釣りに行こうよ!①
「ポーーーーーコ!」
今日もボクはポコの家の前でポコの名前を叫ぶ。
でもね、聞こえてるはずなのにポコは一度も自分のイシで家から出たことがないんだ。
マコさんが起こさなきゃ、起きてても一日中フトンから出ないんだよ。
ちなみにポコの大好きだと”思われる”こと以外は、ポコは歩きもしないんだ!
”思われる”って言うのはポコが「うん」としか言わないからねホントの事は分からないってこと。
「釣りに行こうよーーー!ポコーーー?」
もう一つ言っておくとその思われることの一つは『釣り』なんだ!
釣りに行く時は引きずらなくても歩いて付いてくるんだよ!
引きずるっていうと、えっ!?、って思うかもしれないけど、ホントに何もしなかったら一歩も外に出ないんだー。
だから、ボクが連れて行くんだ!
だって、ポコは親友だからね!
ガチャっ!
「おはよう。プケちゃん!ちょっと待ってね!今すぐポコ連れてくるから!」
玄関のドアが開いて出てきたのはポコのお母さんマコさんだった。
「おねがいします!」と僕が言うと、笑顔で「任せて!」とガッツポーズをしてきた。
マコさんはいつも元気だなー!
ボクもニコニコしながら、ポコが来るのを待つのであった。