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狩りはやるが、冒険者は片手間です

◇コウエーキから約5km離れた森AM11:30

糸を避け片手剣を振り下ろす

『ギィィ』


ふぅ、これで三匹目っと

体長2mオーバーの蜘蛛がうじゃうじゃとかヤバい森だな


「やっぱり、サトゥは凄いなー」


「サトゥじゃなくてシャトウだに!確かにシャトウは凄いだに」

どっちも違うんだけどなー

何度か言ってるけど諦めるか


「フォレストスパイダーの狩り方は、こんな感じで大丈夫ですか?」


「二匹目の時も言ったけどー、もう教える事が無いなー」


「狩りに関しては天才的だに!解体も上手いから直ぐにソロでも大丈夫だに!」


「二人の指導が上手いんですよ」

俺をサトゥと呼び言葉尻を伸ばす癖があるのが、まいう〜とかオーバーオールが似合いそううな、20歳のぽっちゃり系冒険者のカンロ

だにだに言ってるのが、言葉尻の印象とは違って18歳の美少女のキキ

二人は気絶から目覚めた後、魔石と粘着糸が欲しいと支部長エイクに話した際に指導役として紹介されたコンビのCランク冒険者


「お世辞はやめるだに、シャトウはおかしいだに!だいたい冒険者のスタートランクがDからとか規格外なのにモンスターの狩り経験ゼロとかちぐはぐだに!しかも狩りも直ぐに上手くなるとか何かズルいだに!」

キキが言った通り、Dランクスタートは前例が無いらしい、コレは単純に神様がステータスをサービスしてくれたお陰な訳で、ズルいと言われると若干心苦しかったりする


「あー!冗談だに!ズルいと言って悪かっただに!」

顔に出てたか?


「全然気にして無いですから、それより解体の指導をお願いします」


「もう教える事が無いからー、あとは数をこなすだけだねー」


「わかりました、解体始めるので注意点が有れば言って下さい」

正直蜘蛛の解体に躊躇は無く気持ち悪くなることもなかった

しかも狩りも解体もすんなりと覚える事が出来た


「そうだシャトウは何で年下の私達に固い喋り方なんだに?」


「年下でも冒険者の先輩ですし、当たり前じゃないですか?」


「サトゥみたいな人は珍しいよー、言葉遣いとか動きを見るとー、サトゥは相当な教育を受けてそうだからー、元々は貴族かなーって思ったけどー、嫌味な感じが無いしー、年下のオレ達に敬語だしー」


「そうだに、カンロの言う通りだに、シャトウは変だに!だから私達に敬語は禁止だに!なんかむず痒いだに!」

変だから敬語禁止とか

まぁ、やめて良いならありがたいけど


「・・・・わかりました、今から敬語やめますね、それじゃあカンロ、キキ改めてよろしく」


「よろしくー」

「よろしくだに!やっと表情が緩んだだに!」




その後も冒険者の知識について聞いたり

雑談をしながら狩りを続けた


「いやー♪大量だに!シャトウのマジックバッグ羨ましいだに!よこせだに!」

「うん、大量だねー」

キキの発言は無視だな


「今回のって多いのか?」


「多いねー、この時期でこの数は珍しいねー、キキー、オレはちょっと奥見てくるからー」

喋りながら行っちゃったよ


「奥?何か有るのか?」


「森の様子を確認に行っただに、たまたまスポット的に繁殖しただけなのか、スタンピートの兆候なのか、だに」

『だに』付け加えただろw


「ふ〜ん、スタンピートか、実際発生したことは有るのか?」


「私は三年前冒険者になった時に経験しただに、新人だったから避難誘導とかだけだっただに」


「三年前か、だいたいそんな周期なのか?」


「う〜ん、この辺りは他の地域より発生率が高めってなのは有名だに、しかも周期もバラバラなんだに」


「なるほど、つまり何時でもスタンピートが発生する可能性があるわけか」


「そうなるだに、だけどコウエーキは三国でも屈指の実力者が多いから、過去50年住民に被害はゼロだに」


「へぇ、それは凄いな、それだけ凄いなら未然に防げないのか?」


「それがスタンピートの原因が不明らしいから、防ぎようが無いだに」


「ただいまー、とりあえず軽く見た感じでは問題無さそうだねー」


「お疲れ様、ほら水だ」


「サトゥありがとうー」


「お疲れ様だに!とりあえず今日は帰るだに!」



◇冒険者ギルド PM16:30

「おう!戻ったか!成果はどうだった?」


「満足いく結果でした、二人のお陰です」


「シャトウ!本当の事を言われると照れるだに!それにエイクさんがお出迎えとは、シャトウはやっぱり凄いだに!」


「がはは!ぶっ倒れた奴を心配しただけだ、まぁ多少期待はしてるがな、で、どんだけ狩ったんだ?今の時期なら五匹ってとこか?」


「それが、十七匹も狩っただに!マジックバッグ羨ましいだに!よこせだに!」

スルーだ、うんスルーだ


「なに?まさかスタンピートの兆候か?」


「たぶん問題無いかとー、一応周辺10km探索しましたけどー、他は特に不審な点は無かったのでー」

あの短時間で周辺10kmを探索したのか?

カンロって結構凄い奴なのかもな


「そうか、まぁ一応調査チームは編成しとくか」

ちゃんと支部長やってるんだな


「それが良いかとー」


「それじゃあ、買い取りはどうする?魔石と粘着糸は必要なんだろ?それ以外は買い取りにするか?」


「そうですね、とりあえず他の素材は必要無いので買い取りでお願いします」


「わかった、数も多いし、あっちで出してくれ」



◇冒険者ギルド 解体場

「ここに出しますね」

うむ、やっぱりマジックバッグは不思議だな

サイズ関係無く出し入れ出来るから

ドラ○もんのポケットみたいだ


「お前のマジックバッグは中々の上物だな!キキが欲しがるのもわかる」

因みにある程度の実力者ならマジックバッグは持ってるらしい

まぁ、機能とか容量はピンきりだとか


「たまたま縁があって手に入っただけですよ」


「まぁ、マジックバッグとの出会いは運だからな」

◇雑談をすること10分


「よし、査定終わったぞ!どれも状態は良いから一体につき50,000Gだな討伐依頼ではなかったから達成報酬と追加報酬は無しだ」

一体で五万とかおいしいな

いやDランク相当のモンスターなら当然か?


「じゃあ850,000Gの内、600,000Gは二人に渡して下さい」


「え!?良いだにか?」


「勉強代ってことで」


「シャトウは良い奴だに!」

「気を使わせて悪いねー」


「飲みに行くだに!異論は認めないだに!」


「相変わらずキキは騒々しいな、ところでサトウは次は依頼でもこなすのか?」


「いや依頼はやりませんよ」


「ん?なんでだ?冒険者をやるんだろ?」


「やりませんよ?冒険者は必要な素材があったからなっただけなので、次に必要な物がまたモンスターの素材なら、討伐依頼くらいはやりますけど」


「は?冒険者で食って行くんじゃないのか?」

「冒険者をやらないだに?」


「警備員ですからね」



人物紹介

カンロ(男)20歳 身長180cm Cランク冒険者

オーバーオールの似合う、ぽっちゃり系

短時間で10km四方を探索出来る能力の持ち主

武器は片手剣とバックラー 魔法も使えるらしい


キキ(女)18歳 身長163cm Cランク冒険者

『だに』は方言らしい、茶髪ショートカットの美少女

武器は鎖鎌、魔法も使えるらしい

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