3章 9節 漫画
――僕は声を出して笑っていた。このコミックだけは新刊を購入した。それくらいとても楽しく、僕の趣味にもあっていた。そんな僕をみて、気持ち悪いとかうるさいとか悪態をつく緑虫さんだったが、知らないいうちに一緒に読んでいる。
「ちょっと早く次のページ!」
「もうちょっと、こっち向けてよ。」
何故一時間くらい待てないのか。僕は集中して読みたいのだ。
「あっち行って待っててよ、……お邪魔虫さんだな……」
お邪魔虫さんは気を悪くしたのか、意地でも本を離さない。
「緑虫さんは、最初この本の事、つまらないっていってたよね?」
図星をつかれたのか、彼女は余計に向きになる。
「……いいの、私は物事の可能性を諦めないの!、……てか、ほらもう、あなたが邪魔よ、お風呂でも行きなさいよ。」
もう、諦めて彼女のペースで読むことにした。
…………
次の週末は、ネットカフェに行く約束をした。彼女が読んでいる本の外伝がコミカライズされているようだが、コミックの場合、古本だとコストパフォーマンスが悪いのと、絵があまり好みではなく受け付けないので、ネットカフェに行くことになった。
僕としても、彼女が最初に読んだお気に入りのラノベのアニメ化作品を見せたいと思っていたから、彼女がコミックを読んだ後少し見て欲しいアニメがあると伝えてある。それに長時間パックはお得だ。
――そして週末。彼女はコミックを読み終わったようで既にご満悦だった。僕が彼女がごっそり持ってきた、違う漫画に手を出す前に、セットしておいたアニメを見せた。
彼女は漫画やアニメ、特にゲームが好きではなかった。ただアニメの良さを知ってもらうためには、この作品はベストだろう。一話からグイグイくるのはもちろん、声優さんの演技が素晴らしい。
「……とりあえず、一話終わったけど、どうする?」
「私は全ての可能性を大事にするの、、、もう少し観る……」
――キタッ、食いついた!僕は確信していた。彼女は最後まで観る。
ふっと安堵してペアソファーに寄りかかりながら、今さらながらにこれはデートかな?と内心考えてしまった。
その日は家に帰ると、彼女はアニメのオススメを聞いてきた。僕は、原作者繋がりや、世界観、ジャンル、監督、声優、アニメ制作会社、いろいろあるけど何に今回惹きつけられたか、聴いてみた。彼女は悩んでいたが、それはこちらから感想を聞かせてもらいながら、考えよう。そして次はとうとうゲームへ世界を広げてもらおうと企んでいるのを彼女は未だ知らない。
まだまだ一緒にやりたい事は、いっぱいある。時間だってたくさんあるんだ。僕も、おそらく彼女もそう思っていた……まだこの時は。
3章は未だ書き足しますが、本編を先に進めます。
※希望があれば、感想まで!




