表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
46/79

第45話 作戦会議

モネから渡された偽のメモリーを持ち帰った後、菜々はシロと自宅のリビングで無言のまま向かい会っていた。

暫くこの空気が続いた後、シロが喋り始めた。


「どうやら、モネが何かを知ってると見て間違いないわね」

「・・・えぇ、始めからそう言ってるじゃない」

「信じたくなかったのよ、久しぶりに出来た友達だったから・・・」

「あはははは!!久しぶりに出来た友達ね」

「な、何がおかしいのよ!」

「おかしくはないわ、友達を作るって一般的なことじゃない。でも、あなたはそうじゃなかった。きっと小学校に入った頃から友達なんていなかったんじゃない?」

「そ、そうよ」

「前にも言ったけど、その始めの時にモネは話しかけてくれた?」

「・・・いいえ、むしろみんなと一緒で一切感心を持たなかったわ」

「でも、修学旅行の日突然話しかけて来た。おかしいと思わなかったの?」

「・・・思ってたわ」

「実はもうあの時にはもうデータは盗まれてた。この意味、わかるかしら?」

「その時にはすでにモネが持っていた。でも、どうして盗み出す必要があるの?」

「そう、そこなのよ。あんたみたいな例外なら分かるんだけど、マキちゃんはいたって普通の一般人。何も常人離れしたものなんかないの」

「それは私が一番よく知ってるわ。だからこそわからないのよ。マキちゃんを狙う理由が」

「私にだってわからないわ。だから、知るためにあの子を捕獲するわよ」

「それって犯罪じゃ・・・」

「大丈夫、本人の記憶をなくせば犯罪にはならないわ」

「そんな横暴な」

「とにかく計画が決まり次第追って連絡するわ。それまでマキちゃんから目を離さないでおいて」


そう言われた後、シロは強引に家を追い出されていしまった。

作戦会議なら私がいたっていいじゃない・・・わざわざ追い出さなくたって。

でも、私にも重要な役割ができた。それは


「あ、シロ。おかえり〜、御飯出来てるよ」


このマキちゃんの笑顔を守ることだ。

シロはマキに感づかれないよういつもの様子で振る舞った。

そう、全てはマキちゃんを守るために。私ならきっとできると思い込んでいた。

でも、それがあんな形で裏切られることになるとは思わなかった。

お読みいただきありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ