暗部の片鱗
「さて、場所は地下なんだろう? 六人が同時に動くにはちょっと窮屈かもしれないな。それに侵入時にも目に付きやすくなる」
「うむ、二手に分かれた方が得策やもしれぬな」
「となると……」
自然と俺たち三人にスクラト、シュー、ディーヴォの組み合わせが思い付くが……ディーヴォはともかく、スクラトとシューの二人を一緒にしていいものか? 冒険者の宿は何かとデリケートな場所だし、小さないざこざが大きな問題に発展してしまう可能性もある……。
「気配を読むに長けるのは俺とお前だな」ディーヴォだ「そして遠距離攻撃が得意なのは魔術師殿とフィンのお嬢ちゃんだ。戦力のバランスを考えれば、この辺りは別グループにした方がいいと思うがな」
なるほど……一理あるな。
「ワタシ、レク、イッショ!」
アリャが上半身をぶつけてくる。ぬう、俺ってそんなにやばそうに思えるか? 思えるのかもしれないな……。
「うむ、その提案にも説得力があるな」ワルドは頷く「特に、そこの二人を同じ組にしておくのは不安であるしな」
シューは腕を組み、
「失礼な、私から仕掛けた訳ではないのだぞ」
「いや、おめぇーが数少ない獲物を横取りしやがるからよぉ!」
さっそく喧嘩かよ。本当、こいつらを一緒にしちゃいけないな。
「ああ、分かった分かった……。ではあんたら二人、それにワルドとアリャ、そして俺とディーヴォが別のグループってことだな。そしてアリャは俺と一緒だそうだから……よし、ア・シュー、あんたがこっちに加わってくれ。そして俺たちは馬屋の方から侵入する。ワルドたち三人は俺たちより宿に詳しいだろうし、知人も多いだろうからな、地下への入り口を見付けるのに適しているはずだ。異論はあるかい?」
スクラトは髭を撫で、
「ねぇーよ、妥当な判断だろ」
「よし、じゃあ、さっそく行動に移るとしよう。もし、地下への入り口が見付からない場合はこのラウンジにて待機だ。そしてしばらく待っても片方のグループが戻ってこない場合は、もう一方の候補から侵入することにする。これでどうだい?」
「うむ、そうしよう」
「よし、行くか……!」
そして俺たちは行動を開始する。馬屋組の俺たちは外へ、ひとまず馬屋の陰に身を隠す……って、ちょっと馬糞臭いな……。
「して、具体的にどうするのだ?」
「そうだな、じっくり観察して侵入する隙を探す……って方法が安全だろうが、そんな悠長なことをしている時間もないし、速やかに侵入、障害になりそうな対象を排除していくしかない、かな……」
「そうか、では私に任せろ」
「待て、さっきも言ったが殺しは……」
「分かっている。無傷とはいかんだろうが、手加減はしてやろう。それに、面が割れても問題のない者がやった方がよかろう?」
確かに、俺とアリャは今後も宿を使うこともあるかもしれないし、顔を見られては不味いな。いや、でも待てよ……?
「でも、ラウンジであんたと一緒のところを見られたろうし、どのみち後で疑われるんじゃあないか……?」
「問題はない」
突如、シューの青い鎧が赤色に……!
「これは構成を変化させられる鎧なのだ。このモードは熱に強くなる」
「へええ、それなら誤魔化せるな! ……って、それ、やっぱり遺物なのか!」
「そうだが?」
「よく通れたな?」
「ああ」シューは周囲を見回し「そうだな」
そうだな、じゃねーよ! 何かあったらどうするんだ!
「よし、今なら誰も見ていないな。三十秒後に来い」
そう言い残し、風のように石造りの建物へ向かった……。
「三十秒ね……。すぐに動いても構わんだろう」
そして俺たちも物陰に身を隠しながら馬屋に隣接している石造りの建物へ向かう。どうにもここは搬入口も兼ねているらしく、大きな鉄のシャッターがある。そしてその隣には金属製のドア……。俺は周囲を見回す。
「周囲に人気はないな、上はどうだ?」
「ダイジョーブ……」
「よし、入ろう」
俺たちは素早く金属製のドアを開け、中に侵入した……途端に分かる悶着の後……。ああもう、何をどうすればこうなるのか、カウンターの上に気絶した男が座っており、書類棚にも一人めり込んでいる……。そしてソファはひっくり返って、テーブルは縦になっており、その上に絶妙なバランスで男がうつ伏せに引っかかっていた……。
「いくらか骨折などしているかもしれんが、まあ、そのくらいはよかろう」
「あ、ああ……」
済まないな、あんたたちにとってはとばっちりかもしれないが……こっちも人命が懸かっているんでね……。
「馬車の搬入口は隣の部屋だ」
搬入口に続くドアは既に開いていた。そしてその先にも一人、男が倒れている……。
そしてあったな、別に隠れてもいない、大きな階段が地下へと続いている。壁には点々と灯りが続き、さほど暗くはないようだ。
「よし、行くか……!」
階段を下りていくと、ひんやりとした空気が流れてくる。そしてその先は大小の木箱が所狭しと積み上がっている広間だった。
「……思ったより広いな」
「ほう、これはワインではないか……?」
シューは大きな木箱を眺めている。いや、そんなことをしている場合じゃあないぞ……。
広間からは前方と左右に通路が伸びている。そしてそれらの通路の左右には木製のドアが並んでいた。おそらくこの広間にひとまず搬入し、それから分類して各々の部屋に保管しているのだろう。
さて、どうやって探そうか? なにぶん時間がないしな……と、アリャの体当たりだ。
「ドコ、サガス?」
「そうだな……」
闇雲では時間が掛かるな。ちょっと順序を追って考えてみようか……。
ここに人質たちが連れてこられたとして、まず、奴らは彼らをどうやってここに連れ込んだんだろう? 馬車にそのまま乗せたのではブラッドワーカーの息が掛かっていない者たちに見付かってしまう可能性があるしな……幼子もいるそうだし、眠らせて樽や木箱にでも押し込んだ……?
となると比較的大きなものになるだろうな。例えば建材や石像などの美術品という名目……後は食料品が入った樽……。
しかし建材ならばあちこちに移動させはしないだろう。場所が場所なのでそうそう盗まれるものでもないし、合理性を考えればこの広間に置いておくはずだ。そしてここに人質は隠せない。
樽はどうだろう? なるほど隠しやすい場所ではあるが、内容物が食料品だけに、保管庫ないしその周辺は比較的、人の出入りが激しくなるはずだ。人攫いにはやや面倒か……? となると……。
「美術品を保管するところはどこだろう……?」
各ドアの前には酒や漬物など保管物の品名や、それを管理している会社のネームプレートがある。さて、美術品の部屋は……。
「パルザー……」
パルザー貿易、聞いたことがあるな……。ここは美術商の側面でも有名だ、それも悪い意味において……。なんでも盗品を捌いているという噂を……そう、エジーネが昔、そんなことを言っていたような……。
ここがクサい……かもな。しかし当然のごとくドアは施錠してある……。しかし超振動ナイフならば……。
ナイフを起動すると刃の部分の雰囲気が変わった……! これでよく切れるようになるのか……? ゆっくりとドアの隙間に刺し下ろすと、まるで抵抗がなく錠が切断される……! す、すごい切れ味だ……!
「ムゥー? ココ?」
「分からない、が……」
俺はドアを開く……。内部はやはり木箱が積まれているな。そしてあったぞ、人が入れそうな大きな木箱がいくつも……! 蓋を開けると中身はカラだ。美術品を取り出した後なのか、それとも……。
「レク、レク」
アリャが袖を引っ張る。見ると、床の色が若干違う部分がある……? こいつは奇妙だな……?
試しに叩いてみると音が妙に軽い……。地下の壁や床はすべて石造りだ、これは恐らく……!
いろいろ触っていると、石畳の一つがずれて指を掛ける隙間と鍵穴が……! 仕方ないな、これも壊させてもらおう。
また超振動ナイフで錠を切り、ドアを持ち上げる。すると階段が現れた……!
「ほう、面白いものを見付けたな」シューだ「危険かもしれん、私が先行しよう」
頼りになる感じだが、敵をいの一番に倒したいだけなんだろうなぁ……。
そして俺たちは階段を下り……その先には金属製のドア、しかしこれは……なんというか、この地の遺跡のように未来的なデザインだぞ……?
「ほう、なかなかきな臭くなってきたな」
「宿の地下に、なぜこんな……」
しかし、ドアには取っ手も何もない……。0から9までの番号が書かれたスイッチがあるだけだ……。
「こいつは……数字錠みたいに、決まった番号を打ち込まないとならないんじゃないか……?」
叩いてみた感じ、かなり厚そうなドアだが、超振動ナイフでいけるか……?
「ふっ、この程度……」
シューの腕から輝く刃が! そしてあっという間にドアを四角く両断、鉄の板に成り下がったそれは、ばたんと向こう側に倒れる。
そして出た先は廊下だが……真っ白で明るい……。何なんだここは……? 道は左右に伸びており、所々に先ほど破ったドアに似た雰囲気のそれがある……。
「研究施設だな」
シューはそう断定し、さっさと先へ進んでいってしまう……。研究施設って、いったい何の……?
廊下の各所にあるドアには何の表記もない……。人質はこんなところにいるってのか……? それともぜんぜん関係のないところ来てしまった……?
にわかに不安がせり上がってくる……。しかしここで帰る訳にもいかないな……。
そうこう考えている内に廊下は終わり、突き当たりにはガラスのドアが、その先には人がいるみたいだ……! そしてドアに近付くと音もなく勝手に開いた……!
「よし、奴に聞いてみるか」
その人物はこちらに気付いていない様子で、背を向けたままだ。何やら熱心に作業をしているようだな。ほうほうとした白髪に小柄な丸い背中、シュノヴェ人ではなく老人のようだ。白いコートのような服を羽織っている。
周囲には金属製の机が並び、その上には壊れた機械が並べられ……ってこれは遺物くさいな……?
「うん?」
老人は振り返る。鷲鼻で口元に髭、銀縁の眼鏡を掛けている。
「なんだ、もう終わりなのか?」
「……終わり?」
「私を殺しに来たのか?」
「い、いいや……」
「なんだ新人か? 聞いていないな。モルモット関係なら向こうの管轄だぞ」
「モル……モット?」
「ぬう、もしや冒険者か? 貯蔵庫からでも入り込んだか……。悪いことは言わん、速やかに去り、ここのことは黙っていなさい」
「いや、俺たちは……人質になっている家族を探しに……」
「おおう、おお、そうか、そうか……」老人は幾度も頷く「ならば逆側だ、そこの廊下を真っ直ぐ行った突き当たりだな。運が良ければ生きているだろう」
逆側だったか……。
「あ、あんたは一体……? ここで何を……?」
「遺物の分析、組み立て、修理をしておるんだよ」
ああ、なるほど、強力な遺物はおいそれと持ち出すことができないからな。それをここで研究しているのか。
そういやアズラも強力な遺物を持っていたな、確か風塵剣だったか、あれもここで修理したのかな……?
というかその話もこのシューのことで眉唾に思えてきたな……。それとも彼の鎧はそんなに大したものではないのだろうか……? 防御能力が変化する上に、光の刃が付いているのに……?
「聖騎士団の一人は風塵剣という強力な遺物を持っていたが……ここで直したものなのかい?」
「風塵剣……覚えがないな。アテマタに許可を貰っている者もいるらしいし、そのクチではないか?」
「許可を……? ど、どうやって……?」
「さあてな。私がお払い箱になっていないということは、相応に厳しい条件が必要なのだろう」
「ムゥー、ヒトジチ!」
アリャが袖を引っ張る、そうだったな!
「と、とにかくありがとう爺さん。でも、俺たちに話してよかったのかい……?」
「いいさ、どのみちそう長くない命だ。ワイヤーの研究も私と同様に、進展していないからなぁ……」
「なんだよ……成果を出さなきゃ消されるってのかい……?」
「ここは極秘施設だからな。追い出すだけでは済むまい」
「なんでこんなところで……」
「最新設備を扱える欲求には抗えんよ」
確かに……あの地下で見た、宙に浮かぶ像よりは未来的でないものの、ここの周囲にある機器は外の常識を遥かに超えた先進性がある……。
シューはドアの方を見やり、
「向こうでは何の研究をしているのだ?」
「竜の血などの研究だよ。不老不死を実現したいらしい」
人体実験かっ……! こいつは大変だ!
「やばいな、急ごう!」
俺たちは廊下を戻っていく、そしてその途中で気配を感じる……こっちにくるか?
「何か来るぞ、そこのドアだ」
「承知している」
身構えて待つ、そして横のドアが開いた! 現れたのは銃を持っている男、やばい……と思った時にはシューの肘打ちが炸裂しており、男は天井まで浮き上がって、廊下に落ちた……!
「おっ、おいおい……!」
「手加減はした」
これでかよ……! 今のは致命的な一撃くさいぞ……?
しかし、武装しているということはここの警備兵だろうし、人体実験にも噛んでいると見なせる訳で……とばっちりってほどでもないか……。
男は青いヘルメットに青いスーツ……。これはカタヴァンクラーに借りた防護スーツによく似た雰囲気だ。銃もでかく遺物っぽい、こいつはシューがいなかったら手強かったろうな……。
「先ほどより警報が鳴らんところを見るに、ろくに監視もしていないらしい。元より侵入者は想定していないか、これでは警備兵の質も知れるな」
そりゃあんたにとってはそうかもしれんが……。
警備兵をやっつけてしまってはさらに時間がないだろう、俺たちは先を急ぐ。そして突き当たりには先ほどと違い金属のドア、こちらも同じく自動で開いた……が、その先には……!
「なっ、何だこれはっ……?」
巨大な円柱状の水槽が並び、その中には機械に繋がれた人々の姿がっ……!
こっ……こいつはカタヴァンクラーの身内だけの話ではない、皆も助けないと……! しかし、これをいったいどうしたらいいんだ……? 水槽を割ってしまって大丈夫なものか……? ええい、まずはここら辺をもっと調べないとな……!
俺たちは目に入ったドアの先に向かう……と気配がするな、それも沢山の……!
「こっちにいそうだぞ……!」
廊下を進み、曲がり角の先を覗き込むとまた警備兵だ、それも二人、やはり銃を持っている……! 気配の様子からして、人質を見張っているって感じだな……!
「あれはどうする?」
「殺しは……なるべく控えよう……」
「どうやら誘拐や人体実験をしているクズ共の一味のようだぞ?」
「まあ、そうなんだが……」
「ふん、甘いな。だが、手加減をせねば私にとってもつまらん相手か」
その直後、シューが風のように駆ける! そして気付いた時には既に遅い、銃弾は宙を切るばかり、警備兵は両者ともに地に伏せることになる……。シューは銃を拾い、
「ふん、アサルトライフルすらろくに扱えんのか」
「アサルト……ライフル?」
「実弾を高速連射できる銃だ。いるか?」
「強そうだが……入手は危険だろうな。ここに侵入した物証になってしまう」
そしてシューはまたドアを刻んで破壊、その先では……ガラスのようなもので細かく仕切られている小部屋が並び、そのどれにも人の姿が、みな白い服を着ており、怯えた目で俺たちを見ている……。
「た、助けに来たんだ……!」
その一言を聞くや否や、みな一斉にガラスを叩き、騒ぎ出す!
「ま、待て、騒ぐな……! 奴らに気付かれる……!」
といっても先ほど銃撃音が鳴り響いたんだ、どのみちやばいか。俺はすべてのガラス……のようなものを切り裂き、捕らえられている人々を外に出す。ざっと十数人はいるか、みな俺たちに感謝を言葉を並べるが、まだ安全が確保された訳じゃない、どうにかみな無事に外へ逃がさないと……。
「そうだ、ここにカタヴァンクラーという名に覚えがあるひとはいるかい……?」
「あっ……はい……!」
すると幼子を抱いた女性が名乗り上げた……! その隣にいる男性は旦那さんだろうか。
「俺たちはコルネード・カタヴァンクラー氏の依頼で来たんだ。あんたたちを無事に逃がしたい」
「お、お爺様が……」
そのとき気配が複数、近付いてくる! やはり気付かれていたか……!
「シュー、増援が来るぞ!」
「もっと歯ごたえがあればよいがな」
シューは部屋の外へ、そして凄まじい銃撃音が響き渡る……!
「みっ、みんな、一旦部屋の奥へ! 安全を確保しなくてはならない!」
さて、シューに任せてばかりもいられない、俺たちも参戦しないとな……!
「よし、俺たちもやるぞ、アリャ!」
「ワカッ……」アリャは部屋の外を見回し「……タ?」
み、見ると廊下では、シューのみが立っている……。
「……つまらんな、一発も当てられんのか」
「い、いいことじゃないか。よし、周囲を確保したら脱出だ」
周囲を見回るが、増援の気配はないようだな……って違うな、まだ複数の嫌な気配を感じる。恐らく水槽の部屋だな……! そして戻ると、何やら話し声が聞こえてくる……。
「い、いまの銃撃音、わ、儂らを消しにきたのかっ……?」
「ちげェーよォ、ただの侵入者だ」
「侵入だと? 何者なのだっ……?」
「カタヴァンクラーの手下と考えられる」
「でも、よくここだと分かったもんねぇ」
「ヴァッジスカルの仕業かもしれんな。奴は下らん遊びをする」
「どーでもいいよォ、さっさとぶっ殺そォーぜェ!」
「出入り口は固めたな?」
「ええ」
「警備兵は何をしておるのだっ?」
「やられたんじゃねェーか?」
「やられた……」
「雑兵のことよりドアを破ったことが問題よ。侵入者は凄腕か遺物持ちね」
「最高じゃねーかァ……!」
「ジュライール様のご帰還を前にとんだ醜態だ。さっさと片付けよう。ワイヤー博士、出来損ないどもを動かしてもらおうか」
「むっ、しかし、水槽から出したら暴走し、すぐに死んでしまうぞ。モルモットの浪費は困る」
「そろそろ戦闘データを提出せよとの通達があったはずだが?」
「くっ……! わ、分かったよ……!」
水槽の水が……減っていく……! まさか、彼らが敵として阻んでくるのか……!
そして話をしていた奴らが俺たちに気付く……。
「ほう、逃げも隠れもしないか。いい心がけだな」
ひとりは黒いコートに帽子の男、長身で大きな鞄を手にしている。もうひとりは白い毛皮を着て胸元が大きくはだけている女、頭にはピンク色の帽子……。そして三人目は右手が機械……? の青年、金髪で黄色いジャケットを着ている……。
三人の横にいるギョロ目の老人はワイヤー博士とやらか、そそくさと後退していく……。
「さァて、さっそくおっ始めますかァ……!」
黄色い奴の機械の腕からバチバチと放電が始まる……!