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君と僕とボクとキミ  作者: HK
2/2

始まり

『よろしくお願いします』


少し緊張しながらも、履歴書を面接官に手渡した。


20代後半の大卒フリーターの僕の経歴なんて大した事は書かれてないし、資格も車の免許ぐらいだ。そんな履歴書だけど何回か書くのに失敗した。ボールペンは苦手だ。


面接官はサッと目を通し、志望動機をお聞かせ下さいというお決まりの台詞で面接が始まった。


僕はカメラマンになりたかった。もともとカメラが好きだったからというだけの理由だ。未経験可能!人物重視!そんな求人内容に釣られて僕は今ここにいる。


面接はとんとん進み結果は合格。正直コミュニケーション能力には自信があったから、なんとかなるだろうとは思っていたが、こんなにあっさり決まると拍子抜けだった。ちょっと憧れてたカメラマンだし、待遇は正社員だ。僕の未来は明るく照らされていくはずだった。


初日からいきなり通勤3時間、行きはほぼ始発、帰りは終電間際、色んな勤務地があるらしいから、新人だし、仕事の効率悪いから仕方ない。とにかく頑張ろう!僕は我慢強い方だからこれぐらい頑張れると思っていた。


次の日は少し近くて通勤2時間、昨日よりはマシだし、世の中の人はもっと頑張ってるかもしれない。これぐらいで負けちゃいけない。頑張ろう!僕は焦っていたんだ。やっと正社員になれて、周りの期待や、これからの自分への期待に応えなきゃって、必死に頑張ろうって。


そして3日目、僕はその日家を出る事が出来なかった。

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