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第2章3話 [冒険者ギルド]

「うっ…」


 外に出ると太陽が眩しくて、光を手で遮ぎる。

 朝にログインしてエリーと喋って、今の現実の時刻は10時頃だ。

 

「外に出たのは良いけど、仲間ってどうやって探すんだ?1人でいるプレイヤーに話しかけるのか?」

「うんうん。冒険者ギルドにある集会所で仲間を募集している掲示板があるから、そこからマリー好みの女の子を探そう」

「変な言い方するなよ」


 適当にツッコミをいれ、エリーに集会所まで案内してもらう。


「冒険者ギルドって他には何かあるのか?」

「そうだね〜、クエストを受けてお金を稼げたり、難しいクエストを受けて【Ner Equip Adventure World】のランキングに入りやすくしたりとか色々あるよ」


 冒険者ギルドか。たまに行くようにしよう。


「あと始まりの街だけ、ジョブを変えることが出来るんだ」


 エリーはまた暗い顔をして話す。エリーはまだ召喚士が不遇職ってこと気にしてんのか。


「バーカ。こんなに最高なジョブ、変えるつもりないから心配すんな」


  笑って言ってやると、先程まで暗かったエリーの顔がパァーッと明るくなる。


「うん!ありがとう!マリー!」


 顔に抱きつきホッペにキスされる。


「お、お前ホントにキスすんのやめろ!」

「なに?もしかして照れてんの〜?」

「そういうわけじゃねぇよ!」


 ニヤニヤしながら嬉しそうに目の前を飛ぶエリーを見て、絶対に召喚士をやめるもんかと心の底から思う。

 歩くこと10分程で大きな建物に到着する。


「ここが冒険者ギルドだよ!ギルドは全部の街に言えることだけど、基本的に街の中央にあるから覚えておいてね」

「へぇ〜」


 エリーの話を頭の片隅に置いておく。冒険者ギルドの扉は大きく1度に20人くらい通れそうだ。

 扉の前に行くとテキストウィンドウが表示される。


『クエストカウンターに行きますか?集会所に行きますか?」


 『集会所』を選択すると、更に文字が表示される。


『どの集会所に行きますか?』


 数字が1〜20まで表示される。

 数字の下に%がある。


「1番人が少ない、12で良いんじゃない?」


 エリーが助言をしてくれた12を見ると、1番%が少ない12を選択する。

 目の前が一瞬暗くなると、広い酒場のような場所に移動していた。


「すげぇ…」


 木で作られた長椅子と木で作られた大きな机。お酒を飲む為に存在するようなカウンター席。

 凄い!これぞ冒険者の酒場だ!記憶ないけど何故だか分かるぞ!

 この集会所は人が少ないってエリーは言っていたが普通に100人以上はいる。


「あっちだよ、マリー」


 エリーが指差す方向を見れば大きな掲示板がある。

 掲示板にトコトコと歩いて行くと、他のプレイヤーの声が聞こえてくる。


「本物だ…」「妖精の召喚士マリーちゃんだ…」「仲間探してるのかな…」「俺話かけようかな…」

「天使…」「マリーちゃん良いなぁ…」「マリーちゃんの、あの手でめちゃくちゃにされたい…」


 色々と聞こえたが1番最期の奴がヤバイな。絶対に関わりたくない。それに俺って『妖精の召喚士』なんて呼ばれてるのか…意外と悪くない。


「マリ〜!ここだよ!」

「ああ」


 他のプレイヤーの声は無視して掲示板を眺めると、目の前に大きなテキストウィンドウが表示される。

 凄い数のプレイヤーの名前が羅列している。絞って検索できるようなので『ソロ』と『女性』で検索する。

 それでも結構出てき迷ってしまう。誰が良いのか分からないな…。


「なあ、エリー。どんな人が良いのかな?」

「この検索だと性別とジョブしか分からないから、マリーのジョブに合ったプレイヤーを見つけたら良いと思うよ」

「俺に合うジョブのプレイヤーか…」


 俺は召喚獣で戦う遠距離か?いや、格闘家と合成士で戦う近距離かな?


「う〜ん…。俺ってどっちなんだろう?一体どんなプレイヤーを仲間にしたら良いんだ?」

「銀髪のお嬢さん。それなら、この僕が組んであげようか?」


 後ろから声を掛けられ振り向くと、少し長い黒髪を左側にサイドテールにして、黒色のローブの下に黒いシャツと黒いスカートを履いた女の子立っていた。

 俺より少しだけ高い少女の身長から考えて年齢は11〜13歳くらいだろうか。整って可愛らしい顔を凝視すると、右眼が黒色で左眼が宝石のような綺麗な紫の異なった色の不思議な眼をしている。


「オッドアイ…」

「どうしたのかな、お嬢さん?」


 少女は嬉しそうに微笑む。


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