第2話-1❮依頼❯
時間開けすぎたので全然書けてなかったのを急いで書きました。
まだ2話の途中です。
翌日の朝。
いつも通りに教室に入る。
相変わらず教室内は騒ぎ立てられ騒々しいのだが、いつもと違う風景が新の視界に入った。
まだ、教室に入ったばかりの新の前に昨日会ったばかりの由衣が寄ってきた。
その様子はとても焦っていて、なにかを言いたげだった。
その様子に見かねた新が問う。
「何か用?」
一瞬だけ由依は止まったかのように見えたが、すぐに笑顔になっていた。
「いやぁ〜、大したことじゃないんだけどね?昨日図書室にとあるもの失くしちゃったみたいなんだ。」
「それって大事なの?」
「いや、そんなに大事ってことでもないよ?ただあれがなきゃ困るなぁってね。」
「なら今取りに行けばいいじゃん。」
新は真顔で接する。それと今のセリフが気に食わなかったのだろうか、由依はむすっとした表情で新の頬
をつねる。
「もう少し女の子に優しくしなよ!!」
別に優しくしてない訳じゃないじゃんと思ったが、ここは無理に言わず自分の中で留める。
「もしかして一人で行くのが恥ずかしいとか?」
これは頬をつねられたお返しだ。
ほぼ図星だろう。由依は顔を少し赤らめていた。
正直、なんでこんなことになってるのか未だに理解不能なのだが、周りの視線が気になってしょうがない。
「しょうがないから一緒に行けばいいんでしょ?」
最後は諦めだ。
由依はさっきとは比べ物にならない笑顔でうん!と言い、新たの右手を引っ張る。
「さぁ!しゅっぱーつ!」