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3. 見学作業

 魔法使いの部屋は……なんていうか、凄かった。

 部屋のど真ん中で温度が綺麗に分かれていた。



 左側は燃え盛る炎の海。

 右側は全てが凍りついた極寒の園。



「お前……よくこんなん作ろうと思ったな……」

 まるでファンタジーのような、いや、もうファンタジーだ。そのファンタジーな光景に、口から言葉が漏れる。

「いやいやいや、だってさ、ほら、何かかっこよくね!?例えばさあ、右手からはレディゴーして、左手からはボワッみたいなのさ!」

「ごめんよくわからない」



 魔法使いのよくわからない理由はともかく、これを攻略するとなると、結構大変そうだ。

 なんてったって、まず装備がなー。

 俺らダンジョンマスターはダンジョン内の特殊効果は効かないから、現在も適温状態で過ごせてるけど、温度調節とか勝手にされるようなすんばらしい装備ならまだしも、そういうのはやはりお値段が高いようだし、魔法を使えない人は一発でアウトだなあ。

 魔法使えば体温調節出来んのかと言われれば微妙だけどさ、特に炎の方は。でも、使えた方が得じゃない?

 氷の方は火だして暖まりながらとか。むり?

 しかも、ただでさえ行動しづらい状態の中で、まー、魔物が出てくる出てくる。

 自分の体調面を考えながら戦う余裕なんてまずない。

 クリアするには、優れた装備か、相当魔法が得意な人が必要になってくるかもな。

 うわー、1階から難易度たけー。



「そういえば、お前、何かトラップとか仕掛けた?」

「え?あー、まあ、うん。少し。」

「俺ら、引っ掛かったりする…かな?」

「忘れてたわ」

 おい、魔法使い。

 そこに、お姉さまロボットからの助け舟がでた。

「大丈夫ですよ。一応発動はしますが、ダンジョンマスターには絶対にダメージを与えません。」

 何ここの魔物やトラップ超優秀。




「で?お前、一体どんなの仕掛けたんだ?」

 魔法使いのことだから、まあまあ大掛かりなの作りそうなんだけど。

「えっとだなー。雪の方には中に氷水が入った落とし穴で、炎の方には熱湯風呂になっている落とし穴!」

「地味な嫌がらせだなおい。」

 でも、あんな極寒の地では氷水は逆に温かく感じるんじゃねーか?って言ったら、じゃあもっと冷たくしとく!って返された。どうやって。

「落とし穴の大きさってどれくらいですか?」

 ミリがたずねる。

「んー、結構大きいよ。長さは20mくらいで、深さは30mくらいだったはず!」

 でかい。

「そっかぁ〜、なぁーるほどぉ〜!魔女ちゃん、実は結構考えてたりぃ〜?」

 姐さん?

「いや、だからさぁ〜、そんだけ深かったら下に水がある分出てくるのが難しいだろぉ〜?それに体力も奪われるしぃ〜。仕上げにその穴の中に魔物が大量に飛び込んでいったら……結構な惨事でしょ〜?」

「姐さん怖い」

 言った俺は悪くない。絶対に悪くない。

「へー、でも、お前も意外と考えてたのな。てっきり、作るの楽だし、大きい分派手なトラップだし、そこら辺の理由で作ったのかと思ったわ。」

「えっ……!?い、いやぁ〜?そーんなことあるわけないだろー?ハッハッハ!」

「……。」

 とりあえず、生暖かい視線を送っておいた。




「ところでなんですけど、ここ、どうやって出るんですか?」

 ふと、ミリが思い出したかのように呟いた。

「そ〜いやぁそ〜だなぁ〜。辺り一面炎と氷だし。」

 姐さんも言う。

「今はお試しだし、教えてくれない?」

 みっちゃん。

「いや……えーとー……。」

 はっきりしない魔法使いの言い方に、何となく嫌な予感がした。

「この……氷と炎の何処かに、それぞれ鍵が……あります……。」




 とりあえず、膝カックンしといた。

 叩いちゃ可哀想だろ。あと、逆襲が怖い。

 魔法使いは「おぼわぁぁぁ!」とか叫びながら、炎の中に消えた。すぐ戻ってきた。

「炎に隠れてた岩に頭ぶつけた。」

「擦り傷にすらなっていないお前がこえーよ。」

 よくわからない茶番をしつつ、即席で作った鍵で扉を開けさせる。

 だって、探すの、めんどい。

 後から聞いたけど、あいつ、自称ビビリだから、結構な時間稼ぎになると思って隠したんだってさ。

 それはわかってるよ。ただ、金属探知機とかあったら即ゲームオーバーじゃないか。

 それ言ったら、顔青くして金属止めるって言ってた。

 材料が凄く気になる。



 次の部屋は、もうダンジョンマスターの部屋だった。

 練習だし、もういいやってなったんだと。

 部屋は、なんか、うん。好きなアニメキャラのグッズがたくさんあった。全部同じ人だった。知ってた。

「いやだってさぁ!ダンジョンマスターの部屋よ!?自分が一番長くいる部屋よ!?好きな物に囲まれてたいじゃないか!」

 わからんでもない。ただ、多分たどり着いた人達が引く。ドン引きする。そう言っても、大丈夫だ、問題ない(キリッ)と言って聞かない。

 愛って、凄いね。



 2階への階段を登る。

 2階は確か……みっちゃんだ。



 目の前に広がるのはだだっ広い草原。

 頬に当たる風が心地よい。

 魔法使いのあれ見た後だと、すごく現実味がある。

 すごく、現実味のあるはずだった。




 なんか、魔物が不安になってくる見た目してる。

 しかも、すごく、見覚えが……。

「み、みっちゃん……。あれって……。」

「あー、そうそう!魔物を作れる機能を見つけたんだ!だから、試しに描いてみた!」

 いい笑顔で言ってくるから反論しづらいけど、これ、主に精神面で俺らにダメージくる。

「こやつら、強いの?」

 引き攣った笑みで姐さんが問いかける。相当キてるみたいだ。だって語尾が伸びてない。

「えー、戦ったことないからわかんない。」

 見た目からすると、物理面では弱そうだけど。

 言い忘れてたけど、みっちゃんは精神的に不安になってくる絵を描く。お前絶対にふざけてるだろ!って内容を真面目に描いてくる。人の絵は普通に上手いんだけどなー。ただ、肩より下を見たことがない。

「お前の絵、凄く不安になる!」

 魔法使いの空気の読めない発言は、綺麗にスルーされた。




「そういえば、草原しかないですね。」

 ここでもまた、ミリさんがズレた話を正してくれた。

「ふっふっふ……そろそろ変わるよー。」

「その笑い似合わねー。」

「酷くないかな!?」

 みっちゃんに軽い精神攻撃を与えつつ、周りを見渡す。

 2階に来てから、約15分。

 今は特に目立った変化は無いけど……。




 フラグは回収されました。

 今、周りが見えない。霧です。濃霧です。

 半径1m見えるか見えないかだよー。

「どうだー!時間経過によるダンジョンの変化!」

「うん凄いね!ただ、お前今どこ!」

 どこからか聞こえてきたみっちゃんの声に問いかけた時、後ろに気配を感じた。

 嫌な予感がして、おそるおそる後ろを見る。

 ……誰もいない。

 ホッとして前を見ると、至近距離に、あの精神攻撃してくる魔物がいた。

「うわっ!?」

 叫び声が普通?誰が好んであんな乙女チックな悲鳴をあげるか。

「何々?お嬢何かあった?」

「精神攻撃者が至近距離にいた。」

「うげっ!?」

 想像したのだろう、魔法使いの蛙が潰れたような声が聞こえた。

「みっちゃぁぁぁん!出口どこよぉぉぉ!」

「私も迷ったぁぁぁ!」

「ふざけんなっ!」

 何処にいるかもわからない仲間に向かってひたすら叫ぶ。

 これ、精神病みそう。

 結局、こちらもまた一時的に霧を晴らしてもらった。

 出口の反対側にいた。




「これはつらい。」

「右に同意ぃ〜。」

「左に同意ですー。」

「目の前に同意!」

「テヘッ☆」

 上から、俺、姐さん、ミリ、魔法使い、みっちゃんである。

 右も左もわからず、しかもあの魔物が音もなく近寄ってくるとかまじ勘弁。

 出口に入ると、もう終わりだった。ダンジョンマスターの部屋?そんなの知らなかったよ。のみっちゃんの言葉を背中に、3階への階段を登った。




 ミリさんですね。

 大変神秘的でございます。

 例えるなら、何だろう……。海の中の神殿…みたいな?

 歩く度に大理石のはずの床からは水がはねる音がし、表面にはさざ波が出来る。

 床も壁も真っ白なはずなのに、水の中のように全体が青く色づいている。

 上を見上げれば、沢山のガラスのはまっていない窓から淡い光が入り込み、幻想的な空間を作り上げていた。




 気がつかない内に息を止めていたようで、思わずため息がでた。

 凄いよね、これ、ダンジョンじゃなくて、丸ごと世界遺産行きでいいと思うんだ。それが出来なくても、こんな場所で戦って欲しくない。

 それくらい綺麗だった。芸術作品だよ、もう。

 後ろでみっちゃんが「同じダンジョンなのに、この差は……クッ……」とか言ってるのも聞こえない。

「何か…もう…凄いとしか言えないな。」

「そうですか?ありがとうございます!こんな場所に夢を連れていけたらな…って…思って……」

「!?」

 幼馴染みを思い出してしまったせいか、段々目から光が消えていく。やばい。これはやばいぞ。

「え、えっとミリさん!ここはどんな風に攻略するのかな!?」

「…え?ああ…東西南北の4つの部屋にボスがいるんです。そいつら倒すと宝玉が出るので、それを4つ中央にある台座にセットすると、台座がずれて階段が出てきますよ。」

 光が戻った。危ねぇ。

 それにしても、結構大変だなー。野放しにされてる魔物はいないけど、その分いきなりボスか。

 でも、これも有りだな。




 予備で作っておいたという宝玉を設置し、台座をずらして階段を降りていっていたが、何故だろう。空耳かな?獣の声が聴こえる。

「いきなりボスが出たからこれで終わりと思われちゃ困りますよね。だから、1階のボス部屋の4体のグレードアップバージョンを全員同じスペースに入れてみました。」

 さらっとえげつないこと言いよった。

 そして、そんな恐ろしいことを言われた直後に階下に辿り着く。

 そこには、

「これって……」

 四神(?)がいた。

 ?がついている理由は、厳密にはそうでないからだ。

 色が違う。



 白い青龍

 赤い白虎

 緑色の朱雀

 青い玄武



「玄武毒々しいな。」

「それ以前になぜ色変えた?」

「だって……著作権的に?」

「疑問で返すな。というか、異世界に来てまで著作権関係あるのかよ。」

 いや待て、これってグレードアップバージョン…

「おい、上の階の奴らは?」

「通常」

「おいこら著作権て。」

「1体ずつだし、いいかなって思いまして。」

「基準がわからん。」

 俺らの問題は、コミュ障なところだけじゃない。

 ツッコミ役がいないところもだ。

 つまり、話がまとまらない。

 脱線に脱線を重ね、ようやく元の話に戻るのが常だ。




「いやぁ〜、それにしても、随分な鬼畜仕様ねぇ〜。」

 話は戻った。

 そして、姐さんの言う通り、随分な鬼畜仕様である。

 部屋は教室4部屋分程。これだけ聞くと、なんだ広いじゃんとか思う奴らもいるかもだが、お前ら忘れんな。

 教室1部屋サイズの四神(?)みたいな魔物(?)が名前の通り4体いることを。

 つまり、スペース不足!

 しかも、4体はそれぞれ部屋の隅で獲物を待っているため、上、横、正面しか狙えない。ついでに言うと、横から狙うのはスペースが少ないため、ちょっと厳しい。正面は部屋のど真ん中からじゃないと狙えない。

 四神がそれぞれ向いている方向は真ん中。こ奴らは獲物を目にすると襲いかかる。

 もう、わかるよな。




「うっわー。ミリさんゲスいなー。」

「これ、下手したら仲間割れも起きそうだねぇ〜。スペース不足でサポート役も上手く立ち回ることが出来なさそうだしぃ〜。四方からの攻撃で精神はすり減らされるしぃ〜。」

「流石ミリ。流石サイコパス。」

「人の心理まで操るとは…末恐ろしい子!」

「君達、人を何だと思っているんですか!」

「「サイコパス?」」

 もういいですよ!酷い!と嘘泣きするミリさんに追い討ちを掛けながら先に進む。

 また予備で作っておいた宝玉で扉を開ける。




 中の様子を見て、俺らは頭を抱えた。

 もう、ホントになんなの?この鬼畜仕様!

 誰が彼女をこんなにしたの!?

 俺らが生きてた世界だ……!

 なんとなく察した人もいると思うけど、またあの4体がいた。ついでに真ん中のスペースが無くなっていた。その代わり、そこには麒麟がいた。動物園にいる方じゃねーぞ?




「これ、突破出来た奴いたら、顔を見てみたいわ。」

「一応突破されないように作っているんですからね、無駄なフラグ建てないでくださいよ。」

 回収率の高いフラグを建設しておいて、俺らはまた階段を上る。

 次は姐さんだ!




「あれ。」

「何さ〜。」

「普通だ。」

 言葉通り、凄く普通だった。RPGによくあるような、石で出来た冷たい壁がどっしりと構えている。

「お前らは一体俺に何を求めてたんだ〜?」

 何をって言われると困るけど。

「姐さんだから、なんかぁーこー凄そうだった!」

 みっちゃんは何を言いたいのかさっぱりわからない。

「あぁ〜、期待し過ぎよ〜。でも、トラップは結構頑張っちゃったよ〜。」

 何となく通じたようだ。

 それにしても、姐さんが頑張っちゃった☆というようなトラップか……。今後の参考に出来るかもしれんなぁ。想像力(妄想力)が凄いもんな、姐さん。



 ぼーっとしながら、足を一歩踏み出した。


 シュンッ


「うぉあっ!?」

 壁から矢が飛んできた。


 ガシャンッ


「!?」

 下から大量の槍が飛び出して来た。


 ガコンッ


「……」

 上から天井が落ちてきた。

 よけようと走り抜けると


 パカっ


 床に穴があいた


 俺にはトラップは効かないから無傷だけど……(なお、何故か発動はする模様。後から聞いた話では姐さんが自分の意思でトラップ作動させてたらしい。怒るぞ。)

 恐る恐る落とし穴の中を覗くと、狭いスペースはGでいっぱいになっていた。体が固まる。


「うっ……」

 とりあえず、動かない体を無理やり動かし、涙目になりながら何も見なかったことにして皆の所に戻る。落ちてきた天井は飛び越えた。

「おまっ……お前もGダメなくせに……趣味が悪いよー……。」

「これで虫嫌ぁ〜いとか言う女性組やなよなよした男どもはごっそり減るでしょ〜!…あ〜、お嬢ダメだったっけかぁ〜?すまん。」

「そりゃそーだが。」

「しかも初見殺しで部屋に入った瞬間トラップ発動だし〜、わかっていてもよけづらい仕様だから弱い奴らは即 DEAD ENDよ〜。」

「最後は精神的にもな。」

「いやぁ〜、あいつら人肉も食べるらしいよ〜?」

「!?」

 このダンジョン絶対に行きたくない。




 初見殺しな廊下(その後も結構な数のトラップがあった)を抜け、扉の前に立つ。

 そこで、思い出したかのように姐さんが言った。

「そうそういい忘れてたけどさぁ〜、この扉、全部のトラップ発動させないと開かないんだよね〜。」

「……。」

 全員の顔が確かに引き攣った。

「新しいけど……俺絶対に入りたくないわ、このダンジョン。」

「姐さん鬼畜だー。そこに痺れる!憧れない!」

「私は痺れないし憧れないですなぁ(^ω^)」

「トラップ何個あるんだろう。」

「皆ひどいなぁ〜。侵入者対策抜群でしょ〜?あ、トラップの数は今のところ76個〜。」

「中途半端な……。多いけどさ。」

 えげつないことに、全部のトラップを発動させずに扉の前でうろうろおろおろしてたら、その内空気が…いや、酸素の量が減ってくるように設定したんだって。

 どこまでも優しくない。




「次は迷路で〜す☆」

「「うわぁ……」」

 テンションはだだ下がりである。

 しかも、壁に手を当てていけば辿りつけるようなやつではなく、アリの巣のようにいくつかある扉を選んで進んでいくパターンです。

 萎える。





「10ステージで、最初は扉2つから〜。ステージが進むにつれて扉の数も増えるよ〜!」

 間違えたら大掛かりなトラップ発動だってよ。

 例で言えば、出口のない(扉には鍵がかかる)狭い部屋に出て、魔物が大量に押し寄せて来たり……とか。

 つまりは運ゲー。

「病みそうね。」

「病んでそのまま来なくなれば万々歳だねぇ〜!」

 そもそも考えが違うか。




 で、凄まじい強運を発揮してステージをクリアすると、ダンジョンマスターの部屋の前に、小さなスペースがある。

 そこには何とも怪しい体力回復ポイントがある。




「これは……ホントに回復ポイントかい?」

 みっちゃんが恐る恐るになるのもわかる。

 何せ、散々だったからね!道のりが。トラップ地獄とは正にこのことよ。

「ふふふ……違うに決まってんだろぉ〜?」

 デスヨネー。

「これはだなぁ〜、一応回復ポイントではあるんだぁ〜。だがなぁ〜、その回復に上限がないのだよ〜。

 つまり……ただでさえ健康な肉体をどんどん補修していったら……肉体がその負荷に耐えられなくなるんじゃないかなぁ〜?」

「肉体崩壊とか誰得だよ。」

「誰も得しねぇな〜!あぁ、でも敵が減るという意味では俺得だなぁ〜!」

 しかも、一度そのポイントに入ったら抜け出せないっていうね。つまり死ねと。

「敵はそう簡単に信じちゃいけないってねぇ〜!」

「わー……姐さんが楽しそぉー……。」

 相変わらずまともな奴がおらん。




「で、ダンジョンマスターの部屋と。」

「お〜う。」

「やはり貴様もか。」

 予想通りというか……好きなキャラで埋め尽くされていた。知ってたけど……知ってたけど!!

「いや……やはり信仰すべき対象がおらんとかぁ〜、俺生きてけない〜。」

「お前の中では唯一神でしたな。」

 もうこいつ崇めてたしな。キャラを。

 まあ、それぐらい好きな物……者がいるのはいいことだよな。

 今物って思った瞬間、寒気がしたけど……まさかな。

「ああ……愛しいわぁ……。マジ愛してるわぁ〜。」

「……。」

 こうなってしまった姐さんは手がつけられない。

 とりあえず適当にキャラについての語りに相槌を打ちながら、姐さんの話が終わるのを待った。






 ……終わったのは1時間半後だった。

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