プロローグ
私はあの子と一緒にいる事が一番の幸せだった。
いつも隣にいて、一緒に笑って、一緒に泣いて。
そんな生活が一生続けばいい、そう思っていた。あの時までは・・・
「ねぇ、なんでなの!!??なんで、ナンデナンデナンデ!!!!!」
「けほっ・・・ち・・・違うの・・・聞いて・・・・」
「うるさいうるさいうるさい!!!!あんたのこと、ずっと、ずっと・・・大好きだったのに!!!!」
「けほっ・・・げほっ・・・あ・・・あのね・・・」
「もう、死んじゃえ!!!!!!」
「あっ・・・ま・・・き・・・ちゃ・・・」
「あははははは!!!!あはははははは!!!!」
速報です、同級生の女子生徒を殺したとして同じ高校に通う女子生徒が逮捕されました!
繰り返します。速報です、同級生の女子生徒を殺したとして同じ高校に通う女子生徒が逮捕されました!
エリを殺して逮捕された私は、そのまま警察署へと連行された。
私はもうその時には喋る気力さえも失っていた。
裁判にかけられるなどと言われても、もう何も思うことは無かった。
「判決を言い渡す!!被告人は有罪!!よって、懲役10年に処す!!!」
気が気でないまま行われた裁判で、私は有罪判決を受けた。
世間からは哀れみの目で見られることもあったが、犯罪者として扱われる事が圧倒的に多かった。
私の両親は隣人やマスコミなどの騒ぎで精神的にやられ、私と縁を切って何処かへ引っ越していった。
その時、私に向けられた視線はもう思い出したくもない・・・
あんな恨みのこもった目は、自分の子供には決して向けられないものだ。
こうして、私の人生も終わりを迎える・・・
そう思っていた。
お読みいただきありがとうございました。明日より連載スタート致します。