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短編集

スライムドリーム

作者: さゆみ

 バクさんたちは大昔から毎夜ローテーションで人間の悪夢を食べています。ただ、現代社会は文明が発達しすぎて様々な複雑な悪夢も現れるようになりました。消化するのも大変です。悪夢の内容はプライバシーに関わるので仲間内でも口外は出来ません。バクさんたちはストレスがたまり、バクさん自身も眠るたびに悪夢を見るようになってしまいました。やはりローテーションでバクさん同士で悪夢を食べ合うのですが、バクさんの見る悪夢は超濃厚激辛なので、食べる方は胃に負担がかかり過ぎて、皆んな胃炎になってしまいました。

 見兼ねた神様がバクさんの暮らす土地に定期的に胃薬の雨を降らせてくれました。バクさんたちは恵みの雨を飲んで、翌日には必ずウンチをしました。ネットリネバネバウンチですが、無臭で様々な綺麗な色をしていました。ヒンヤリ冷たい綺麗な色の夢のウンチに囲まれてバクさんたちは癒やされるようになり、悪夢を見なくなりました。


 めでたし、めでたし。



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― 新着の感想 ―
[一言] ウンチに名まえつけてみました! 「サイケデリック・ウンニョ」 七色のネバネバした感じが (`・ω・´)
[良い点] バクの苦悩など考えたこともなかったです。 ですので、新発見をさせていただきました。 畏れながら質問があります。 バクのウンチは有機肥料となって草木の栄養になるのでは? それを生き物が食べ…
[一言] すごく切実な人間の悪夢を一生懸命食べてくれるバクさんも、胃を壊すという発想が面白かったし、可愛い童話でした。めでたしめでたしで終わってよかったです。
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