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WRECKTHERION(仮題)  作者: montana
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ワルドの思い出

 喧騒が収まるのをぼうっと待っていると、ふとエリがこちらを見やった。

「あの、喧しかったですか……?」

「えっ? いや、べつに……」

 もしや、怒ってると思われちゃったのか……? 腕を組んでいたからかな……。

「べ、別に怒っちゃいないよ……。ちょっと話があるから、静かになるのを待っていただけなんだ」

「そうだったのですか。いったいどのような?」

「まあ、俺じゃなくてワルドなんだけれど……ってそうだ、グゥーの奴がね……」

 リザレクションに関する情報をエリに話すと……彼女はふと神妙な顔をし、考え込む……。

「ど、どうなんだい? 骨は……」

「ある、はずです……。もちろん、お墓の中に……」

「そうか、それじゃあ……」

「ええ……」

 意外というか何というか、エリの表情は暗い……。光明が見えて、やる気が出るもんだと勝手に思っていたが……。

 まあ、リザレクションを入手するためには、まず中央へ行かないとならないしな、喜ぶには早過ぎるか。

 エリはふと俺を見やり、

「レクさんは……本当に、中央へ向かうおつもりなのですか?」

 おっときたな……。エリのことだ、俺の身を案じての問いかけなのだろう。

「ああ、そのつもりだよ」

「ですが、あなたの目的はあくまで遺物集め……。必ずしも中央へ赴く必要はないのでは……?」

 確かに、当初の目的は遺物集めだった。それは中央でなくとも達成できることだろうし、中央に向かうには動機が足りないように見えてもおかしくはない。

 ……しかし、今となってはもう、そういった合理的な理由は俺の中でなりを潜めていた。

「足がもう、中央へ向いているんだ。こんな答えじゃだめかい?」

「私は……」

「俺の身を案じてくれているんだろう?」

「ええ、いえ……むしろ、私のわがままと言った方が適切でしょうか。その、悲惨に晒される姿などを……見たくないと言いましょうか……」

 気持ちは分かる、俺だって君のそれを見たくはない……。

 しかし……。

「もう遅いんだ、因縁が付いたから。それは君を含むみんなとの縁もそうだし、グゥーやスゥー、そしてエオ、ケリオスさえもそうかもしれないが……みんなの手前、逃げ帰るなんてことはしたくないんだ。きっと、たぶん、面目にこだわるような感情からね。そしてなにより……」

「蒐集者、ですか……」

「そう、奴との因縁はそうやすやすと断ち切れないことだろう。外へ逃げたところで追ってくるに違いないし、そうなったらきっと多数の人間が巻き込まれる。だから……むしろ逆かもしれない。俺がみんなに合わせているんじゃなく、俺の因縁にみんなを巻き込もうとしているのかもしれない。なのでむしろ君に、みんなに問いたいくらいなのさ、俺と一緒でいいのかと……」

「愚問だな」

 答えたのは黒エリだ。喧騒はいつの間にか収まっており、みんなこちらを見ている。

「前にも述べたが、この部隊はお前を欠くと瓦解する可能性が高いと私は見ている。ゆえに、脱隊は認めん」

 そう言ってくれるのは嬉しいが、認めんとはこれいかに。

「なにより、奴はお前だけの獲物ではない。私の部下も奴にやられたのだと以前話しただろう? あの犬とともに始末してくれるわ」

 黒エリは拳を握って憤怒を燃やす。どちらもその体になった要因だからな。黒エリにとっても因縁は深い、か……。

「奴には俺たちも手を焼いているんだ」グゥーだ「やるってんなら力を貸してやるぜ」

「そうね、どこまで成長するのか見守り、助けるのもいい女の役割だものね」

「二人とも……」

「うむ、そういうことだ。各々、意志薄弱なまま死地に踏み入れるほど愚かでもあるまい。去る者を止める権利が誰にもないように、去らぬ者をはねつけることも出来んよ」

 エリは頷き、

「……わかりました。レクさんの、みなさんのお覚悟、しかと胸に刻ませて頂きます……」

 エリはそう言って、少し哀しそうに微笑む……。

「いやぁ……僕はそこまで……」

 ふと、フェリクスからぼそぼそと独り言が漏れてくる。黒エリはギロリと睨み、

「貴様の同僚もやられたのだろう、報復の意志もないのか軟弱者め!」

「で、でもシス、生きてこその物だねだよー」

 ああ、それも正しいよな。何事も生きてこそ、だ。

「進むのに躊躇を覚えるのは仕方ないさ。意思は尊重しないと」

「いやぁ、そういうのでもなくってさぁー。もっとのんびりやろうよーって話さー」

「のんびりか……。いや、俺もそうしたいのは山々なんだけれど、状況が待ってくれないからな……」

「だよねー。みんなドタバタし過ぎだよー」

 確かに、みんな気負い過ぎているきらいもあるかもしれない。ときには力を抜くことも必要だろう。

「そうだな、焦るとやばいってのは俺が実証済みだ……。流れに戸惑わないためにも、気楽さを忘れてはならないとは思う」

「ふん、説得力があるではないか」

 皮肉を与かり光栄だよ……と、そうだ、ワルドの話も聞かなくては。

「それはそうと、ワルドの話を聞こう」

「うん? 突然、何の話だ?」

「例の魔女に関して話があるそうだ」

 ワルドは頷き、

「うむ、フィンとクルセリアに関係があるとなると、彼奴のことも少しは知っておきたいであろうと思うてな」

「ああ、あの魔女はいったい何者なのか、ぜひ知りたいね」

「それでは話を始めよう。幾ばくか長くなるやもしれん。みな、楽な姿勢で聞いてくれたまえ」

 俺たちは各々、席やベッドに座る。グゥーやスゥーも話を聞く姿勢のようだ。

 ワルドはひとつ咳払いし、話を始める。

「……彼奴は西の最果て、ゴッディアという国の出身で、生まれは辺ぴな土地にある隠れ里であったらしい」

「隠れ里……?」

「うむ。そしてそこは知る人ぞ知る人売りの村……。望まぬ子を産み捨ててゆく場所であったそうだ」

「そんな……!」エリが身を乗り出す「その子たちは、どうなるのですか……?」

「資質に合った教育が成されるらしい。無論、道具としてな……」

「ど、道具なんて……!」

「そこではまず、子供たちを分類するそうだ。容姿、知能、運動能力、社交性、そして魔術の才能……。見込みがある子供ほど綿密な計画のもと、大事に育てられるらしい」

「じゃあ、ない子供たちはどうなるんだ……?」

「分からぬが……どのみち、ろくなことにはなるまい」

 エリが眉をしかめている……。彼女にとってはまるで容認できないことだろうな……。

「そして、あらゆる点において優れた資質があると判断され、強く期待された子供たちは候補者と呼ばれたそうだ」

「候補者、いったい何の?」

「詳細は分からん。そして度重なる試験の結果、ある少女は歴代六番目の候補者になった。与えられたコードネームはクルーセ、任務はある国の王妃となること、その作戦名はブラッディ・ライアー、狙われた国はゴッディア……」

「なっ……何ぃ?」

 思った以上に規模がでかい話だな……!

「クルセリア・ヴィゴットという名は、クルーセ、ライアー、六番目、ゴッディアを合わせたもの。彼奴にはもともと名が無いのだ」

 元は捨て子で……コードネーム以外に名前も付けてもらえないのか……。

「作戦は十二歳の誕生日より始まったそうだ。まず少女は幻惑の魔術を使い、とある裁縫業を営む家庭に入り込んだ。なぜ裁縫業なのかといえば、恒久性のある幻惑魔術をかける場合、ある種のパターンを繰り返し見せる必要があるからだ。衣服なら自然とそれを達成できるわけであるな」

「俺も幻惑魔術っぽいものをかけられたことがあるが……ほんの短時間しか効果がなかったように思えたな。恒久性があるものにそんな条件があるのなら、即効性のあるものは……」

「うむ。幻惑魔術は二種類ある。即効性はあるが効果が短時間しか続かないものと、恒久性はあるものの術に嵌めるまでに時間が必要なものだ。君が受けたのは前者であるな」

「あれを防ぐ手立てはないのか……?」

「五感に働きかけて幻惑するがゆえに、完全に防ぐのは難しい。しかし彼奴は視覚によるものを得意としておるので、不自然な光には警戒すべきであろうな」

 そういやあのとき、魔女はキラキラ光る装飾や服を着ていたな……。

「話を戻そう。摺り込みに成功すると、今度はそのパターンを与えるだけで幻惑の術中に嵌まる状態となってしまう。こうなってくると幻惑の世界から抜け出すのは非常に難しい。そして恐るべきことに、十七歳になったときには王都の半分ほどを幻惑の世界に引き込んでおったのだ」

 は、半分も……!

「そのとき少女は名家の令嬢となっておった。ここまでくれば王宮へ招待される機会もいずれやってくる、後は時を待つだけであった。しかし、彼女はそれまでの積み重ねをあっさりと捨て、ある方法に切り替えることにしたそうだ」

「ええっ? なんでまた」

「なぜであろうな……私にも理解できかねる。そしてそのある方法とは、王宮専属魔術師の募集に応じることであった。まあ、魔術には自信のある少女だ、遠回しな人心掌握より手取り早いと判断したのかもしれんな」

 それにしたって何年もかかったろうになぁ……。

「そのときの合格者は二名。クルセリアと、私だ」

 おっ、ワルドもか……!

「おお、ワルドって只者じゃないとは思っていたけれど、そんな立派そうな肩書きがあったのか」

「給与がよかったのでな」

「ああ、割とよくある理由なんだね」

「魔術師になろうとしたのも、さほど大きな理由があった訳ではないのだ。当初は旅の魔術師に憧れた童子の一人に過ぎなかった」

「そこから王宮専属の魔術師にまで……」

「うむ……いや、私のことはよいか。ともかくだ……」

「あ、なんで飛ばしちゃうんだよ」

「むう……聞きたいのかね?」

「ああ、もちろん。むしろワルドのことを聞きたいよ。なあ、みんな?」

 みな一様に頷く。

「そうか……うむ、昔話をする相手も最早おらんからな。少々、あれこれと身の上話をも披露させて頂くか……」

 ワルドは座り直す。話したいなら遠慮しなくていいのに……って、昔話をする相手が、最早いない……?

「先にも述べたが、我々の世代の子供たちはみな旅の魔術師に憧れたもので、家の手伝いそっちのけで修行をしたものだ。そしてその旅の魔術師こそ我が師、ソバール・ウィンダム。大酒飲みでな、酒瓶片手に村をふらふらしては魔術にて労働の手伝いや大道芸を披露したりしておったよ」

「へえ……」

「修行の甲斐もあってか、私は早期に魔術を習得することに成功した。そこで誘われたわけだ、これより王都へ向かう、その気があるなら付いてくるかとな……。私は逡巡したが、魔術や王都には多大なる興味があった。ゆえに村を後にすると決意した。家族も期待を込めて私のわがままを許してくれた。秋の祝祭用に貯蔵していた特別な塩漬け肉を持たせてくれたりな。別れは惜しかったが、未知なる世界への期待で胸が高鳴る、ひとつ目の最良の時期だった……」

 別れ、か……。俺は母の葬儀が終わった後にさっさと出て行ってしまったが……果たして惜しまれたのだろうか……?

「そして王都に辿り着いた私は、師匠とともに魔術師の組合に参加することとなる。そこは酒場の地下にあってな、ランプの明かりが絶えぬところで、老若男女、みなこぞってローブを着込み、ぼそぼそと何やら怪しい密談が繰り広げられる、いかにも怪しい雰囲気の場所であった。しかし、そここそ知る人ぞ知る高名なる魔術師集団、王都機関員組合であったのだ……!」

 な、なんだかワルドの口調が明るくなってきたな。

「それはどんな組合なんだい?」

「王都を走らせるため火をくべる何でも屋であるな。合法、非合法関わらず、有益と思われることに尽力する者たちだ。ちなみに組合の命名は組合長である高名な魔術師、トルソン・ボーバット氏が蒸気機関の愛好家であったことからきている。幾度か氏の邸宅にお邪魔をしたことがあるが、まるで彫刻のように蒸気機関の部品が並んでおったよ……と、さすがにこの話はよいか。ともかく、私はしばらく、そこで活動をすることとなった」

「ほう、どんなことを?」

「そうだな……義賊キャンパギッサの話をしよう。王都には有名な義賊、タバイ・キャンパギッサという男がおった。夜な夜な富豪の家に入り込み、盗みを働いては売りさばき、手に入れた金銭を弱き民に与えておったのだ」

「義賊ってことは……悪人じゃあないんだよな」

「うむ、しかし盗みは盗みだ。いくら相手が金に汚く、品性もない名ばかりの貴族でも犯罪は犯罪、私はトネスト・ホッツ・コピデンの屋敷にて義賊を迎え討つ任務を下されることとなる。その前日、お宝を頂戴するとの予告状が届いておったからだ」

「ほう、予告状をね」

「余談だが、コピデンはワインを水で薄めて飲んでおった! 信じられるかね? 高級なワインをだぞっ?」

「お、おお……。そ、そうだな、もったいない」

「うむ、うむうむ、当然のごとく私は指摘した、そのような飲み方をしてはならぬとな。そうすると彼奴はぬかす訳だ、これは俺が買ったものだ、どんな飲み方をしようが俺の勝手だ、などとな!」

「おお……」

「私は言った! では、貴殿は購入者だからといって、名画を焼き捨てる輩を容認するのかとな! まあ、すぐに的外れな例えだと気付いたが……彼奴にとっては痛恨であったらしい、そして叫んだ、ワインなんか美味くないだろう、とな……!」

「お、おおお……」

「私は卒倒しそうになった、比喩ではなく現にしかけた、シャンデリアがクラゲのように泳いだ、あまりに不可解な言動に理解が追いつかなかった、そして息絶え絶えに私は尋ねた、ではなぜ飲むのかとな……!」

「おお……」

「彼奴はぬかしおった、高価だからだと! 美酒に対してなんたる無礼! 魂の火山が燃え盛るアルコールを噴出しかけたそのとき、館内に悲鳴が轟いた!」

「おお……!」

「それは侍女のものだった。きゃあ、キャンパギッサ様よ! そう、それは黄色い声援であったのだ。声が近い、私は廊下に躍り出た。そして鉢合わせる黒い影、手元に宝石箱、影は堂々と明かりの元へ歩み出た。そして短剣を取り出す。なるほど美男子風の男で婦人に人気が出そうであった。しかし私も負けてはおらん、いや、逃すわけにはいかんと思うてな、ひとつ魔術でも披露し捕らえてくれようと身構えた……そのときだ!」

「おお……?」

「コピデンが現れ、なにを血迷ったのか義賊の方へ突っ込んでいきおった。俺の宝石箱ぉ! とか何とか叫んでおったな、脂肪だらけの体にしては異様に素早かった。そして二人は接触、短剣には血……」

「さ、刺したのか……?」

「うむ、しかし大事には至らなかった。脂肪で内臓まで届かなかったのだ。だが貴族に傷を負わせたことには変わらん、多少痛い目に遭ってもらう他ないと魔術を食らわせんとしたそのとき、義賊は短剣を捨てた。人を刺しては義賊の名折れ、処罰は受けると観念したのだ。短剣はあくまで威嚇、暴力は信条に反するらしい。苦しみ悶える富豪をよそに、懸命に義賊を逃がそうとする侍女が印象的であった」

「そ、それで、義賊は投獄されたのか……?」

「うむ。相手が相手、そして罪状も罪状なので、相当に長期の刑期が科せられるはずであったが……彼は脱獄することとなる」

「へえ」

「逃したのは私だ」

「えっ、そうなの?」

「うむ、私も驚愕したが、そういった任務が下ったのだ。捕らえて逃がすとはどういうことだと師匠に詰め寄ると、そもそも組合は王の直属部隊だと聞かされ、これまた驚愕したものだ」

「へえ……でも、そのくだりって脱獄と関係なくない?」

「うむ、まあ、私も若かった。なんとなく納得してしまったのだな……。ともかく、私は義賊が捕らえられている監獄に潜入することとなる。その際には相棒のポージーと一緒で……そう、彼女はポージェンヌ・プランタ。性格も魔術も明るく、光魔法の手練れであった。私がよく使用している魔術も彼女から教わったものだ……」

「へええ、そうなのか」

「……私は闇夜に紛れ、静かに潜入しようとした。しかし彼女は強い光で衛兵の視界を奪うという珍妙な作戦に出た。やむを得なく私は衛兵を気絶させ、地下牢へと急いだ。そこは下水にも繋がっており、ひどい臭いのする場所であった。鼠もたくさんおった。ポージーは鼠が苦手であったので、鼠を見かけるたびに明かりが強烈に発光し、私たちはくらくら眩暈と戦いながら義賊の元へ向かった」

 ポージーさん、面白いなぁ……。

「そして意固地に観念を続ける義賊を無理やり連れ出したところで衛兵たちに阻まれた。そこでようやくポージーの閃光が正しく炸裂することとなる。とはいえ合図もなく発光させたせいで私や義賊も気絶しかけた……どころか、発光した本人すら倒れそうになっていたが……衛兵たちを怯ませることには成功した」

「でも、それで逃げることが……」

「できたと思うであろう?」

「あ、ああ……」

「しかし、大勢の衛兵がどこまでも追ってくるのだ。用水路沿いを進み、川辺を走り、林を抜けて丘を越えても追ってくる。なぜこんな闇夜にここまで食い下がってこれるのか? 答えは明白だった」

「ポージーさんが……」

「その通り、彼女がずっと発光しておったのだ。彼女は驚いたり慌てると発光する癖があった。止めさせようとしたが、止めて止まるものならこんなときに光らないわけであり、けっきょく、我々は朝方まで逃げ続けることとなった……」

「すごいなぁ……」

「義理堅いのはキャンパギッサだ。途中で離脱できたであろうに、けっきょく最後まで一緒に逃げ続けたのだ」

「それで……また義賊を?」

「……うむ」

「へええ……。でも、何でまた捕らえて救うなんて指示が出たんだろう?」

「飴と鞭、なのだろうか……」

 必要悪はしばしばお上の都合で締め付けられる……みたいな感じなのかね……?

「ワルドは以前、そんな活動していたんだな」

「うむ。十二歳の頃に旅立ち、勅命での活動は十年ほどか。その間は大小様々な事件があったよ。令嬢誘拐事件、無法魔術師集団ドロール撃滅作戦、路地裏の無限回廊、犠牲魔術の秘伝書、謎の発光体を追え! などなど……」

 なんか面白そうな話だなぁ……! というか謎の発光体ってポージーさんだろ絶対……!

「まったく、組合の思い出は思い返せばきりがない……。王宮専属魔術師になった後も何だかんだで付き合いはあったしな……」

 そこでワルドの声が低くなる……。

「だが、そのすべてを打ち壊したのがクルセリアだ……」

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