みにくさをたべて。
雨上がりの薄靄
見上げたらかかってんな
白く淡い月は
隠れて見にくくなってんな
寂れた道、電灯は
チカチカ焦れて暗いな
一人歩いてる僕の方が
君よりも醜いな
霞を食って生きて行けんなら
薄靄も食ってしまうのに
そしたらきっと三日月は
明るく世界を照らすだろう
満ち足りたような君の
そのかんばせを見せて
味わった苦いアルコール
空き缶、バスに残して
一緒に見た景色を
このカンバスに描いて
もう一度逢いたいから
あの桟橋で待っていて
霞を食って生きて行けんなら
薄靄も食ってしまうのに
そしたらきっと三日月は
明るく世界を照らすだろう
醜いものをすべて僕が
持って行けるとしたら
君の要らないものすべて
僕が持って逝きたい
君が隠れず出てきたら
きっと笑ってくれるでしょう
綺麗なものはすべて残るから
きっと笑ってくれるでしょう