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4章 7節 マコト達の考え
緑虫さんは、その前にトイレに行った。僕らも順番にトイレを済ませながら、振り返って意見を確認する。
「マコトは何か考えはないか?」
僕はマコトに話しを振ってみる。
「……うーん、まぁ俺もこの辺り考えてみたんだ、美月さんと。」
桜木さんも相槌をうって同意する。
「結論から言うと、俺たちは表側にいるのだから、そこでしっかりしなくちゃいけない。だから全力で将来を見据えて頑張るんだ。受験や就職、周りとの信頼関係全て。何かあった時にお前たちを守れる立場を用意するんだ。それが自分達の為にもなる。
で、これは伝えておきたいんだが、お前ら二人の為にと考え過ぎない様にはしよう、あくまでも俺たち二人の為が最優先だ。それを間違えると皆んな不幸になるだけだ。だから、俺たちはお互いのことを大切にして付き合っていこうと思う。今の高校生活も充実させるから。申し訳ないがそれは許して欲しい。」
マコトが僕らに頭を下げて許しを請う。こいつのいいたいことは良く分かる。寧ろ良くもそこまで考えてくれた。
僕と緑虫さんは、答えた。「ノープロブレム」だと。




