表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

72/97

第六十四話 せっかく異世界に来たんだから手紙を読んでみた。2

すみません。

今回は短めです。

よろしくお願いします。


俺は今日の仕事が終わるとクロクリが持ってきた手紙を読む事にした。

まずは教会についてだ。

シューランは中央聖国フォルトニアに帰国命令が下り今はこの国にはいない。

この事から本来はこの国のフォルトニア教会のトップは聖女の中でも多くの功績を残したアルマルデ様になったのだ。

だが、アルマルデ様はディートンでの仕事を理由に王都へ戻ることを拒否した。

この事により、事実上テルマリリ様がフォルトニア教会の主軸となったのだ。

現在は満期も終えて王都の教会に戻っているそうだが、半年もの間教会のトップとして働いていたテルマリリ様の方が主導権を持っていた方がいいとトップになることを無理やり辞退した。

年がどうのとか、周りへの話を済ませておいたとか、色々王都の教会に戻る前に外堀を埋めておいたとか、アルマルデ様らしい対処をされたそうだ。

そのせいでテルマリリ様は今もなお忙しくされているそうだ。


「はは、まただ」


最初は業務的な内容なのだが、途中からアルマルデ様に役職につかなくていいから仕事をするよう説得してほしい、と嘆願の内容が書かれていたのだった。

でも無理だろう。

なんと、アルマルデ様はガシェルさんと結婚して王都に買った家で二人で暮らしているらしい。

幸せの絶頂だとガシェルさんから手紙が一年前に届いたのだ。

とりあえずテルマリリ様は頑張ってください。

ついでにミドリちゃんもテルマリリ様の補佐として頑張っているらしい。


そして、もう一つのギーレン公爵からの手紙だ。

色々書かれているが要約すると、引き続き調査を頼む、無理はするな、たまには顔を出しに来いの三点だ。

少しは余裕が出てきたようだ。

ちょっと前までギーレン公爵はもう貴族辞めたいという内容ばかり書いていた。

それも、この国の王様もシューランと時を同じくしてその地位を退き、皇太子が王様になったのが原因だった。

急な出来事であったために地固めができておらず、ほんの数か月前までギーレン公爵は今の王様の権威を確かなものにするために貴族たちへの説得に奔走していたらしい。

本当に苦労人である。


「やっぱりか」


最後にギーレン公爵からセシアさんの行方は分からずの内容が書かれていた。

キングレオ王国中をギーレン公爵の配下たちが駆け巡っているのを利用してセシアさんの情報を集めてほしいとお願いしたのだが結局王都から離れた後の足取りが分からなかった。

そして、今の王の権威が確固なものになったことからこの情報収集を一度取りやめるとの内容が書かれていた。


「セシアさん」


「セシアさんってだれ?」


ノンノがいつのまにか起きて俺のつぶやきを聞いていたらしい。

そう言えばまだ話したことが無かったか。


「俺にとってお母さんみたいな人だよ」


「お母さん? うーん。お母さんってどんな人なんだろう?」


ノンノの母親はノンノを生んですぐに無くなってしまったらしい。

そして、父親は。


「ノンノ、寂しくないか?」


「いつも、お兄ちゃんとシラユリちゃんとスピレイがいるから寂しくないよ」


「そうか」


いつかは言わなくてはいけない。

でも、俺の罪を本当の意味で理解できるようになるまで、今彼女に伝えるのはあまりにも残酷なような気がして。

そして、俺自身が今の生活を壊すのが怖くて言えなかった。


「大丈夫、俺がずっとそばにいるから」


「うん、大好き」


その言葉は俺の心を弾ませるが、責任はどんなものよりも重く俺にのしかかるのだった。


「この手紙は?」


そう言えばリリシアお嬢様の手紙をまだ読んでなかったな。

あれ?

一枚しか入ってない。

しかも、一行しか書かれていない。




愛するルヴァンへ


闇水の月の前半に会いに行きます。


あなたの婚約者リリシアより




あれれ?

明日から闇水の月なのだが。









面白いと思っていただけたら、ブックマークと評価をお願いします

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ