
メールのやり取りは今も続いている。
実は最近いい感じなのだ。
来週二人で図書館に行き勉強をすることになった。
そんなある日のメール。
好きな曲の話をしていたときのことだ。
本文
「へぇー!
りょーじって意外とそーゆー曲聞くんだねー。
恋愛の曲なんて聞かないかと思ってた。
りょーじってさ、、好きな人いるの?」
好きな人はみやびです。
だなんて言えるわけがない。
とりあえず「なんで?みやびはいるの?」と聞いてみた。
本文
「うちね。ゆうだいのこともう冷めちゃってて。
でも好きな人はいるよ!
りょーじの好きな人聞いたら言うね!」
この時とてもめんどくさくなっていた。
先に進まない恋に。
口を滑らせて好きと言ってしまえればと思っていた。
そーだ。この前よしとに言われた。
告白して振られたからってまだ諦めなきゃならないわけじゃないと俺は思うよ。と。
本当にその人のことが好きなら、嫌われるまでぶつかっていこうよ!
本文
「え、?本当に?
びっくりした。
そっか、嬉しいよ。
うちもりょーじのことが好きです。」
口を滑らせて言った告白はとても良い選択だったらしい。
今日はみやびと勉強する。
そして、告白しようと思っている。
いつもより早起きし、いつもより長いセット時間で髪を整え、服を選ぶ時間もとても長い。
玄関のドアを開けた。
みやび「やっほ!」
そう言って手を振るみやびはどんな女優よりもかわいいと思える。
みやび「勉強やだなー」
りょーじ「そうだねー、でも来週はテストだからね」
みやび「そーだよねぇ」
そう言って悔しそうにするみやびの仕草が俺は好きだ。
そこから30分くらい真面目に勉強した。
あの日みんなで人狼ゲームをした場所で。
みやび「疲れたぁーー」
りょーじ「疲れたね」
そう言って机にうつ伏せに寝る。
少したってから見つめ合う。
まだ、恥ずかしい。
3秒もたたないうちに、二人とも目をそらす。
みやび「ここで人狼ゲームしたよね」
りょーじ「花火の前だよね」
「楽しかった。」
みやび「楽しかったって」
「りょーじ負けてばっかりだったじゃん!」
りょーじ「うるさいよ!」
みやび「あはは」
この後ご飯を食べに行ったり、また勉強したり、たまに見つめ合ったりした。
とても楽しかった。
そう言えば昨日みやびから聞いた。
夏まつりの日よしとに怒られたらしい。
ゆうだいの話ばっかり聞いてくれてるりょーじの気持ちも考えろと。
嬉しいような申し訳ないような気がした。
でもそのおかげでゆうだいが冷めたらしい。
みやびを家まで送る時の話。
りょーじ「みやび」
みやび「なに?」
りょーじ「昨日も言ったけど俺はみやびのことを好きだよ。」
「だから付き合ってください」
みやび「うん。うちもりょーじのことが好き!」
これからもずっとずっとみやびのことを大切にしたいと思った。
もっと、君を知りたい。
最初は友達の好きな人が来る花火について行っただけでしたが、いつの間にかみやび(偽名ですが)のことを好きになっていました。
この小説はここで終わりにしていますが、実は現在は別れています。
原因は価値観の違いというところでしょうか?
さすがにハッピーエンドで終わらしたいので書きませんが、、、笑
次回作も執筆中なのでご期待を...
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最後に、
君を知りたいと思えるような人をいつまでも大切にしてください。
読者に幸せが訪れますように...