表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/93

2章 8節 美月の分析

 桜木美月は初めてデートに期待していた。しかし、どうやって切り出すべきか。そんな事を考えいた時に小杉マコトが現れた。


 「桜木さんに話があるんだ。」


 ――私に、話?! 美月はドキっとした。


 「なっ、なあに?」


 「俺さ、彼女がいたらいいなと思っていてさ、」


 ――えっ?……この展開……


 「その為、直した方がいい事とか、こうしたら良くなるとか、何か一生懸命努力出来る事ないかな?と思ったんだ。……桜木さんにアドバイスもらいたいんだ。」

 

 マコトは真剣だ。


 「品行方正、とにかく余計なことは言わず、往生際が悪いのはだめだわ。サムライを目指すべきね。あとは、自己研鑽よ。日々自分を磨くべき。終わりはないわ。最後に、オリジナリティも重要よ。女の子はみんな特別な誰かには、特別でいて欲しいと思うの。」


 美月は、素直に自分の考えを話した。


 ――でも、これって誰の事?私なの?……でも、普通本人にこんなの聴くかしら?


 美月は分析する。が、解らない……五分五分?


 「ありがとう!助かるよ。流石が桜木さんだ。……でも、自己研鑽か。今も勉強に陸上頑張っているんだよな。他にも必要かな。」

 

 「自己研鑽に終わりはないのよ?外見や中身もまだまだ磨きが足りないように見えるけど?」


 美月は褒められて、何時もの自信を取り戻し始めた。


 「確かに、外見はもう少しこだわれるかも。中味もサムライにも程遠いしね。桜木さん、ありがとう。頑張ってみるよ、俺。」


 ――あれ、終わっちゃうの?これ私じゃない?

 美月の分析はほぼ美月以外に傾いてきた。このままでは……


 「でも確かに、頑張っているのにね。自己研鑽は続けていくとして、アプローチが足りないんじゃないかしら?」


 ――美月は思い切って話してみた。


 「アプローチか。アプローチならかなりしているんだよね。」


 「へ、へー。……ちなみにどんな?どれくらい?」


 「もう二回は断られたかな。タイミングもかえてみたんだけど。でも往生際悪いしな。3回目は。」


 ――これ。やっぱり、私じゃないかなぁ?!

 美月の分析は一気に逆転した。


 「中途半端は良くないわ、デッドオアアライブよ、

ハッキリしなさい。……ば、場所が悪いのかもよ?」


 「そっか。……難しいな。桜木さんはどこ行きたい?」


 ――あれ、これ確定?!……私に訊いてるよね?

 美月分析ゲージはMAXだ。


 ……ふっー。美月は大きく息を吐いた。


 「……わ、私?私なら、ほ、星を見に行きたい、かな。」


 その時、美月の両手に小杉マコトの両手が覆い被せてきて、彼は言った。


 「次の桜木さんの都合のいい日に、プラネタリウムに行こう。」


 小杉マコトは、顔を赤らめながらも、真剣な眼差しで美月の目を見つめて答えを待っている。


 「…………行く。」


 美月は恥ずかしくなって、握られた両手を上下しながら、良くわからない口笛をしばらく吹いていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ