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第38話 計画の穴

マキ達は水族館を満喫した後、宿泊先のホテルへ向かっていた。

受付で菜々がチェックインをしていると、後ろから何か話し声が聞こえてきた。

私達の他にお客さんでも来たのかとその時は思っていたが、そこに居たのは前にマキちゃんに告白をしていたモネとかいう子だった。

あの子、また私に断りも無く・・・!急いでチェックインを済ませ、マキの元へ向かった。


「あ、菜々さん。もう終わったんですか?」

「えぇ。それより、その子は?」

「あ、シロの友達のモネちゃんです」

「えぇ、それは知ってるのよ。どうしてこの子がここに?」

「今日たまたま家族で泊まりに来てたみたいで」

「たまたまねぇ・・・」

「あの、マキさん。良かったらもう少しだけ・・・」

「ダメよ、さっさと行きましょう」

「え、あ、ま、またねモネちゃん」

「い、行っちゃった・・・」


これは本当に偶然なの?それにしては会うタイミングが異様にピッタリだった気がするわね。

・・・まさか。


「ごめん、マキちゃん。ちょっと電話掛かってきちゃったから先にゆっくりしてて」

「あ、はーい」


そう言うと、菜々はシロの携帯へ電話をかけた。


「もしもし」

『もしもし、電話をかけてきたって事はモネに会ったのね』

「やっぱり仕組んでたのね」

『えぇ、時間を割り出すのは苦労したけど結果として成功だったわね』

「あの子の存在を完全に忘れていたわね」

『あなたの話はそれでおしまい?私からも聞きたいことがあるのだけれど』

「何よ」

『三番目のノートはどこよ』

「三番目?何の事かな」

『とぼけないで、二冊のノートに収めるには内容が少なすぎるのよ。まだ何冊か残ってるでしょう』

「まぁ、後何冊かはあるわね。でも、それはまた次の機会にしたほうがいいわよ。正直、今の精神状態だと読みきれないんじゃないの?」

『そ、それは・・・』

「今回は引き分けってことで手を打ってあげる」

『マキちゃんに変なことしないでよね』

「流石にしないわよ・・・今は」

『あんた、今なんていっ・・・』


ふぅ、つい勢いで切ってしまった。

それにしてももう二冊も読んじゃったんだ。結構ペース早いなぁ。

私の計算だと夜までかかると思ってたんだけど、もう一冊置いておけば良かったわね。

とりあえず、もう楽しむことだけ考えましょう。あの子の監視が行き届く以上は私も下手に動けないしね。

でも、多少のハプニングくらいなら許されるわよね!

お読みいただきありがとうございました。

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