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第15話 いざ、1泊2日の温泉旅行へ

旅行に行く当日、朝早くから私は目が覚めてしまった。隣ではまだシロが寝ている。

私はシロを起こさないよう静かにベットから抜け出し、キッチンへと向かった。

新幹線で旅館に向かうまでの間に食べるもの作っておかないと。

どうせシロは駅弁だけじゃ満足しそうに無いし、私も食べたくなるかも知れないからちょっと多めに作っておこう。

手軽に食べれる物が良いわね。あ、おにぎりとサンドイッチにしよう。これなら片手でも食べられるし、そんなに作る手間もかからないし。

材料あるかなぁ。うーん・・・朝の分を少し削ればいけそうかな。私の朝の分を少なくすればいっか。

さてと、ついでに朝ごはんも作っちゃおうかな。にしても、お弁当なんて久しぶりに作るな〜。

昔はよく作ってたっけ。あの時は作る量が多かったから大変だったなぁ。私とシロと・・・あれ、もう一人誰かいたはずなんだけど・・・

ってああ!お鍋が吹きこぼれちゃう!!

数分後、作り終えた弁当箱を見て私は満足していた。その時、シロがベットからふらふらな状態で起きて来た。


「んん・・・おはよぉ」

「おはよ、シロ」

「何、してたの?」

「今日のお弁当作ってたのよ」

「お弁当!?」

「そ、新幹線の中で食べるやつね」

「へー・・・」


シロはお弁当が乗っている机に目をつけ、一つだけ別皿に移されていたおにぎりを取ろうとしたその時。


「こら、つまみ食いしようとしない!!」

「ば、バレた!!で、でもそれお弁当とは別の場所に置いてたし!!」

「それは私の朝ご飯!」

「そ、そうだったの!?あれ、私のは?」

「ちゃんと用意してるから、早く着替えて来なさい」

「はーい!!」


シロは元気よく返事をすると、タンスから服を取り出し素早く着替えていた。

その間にマキはテーブルに朝食を並べ始めた。

全て並べ終わる頃にはシロも着替え終わり静かに待っていた。

しかし、そこでシロは一つ気づいたことがあった。


「ねぇ、なんか私のマキちゃんのより多くない?」

「あぁ、別に気にしなくて良いのよ。大丈夫だから」

「マキちゃんがそう言うなら良いけど」

「ほら、早く食べないと間に合わないわよ」

「そ、そうだったね!いただきます!!」

「いただきます」


朝食を食べ終わると、二人は昨日準備していた荷物を持って家を出た。

ここからはしばらく歩きだ。本当はタクシーを使いたかったのだが、最近お腹周りが少しあれなので歩いて行くことにした。

歩き始めてから10分、駅に到着した。家から駅まではそんなに時間がかからないみたいだし、今度から歩いて行こう。

駅に着いた後新幹線のチケットを確認し、電車の位置を確認した後駅弁を買い、新幹線に乗り込んだ。

ここから4時間か、それまでの時間何しよう。

シロは・・・ってもう駅弁食べ始めてる。流石にちょっと早すぎない?

マキは駅弁をテーブルに置き、スマホで旅館周辺のお店を調べていた。その間に、横から魔の手が忍び寄っていた。

数分後、あらかた良さそうなお店をピックアップできたマキは駅弁を食べようと思い、早速蓋を開けた。

だが、駅弁の中には何も入っていなかった。

隣を見ると口をもごもごしながらゲームをいじっているシロを見つけた。


「ねぇ、私のお弁当食べた?」

「ふぁべてない!」

「じゃあこの口は何よ」

「んんー!!」

「あんた、サンドイッチ無しだからね」

「!?そ、それはやりすぎだよ!!」

「知りません!」


その後、泣きながらサンドイッチを懇願して来たシロに対し、マキはため息をついていたが結局シロにもサンドイッチを食べさせていた。

シロはさっきの泣き顔がまるで嘘かのように涙が消え、目の充血も無くなっていた。

作って来た分のお弁当を食べ終わる頃、ちょうど目的地に着いていた。

早速新幹線から降り、地図を見ながら旅館へ向かって行く。5分後、前に見えて来たのは一瞬だけ見てもわかるような豪華な造りで明らかに高そうな旅館だった。

私は旅館のな目をもう一度確認したが、どうやらこの旅館で間違いないらしい。

シロはウキウキしてるけど、私はずっと心臓がバックバクだった。

わ、私達は今日ここに泊まるのよね?これ、私の心臓大丈夫かしら・・・

お読みいただきありがとうございました。

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