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エピローグ ミツキさんと僕

あとから追加した、三章十二節を読むと繋がっています。

 街の周りはぐるりと高い城壁に囲まれている。街の中にある建物も皆古いものが多く、独特の建築様式で日本のそれとは大きく違う。行き交う人々も人間以外の人型の獣のような種族が混ざっている。だから、いわゆる異世界というのが実感できるし、それ以上に街全体の空気が明らかに日常的に生きてきた世界とは違う。ただ、この場所に殺伐とした雰囲気や緊迫感の様なものはなく、自然とあるべくしてあった。……寧ろ異分子なのは自分なのだろう。


 僕とミツキさんがいるのは、そんなとても変わった世界だった。


 僕のこの世界での役割は思っていた以上に重要で、想像した以上に危険だった。街の様子は不可思議で非日常的なものだったが、それはあくまでも平和な側面だった。大きな戦争がなんとか終結し、その傷跡からの復興や他の国や街との交流が進んでいる。だから街や人にとても活気があふれている。けれども僕らを呼び出したこの国の領主は先遣隊の報せにより、迫り来る脅威に対する準備を進めており、その一つが僕らと僕らの訓練、修行だった。


 西にある隣町までに繋がる街道の傍を外れたところから北上したところにかなり古い地下ダンジョンがあり、その最下層に封印された扉があった。この大戦期に開きかけていた扉は領主たちによって閉じられたが、封印された訳ではないため、最近になりまた扉が開き、中から奈落と呼ばれる地下世界の様々な魔物や悪魔と呼ばれる住人達が這い出てきたらしい。


 悪魔達の力は恐ろしく、特殊な異能を使う。この世界の通常兵器や兵士達では太刀打ちできないため、これに対抗できる異能を持つ者が集められている。僕らもそのメンバーだ。


 現在は能力開発や戦闘訓練を受けながら毎日を過ごしている。戦いまでの猶予はもうあまりないが、どうやら僕とミツキさんの能力はかなり特殊なもので、期待されていた以上らしい。今のところ発現した能力は僕の瞬間移動とミツキさんの遺伝子操作だ。二人ともまだ正確性や対象の絞込み、結果の安定性に不安があり、訓練が必要な状態だった。またあくまでも現状で発現した能力というだけで、本来の能力そのものではないかもしれない。より大きな能力に繋がる可能性があるらしい。既にとてつもない夢みたいな力なのに、さらにそんな力があれば何でも出来る気がしてくる。僕らはこの世界のために何か出来るはずだ。


………………

 

 そうこうしているうちに一年近くの時間が流れた頃、隣町がとうとう魔物の群れに襲われた。僕とミツキさんはその街の救助と魔物討伐の後、地下ダンジョンへ向かい先行して調査に向かったメンバーと合流して、奈落世界に繋がる扉を塞ぎ封印する任務に就く事になった。



 元いた世界には無かった危険が伴う旅になりそうだった。しかし、僕とミツキさんに不安はなかった。きっとやり抜く事ができる。僕の移動能力とミツキさんの能力を使った攻撃力や対応力はそれ程凄まじかった。若干防御力や回復能力に不安があるが、それを補うメンバーが新たに僕らのパーティーに参加する予定らしい。そのメンバーが来るまで持ち堪えてやる。僕らはそういう風に決意して目的地へ向かう。


 「そう言えばこの世界の地図を貰ったの。せっかくだし、向こうで出来なかったスタンプラリーをしない?」


 ミツキさんが、あの行けなかった旅の予定を思い出して言う。彼女にかかれば魔物討伐も楽しい旅行に変わるようだ。


 「ああ、もちろん!」


 僕はミツキさんと一緒なら、何でも出来る。いつも楽しく幸せだ。それはRPGだろうと異世界だろうと関係ない。


 「また、世界を救うとしますか――」



この異世界は、下記の小説の世界です。

https://ncode.syosetu.com/n1206fh/


また、次が最後の部分になります。ハルちゃんのその後です。


よろしくお願いします!

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