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4章 2節 打ち明け話

 とりあえず病院には連れて行き、保険証を忘れたといって診てもらった。インフルエンザだったようで抗インフルエンザ薬を服用したら、次の日には良くなった。


 大変だったのは、桜木美月への説明だった。僕は病院から帰ると彼女を寝かしつけて、直ぐにマコトに会いに家に行った。マコトには事前に電話しておき実家の部屋に入れてもらった。数ヶ月ぶりに帰った部屋は何だかもう何年も経ったような、ずいぶん久しぶりな感じがした。


 僕はマコトに、これまでのいきさつを全て話した。

マコトは桜木美月と最近付き合い始めたらしく、緑虫さんの事は、かなり衝撃的だったらしい。桜木美月の性格から、最終的に受け入れてくれるだろうが、流石に直ぐに納得するのは難しいとの見解だった。それはそうだろう。しかしマコトには協力して貰わなければならない。


 僕は事前にマコトの立場で、桜木美月に対して、どう事態を打ち明けるのが良いか考えておいたアイデアを説明した。それは彼女の未知なるものに対する興味の強さと、高い自尊心に訴える方法だった。買ったばかりの僕のケータイ電話のアドレスを伝え、マコトに後は任せた。


 ――それから二日後に、マコトから連絡があった。


 マコトからは、未だ半信半疑とはいえ、桜木美月は話を信じてくれたし、病院へも行ってくれた。ただ、改めて僕たち4人で会いたいとの事だった。僕は緑虫さんの体調が良くなったら連絡すると伝え、マコトに感謝した。マコトからは特に何か言われた訳ではないが、あまり関わりたくないのが彼の本心だろう。それは桜木美月のことを考えれば尚更だ。


 「――という事だったから、もう大丈夫かな。」

 緑虫さんに話す。


 「インフルエンザにかかっている人は大丈夫じゃないかな。」

 彼女はこれまでに見た事ない優しい顔をして僕に注意する。インフルエンザが移ってしまったのはしょうがないし、僕はなんとも思わないが、彼女は僕に泣きながら謝っていた。未だ少し泣いているようだ。


 「……そうだね。……泣き虫さん……」

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