表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
とある師弟の帰り道  作者: takemot
94/94

番外編 私の思い

 多分、私は、彼のことが好きだったんだと思う。私以外誰もいない将棋部に来てくれた彼を。詩音ちゃんを救ってくれた彼を。そして、私を救ってくれた彼を。


 でも、私は、彼に自分の思いを伝えなかった。だって、彼には詩音ちゃんがいるんだから。


 彼は、詩音ちゃんのことが大好きなのだ。師匠としての好きではなく、一人の女性としての好き。それは、私の目から見ても明らかだった。まあ、彼は鈍感すぎて、自分の思いに気が付いていないようだったが……。


 私は、先輩として、二人の邪魔はできない。大好きな彼と、大好きな詩音ちゃん。二人が結ばれるのが、一番いい。


 そう、思っていたのに……。


「大学、県外にするんじゃなかったな~」


 そんな言葉が、一人暮らし用、六畳一間の部屋に響く。どうにも私の中の未練は断ち切れていないらしい。


 ピコン!


 突然、傍に置いてあったスマートフォンから、かわいらしい音が聞こえた。ラインのメッセージが届いたのだ。


「……え!?」


 画面を見ると、彼の名前が表示されていた。急いでラインのアプリを開き、メッセージを確認する。


『先輩、今、電話しても大丈夫ですか? 将棋部のことで相談がしたいのですが……』


 本当にもう、彼という人は……。


「タイミングよすぎだよ~……」


 私は、一度深呼吸をし、彼に電話を掛ける。きっと今、私の顔は、人には見せられないほどにやけているに違いない。


「もしもし。元気~?」

 


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ