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月夜譚 【No.301~】

お守りの秘密 【月夜譚No.392】

作者: 夏月七葉
掲載日:2026/03/08

 幼い頃から持っているキーホルダーがお守りになっている。布で出来た小さな人形のそれはのっぺらぼうで、ころんとして可愛らしい。最初は白かったのだろう肌の色が少し黒ずんで、着物に似た衣装は所々が擦り切れて年月を思わせる。

 嬉しい時も悲しい時も、そのお守りは彼女と共にあった。それが傍にあるだけで、なんとなく安心できた。

 しかし、それを何処で手に入れたのか、全く覚えていない。誰かから貰ったのか、拾ったのか、小遣いで買ったのか――気がついたらいつもそこにあるのが当たり前になっていた。

「ああ、今日まで大事にしてくれて、ありがとう。お陰で、君を見つけられた」

 聞き覚えがあるような、少しだけ高い声。

 腰まである長髪を風に靡かせて青白く煌めかせる彼の瞳は、上空に浮かぶ満月と同じように見えた。

 しなやかに、彼が手を差し出す。

「さあ、おいで。私と共に行こう」

 神々しい彼の姿に、彼女はそっとお守りを握り締める。

 彼の手を取るか否か――その判断は、彼女にとって今後の命運を左右する決断となった。

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