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4章 4節 将来なんてある?

 「私達に将来なんてあるのかしら?」

緑虫さんは、直球真ん中ストレートで攻めてくるようだ。


 「そもそも何で私達は存在しているの?本当に人間なの?いつまで生きられるの?」

 今まで溜まっていた疑問や焦り不安が溢れ出す。


 「仮に生きられたと仮定して、どうやって生活するの?戸籍すらないのよ?」


 「仰る通り。まずは不安なところをお互いに全部出しきろう。ある意味、そこがスタート地点だと思う。」

僕は何か答えを持っている訳ではない。ただ考えがあるたげだ。


 その後二人で現状を話し合った。僕がびっくりしたのは、予想の何倍も彼女が今の自分達の境遇を考えていたという事だった。現実逃避していると思い込んでいたなんて、悪い事をした。


 「……その、困らせるつもりはなかったんだ。ただ、正直に言うと、君との生活が楽しかったんだ。だから、壊したくなかった。君とずっと一緒にいたいんだ……」


 「うん、わかった、……じゃあ、ここからスタートね。まずは……」

彼女は遮るように話を進める。


 「僕は君の事が……」


 「だから、恥ずかしいの!そういうの。わかったから。わたしも同じだから、もう次の話をしよう!お願い。」

彼女が赤い顔して俯いている。僕は彼女を困らせたくなかったし、恥ずかしくなってきた。


 「……そ、そうだね。次、何をするかが大事だよね。うん、僕の考えは一つ。幸せににしてあげられるかは、わからないけど、君と一緒なら僕は幸せになるよ。だから、全力で君の幸せを考えられる。これって凄い事じゃないかな?」

僕は以前から考えていた事を伝えた。


 緑虫さんは、赤虫さんになって喋らない。


 「だーかーらーっ、もう。とりあえず……続きは、明日にしましょう?」


 僕達はいつものように本を読む事にしたが、二人とも、ほとんどページが進まなかった。

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