ラストエピローグ
私は遠野春香。就職も大学卒業も決まり、マンションも引き払った。荷物は実家に送ってあり、あとは部屋のマスターキーを不動産屋に返すだけだ。
さっぱりした。すっかり何もない。今後の人生もみえて来たし希望に満ち溢れている。……はずだった。けれど私の心はポッカリと穴があいている。きっと私自身、埋めるつもりが無いのだ。だから決めた。この穴を埋める事を。
小杉マコト経由で桜木ミツキに貰ったものがある。魔法の指輪とその取扱説明書だ。そこにはこう書いてあった。
(ハルちゃん、彼のこと支えてくれてありがとう。もし、貴女が悩んでいたらこの指輪を使って下さい。この指輪は魔法の指輪なので使ったら、貴女のこの世界での生活は終わります。後悔しないようによく考えてから使って下さい。説明は以下の通りです。
1.この指輪を着けると、あなたの二重存在が現れます。記憶もその瞬間まで同じです。
2.その指輪を外すともう一人のあなたは消えてしまいます。注意して下さい。
3.あなたは異世界に来る事が出来ます。指定した時間、場所に来て下さい。迎えに行きます。3分以上は待てませんのでご注意下さい。
以上です。それでは。)
私は、その青く冷たく輝く銀の指輪を躊躇なくはめた。この後、私ともう一人の私が、二人ともあちらに行きたいと喧嘩になるだろう。ただ自分だからわかる。私(達)の心の穴は埋められることが。問題はどちらがあちらへ行くか、どうやって決めたら良いだろうか?という事だ。
目の前に現れた不思議な光景。ああ、確かに――
そこに私がもう一人いるんだけど――
ひとまず完結です。読んでいただきありがとうございます!
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また、この続きは、下記の小説の第2部に繋がっていきます。
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