2章 6節 美月は考える
桜木美月は考える。自分の意に反してどうして小杉真を蹴ってしまったのか。そして周りにどう思われたかを……
どう考えても、自分が小杉真に嫉妬しているのだ。そしてこんなにも自分が嫉妬ぶかいとは思ってもみなかった。……いや、これは私が単に相手にされていない事が、許せなかったからではないだろうか?たしかに私はプライドが高いのは自覚している。それでも私が全ての人に最優先されてきた訳ではないし、我慢もできる。そもそも、こちらに興味がない場合は気にならない。そこまでわがままではないのだ。
現に校庭のサッカーゴールにかっこよくヘディングシュートを決めている金澤翔は、しょっちゅう女子達にチヤホヤされているし、マネージャーの一人とはかなり親密だ。でも特に怒りは湧いてこない。
しかし、陸上トラックでハルちゃん?とか言う女の子と機材を設置している小杉真を見ていると、またイライラしてきた……
――てか、なんで女子と練習してるの?
陸上にも自信がある桜木美月は、陸上部への入部も検討し始めた。
――速いね!桜木さん!
――陸上部恒例の肝試しは、冷えるから厚着した方がいいって……
桜木美月の妄想は、既に合宿の夜まで進んでいた。
2章は未だ書き足しますが、本編を先に進めます。
※希望があれば、感想まで!
7-9節まで予定。8節まで追加済みです。




