両片想いの橋渡しとか何て茶番…ああ、でもニヤニヤが止まんないっす。
「こ・・・恋文など、恥ずかしくて書けるか!」
「叫ぶのは恥ずかしくないンすね」
ハッとして子供は口を押さえた。
居た堪れなくなり、俺の手を掴みサロンから逃亡を図る。
ふと視線に振り返れば切なげに見つめて来る令嬢。
あらら。
「気持ちを打ち明けなきゃ何も始まらないっすよ、ぼっちゃん」
回廊の端で唆せば、解っているっ、と睨まれた。
でかい声出しちゃダメっす。
「指南出来るんだろうな」
言ってくれる。
「…勿論」
超楽勝っす。