表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
89/93

終章 終節 旅立ち

 旅立ちの場所は、例の民家のリビングだった。カーテンは締め切られてはいたが、中は灯りもつけてあり、明るかった。まだゲートらしきものは開いてはいないようだ。ミツキさんとマコトが荷物を確かめていた。


 「ただいま。……でいいのかな……思ったよりも遅くなった。悪い。」


 僕は二人に声をかけると二人も準備が終わったようで、ペットボトルの飲み物を持ってきた。


 「さあ、これで四人で話をするのも最後よ。一時間もないけど、悔いのないように言いたいことは言っておきましょう。順番に10分ずつ、残りは雑談で。」


 ミツキさんは、ペットボトルを配りながら悲しいことを笑顔で言った。


 「じゃあ、早速私から。」


 ミツキさんは飲み物を配り終えると、床にペタッと座ってから、話出した。


 「……正直なところ北海道に行ったとき、凄く悲しかったわ。怒りの感情すらあったかもしれない。でも今はとっても幸せな気持ちよ。まぁシンには後でいろいろ話すとして、もう一人の私にはしっかり言っておかないとね。……マコトは最初にあっちに行った時は、それはもう落ち込んでいたわ。私に会ってからも、こっちに戻ってこれるとわかってからも、結局貴女に会ってまた一緒にいることが出来ない事や、いろんな気持ちを伝えられないだろうことも。……まぁあの隠しノートが全部見られていたのを知った時は、恥ずかしくてもがいてたけど、言いたい事が伝えられたと、そこからは立ち直ったの。」


 マコトはあらぬ方向をみてやり過ごしていた。


 「だから、だから貴女とまた会えて、一緒にいてあげて?なかなか優しいところもあるし、この何年かで体も鍛えられているわよ。勉強は高1のままだけど…… マコトともしばらく相棒だったけど、好きになったりは一ミリもなかったから安心して。」


 「マコトくんね。どうしようかな?また友達から始めてあげましょうか?」


 「うっ、友達でも下僕でも何でもやりますよ?」


 マコトは即座にに話を挟んできた。


 「まぁ、二人が行ったら今日は私の家に来なさい。話や体罰が山ほどあるから……」


 「まぁ、マコトはほっといて旅立つ二人と話さないともったいない。まずは二人一緒になれて良かった。二人が消えてから小杉君と高校卒業するまで付き合っていたんだけど、何か上手く行かなくてね。結局、別れちゃったの。お互い求めていたものが違ったし、変えようとしなかった。平行線。……それでも私は二人で頑張ったと信じてるわ。慰め合い、元気づけ、励まし合い。時にデートもしたり……」



 ここで、ミツキさんとマコトがもの凄い形相で僕を睨んできた。あれれ……


 「本題、本題。私実家から多少餞別持って来たから後から空けてね?小杉くんに説明してないのは、私達と小杉くん達が好きそうな各種レシピ関連と、あまり高価なものが無くて申し訳ないんだけど、アクセサリーを少し。一つだけレアな石付いてるから後でみて!」


 「小杉くんのことをよろしくね。私のみたところ、彼は複数の人を本気で好きになっちゃうタイプみたいたがら、本当気をつけてね。」


 桜木さんは最後にとんでもないことを言う。

 

 「そろそろ俺の出番だな。先ずシン、向こう着いたらトレーニング相当辛いと思うが、まぁ頑張ってくれよ。死にはしないから。俺はミツキに何でもお任せだったからさ、あまり分からないが、いろいろと訓練が必要になりそうだからな。」


 「あと、ミツキ、俺たち二人にとっては、ここでお別れみたいだな。一番一緒にいた仲だ、最後に正直に言わせてもらうとすると、たまに夜中にお前が寝てるとき添い寝させてもらったよ。ありがとう。極たまにな。」


 今度はマコトが他の三人全員からジローっと睨まれることになった。これは自業自得だ。

 僕はかろうじてマコトへの誅伐をおしとどめて、自分の別れの言葉を話す。


 「最後は僕になったか。……そうだね。いろいろ話したいが、だいたいは車中で桜木さんには話してあるし、ミツキさんとはこれから話す機会がある。だからマコトに言うぞ。……正直、最初はわけわからなかったよ。目の前に自分がいるんだから。この気持ち悪い事。最初は他人だと思って喧嘩になって大変だったな。しかも、こいつは俺の居場所である学校、部活、家族、そして初恋の人まで奪っていきやがった。……まぁ、自分の問題もあったりで、後悔なんかしてないけど、あれはつらかったよ。……で、今はもうそんなことはどうでもいいや。ハルちゃんの事よろしく頼むよ。今彼女一学年下のクラスで北海道にいるんだ。無理に別れてこっちに来た。」


 ――僕は罪悪感でうなだれてしまう。その時、ミツキさんが、マコトに何かを投げた。指輪と紙のようだ。

 「マコト、彼女、事情は知っているらしいから、それ渡して来たらいい。あとは彼女の問題。」


 マコトは二つ返事で答えた。内容は、あとで聞くとしよう。 ――これは後に後悔することになった。



 ………… その後10分程度4人でとりとめのない話をした。



 マコトは残る。観覧車からやり直すらしい。そして桜木さんと行くはずだった旅行に行く。北海道にも行ってくれるそうだ。


 桜木さんは、以前からの予定通りの人生プランに向かって生きる。東大卒業や海外留学など、忙しい。ただマコトの事を踏まえた予定に組み直すらしい。


 ミツキさんは、自分や向こうの世界に連絡を取る方法や技術を桜木さんに伝授している。こちらから積極的に移動は出来ないらしい。


 僕は最後に四つ葉のクローバーのアクセサリーを四当分した。元々こういう使い道らしい。赤は桜木さんに、青はマコトに渡した。残るオレンジはミツキさんに、最後の緑は自分が持つ。


 クローバーを渡した直後に、ミツキさんが準備したものから七色の光がキラキラと溢れ出す。あちらの世界へのゲートが開いたようだ。


――僕は異世界へ旅に出る。




ここから先はエピローグです。


最後に、この作品はカテゴリーエラーかもしれません。ごめんなさい。

ただ、もう一つの私のお話と繋がっていますので、もし良かったら、そちらもよろしくお願いします。


https://ncode.syosetu.com/n1206fh/


それでは、読んでいただいた皆様、本当にありがとうございました!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ