第一期 第5話R 『敗退』
やっと投稿…(汗)数年前の物をリニューアルするのは、思いの外、苦戦しています。
■地下ドッグ
ミーティングルーム
藤本、艦長、黒沢が、会議をしている。
黒沢
『前回の鯛との戦闘データの分析結果、通常の大型魚介類とはあきらかに違う点が判明しました』
●分析結果がモニターに映し出された。
黒沢
『まずは筋肉組織が、通常より強固になっています。回収した肉片を解析してわかったのですが、細胞組織の中に地球上には存在しない未知のメタル素材が含まれていました。極めつけは鯛の目を見てください。文字らしき物が浮かんでいます。この文字が浮かんだ直後、鯛はスピードや攻撃力を増しました。』
艦長
『と言うと鯛は…』
黒沢
『はい。この鯛は人為的な手が加えられている可能性がありますし、何かにコントロールされていたとも考えられます』
艦長
『目に浮かんでる文字かぁ…気になるな…』
黒沢
『はい。解析はしていますが、意味不明の文字でして…』
藤本
『わかりました、この件の解析を引き続き進めて下さい。あと…』
黒沢
『食用かどうかを判別する方法ですね』
藤本
『そうです』
黒沢
『判別する方法は、特に問題ありません。通常の金属探知機の改良型で大丈夫ですし、金属反応が無ければ、普通の魚介類と同じですから問題ありません。それに、出荷前には、トレサビや事前検査がありますから…』
艦長
『こんな物に頼らなくてはいけない、今の日本や世界の食料事情は悲しいですな…』
藤本
『全くです』
受信メールの音が鳴る!
黒沢
『艦長、仕事の依頼です』
艦長
『うむ。召集!』
黒沢
『了解』
漢艦シリーズ 大弩號 第一期 第5話R『敗退』
■秘密の地下ドッグ
●000のゲートが開き、中から一隻の戦艦が、ドッグへ移動。固定される。
黒沢
『壱型、B型、0式装備で、スタンバイ』
固定された戦艦の下が開き、パーツがせり上がり装着。艦首はドリルでは無く、、包丁らしき物が装着された。
■大弩號の艦橋
そこには、いつものように、おやじ隊員とキャバ嬢達がいる。
●モニターの黒沢
黒沢
『今回は、主に偵察がミッションになります。』
『艦長、今回の参加は半分ですが、偵察なので大丈夫かと…。あと、今回の艦首は、新兵器のB型を装着しました。切れ味抜群の大きな包丁ですよ〜』
艦長
『うむ。出航準備』
艦長が、運航システムを起動させる。
おやじ隊員達
『運航、システムクリア』『武器管制、システムクリア』
キャバ嬢隊員達
『システムクリアで〜す』
モニターの黒沢
『発進ゲート ルート3へ移動開始します。』
黒沢
移動開始ボタンを押す。
トンガリ戦艦が移動開始。前進→上に上がる→回転台に固定→ルート3の所へ回転→ルート3ゲートに入る→ゲート閉まる→注水→ガントリーロック解除→向かうゲートが沢山開く→信号機が赤から青へ
艦長
『出発、出航!』
微速前進するトンガリ戦艦真っ直ぐ直進。ネオンが綺麗。正面、大型ゲートが開き、海中に潜入。
モニターの黒沢
『南港から、南への進路でお願いします』
おやじ隊員A
『ま〜かして』
艦長
『所で、なぜ偵察なんだ?』
黒沢
『なんでもクライアントいわく、1〜2、2〜1に別れる物体が接近中らしく、確認をして欲しいとの事です。』
おやじ隊員E
『確認して帰るの?だったら意味ないし…』
モニターの黒沢
『その辺は、きっちり話をしています。仮に、二匹を退治したら3倍!!』
おやじ隊員D
『さすがに、しっかりしてますね〜』
モニターの黒沢
『ビジネスですから〜』
キャバ嬢隊員A
『前方、進路上に生体反応あり』
黒沢
『退治、宜しく!新兵器も試してくださいね』
おやじ隊員B
『好き勝手言いやがる』
艦長
『主砲発射準備』
おやじ隊員A
『準備完了』
艦長
『撃て〜!』
大弩號から、銛(紐付き)を発射!
敵に命中!
苦しみのたうち回る敵!
キャバ嬢隊員B
『分析完了。カレイです』
艦長
『艦首一撃B装備使用を許可する』
おやじ隊員C
『銛を巻いてから、三枚下ろしだ〜巻き取り開始』
●巻かれる銛
おやじ隊員A
『B装備展開』
●艦首の装甲が開き、出刃包丁が前に展開。
艦長
『突撃』
●大弩號が、全速で進む!
バサッ!
真っ二つに切りわけた!
おやじ隊員達
『やったぜ』
『完璧』
キャバ嬢隊員B
『良い感じ』
すると…
●真っ二つのカレイが別々に動き始める。
艦長
『何!』
おやじ隊員達
『二個1かい…』
『あれは、カレイと…ヒラメ?』
●二匹の攻撃を同時に受ける、大弩號!
艦長
『艦首、収納』
おやじ隊員達
『艦長、収納出来ません』『先ほどの攻撃で、艦首の装甲を損傷した模様』
艦長
『仕方ない、艦首B装備、強制射出用意』
●その間も二匹の魚の攻撃が続く…
艦長
『右舷推進ロケット、全開』
●大弩號が、推進ロケット全開で回転開始。その勢いで体制を崩す、カレイ!
艦長
『いまだ、B装備、射出』
●艦首の包丁が打ち出される、カレイに刺さり、そのまま一緒に岩場に刺さる。
艦長
『主砲発射』
おやじ隊員
『了解!』
●主砲発射!カレイ命中。
●それと同時にカレイの瞳に、赤い文字が浮かび上がり…一瞬にして爆発。
艦長
『何〜』
●爆発に巻き込まれた大弩號。隊員達が席から転がる。
そこへ、赤目へと変化したヒラメが間髪入れずに、攻撃。
●大弩號は動けない。
おやじ隊員達
『う〜』
『やばい』
キャバ嬢隊員達
『う〜』
●大弩號は傾きながら、岩場に着底。
艦長
『み…みんな大丈夫かぁ…』
何とか起き上がり、席につく隊員達。
●ヒラメの攻撃が更に激しくなる。
おやじ隊員達
『推力低下』
『武器管制室、応答なし』『主砲破損、使えません』キャバ嬢隊員A
『レーダー駄目です。』
モニターの黒沢
『このままだとヤバイです。艦長、撤退してください』
艦長
『非常用のシステムは、どうだ?』
おやじ隊員D
『起動しません』
キャバ嬢隊員B
『数ヵ所、浸水を確認。隔壁で対処します』
●ヒラメの攻撃が続く
艦長
『…』
●大弩號の形状が、徐々に歪んでくる。
艦長
『仕方ない、外装をパージして、その隙をついで脱出する。パージ準備』
キャバ嬢隊員C
『駄目です、装甲の損傷が激しくパージ出来ません』艦長
『う〜…』
謎の声
『お困りのようですね』
艦長
『誰だ!』
謎の声
『クライアントからの依頼で助けに来ました。あなた方のギャラは頂きますよ』
モニターの黒沢
『なんですと!』
おやじ隊員A
『おまえかい』
艦長
『やもうえない、お願いする』
モニターの黒沢
『…艦長』
謎の声
『了解した。また、爆発すると思います。衝撃には注意してください。では!』
●大弩號とヒラメに向かう一つの影…赤いヱイ型のメカ。ヒラメが気が付き、ヱイメカに向かう。
謎の声
『エンジン全開、サイドカッター展開、主砲発射』
『了解』
●一瞬にして、ヒラメを倒すヱイメカ。ヒラメも爆発した。
謎の声
『では、また会いましょう』
●その場を去るヱイメカ!
■地下ドッグ
艦長
『今回はかなりやられてしまったな』
黒沢
『正直、あのヱイメカが助けてくれなければ危険でした。これから、あのヱイメカについて調べてみます。それと大弩號も大改修が必要ですね』
艦長
『そうだな…頼む』
黒沢
『はい。こちらは何とかしますが、隊員達のモチベーションや今後の参加率の方が大問題にならないか心配で…』
艦長
『その件は、藤本さんだけでなく深作さんとも相談するしかないかも知れんな…このまま戦闘が本格的になった場合、民間人では限界もあり得る…』
黒沢
『…そうですね』
■二人の前には、ボロボロの大弩號が修理を待っている。
当初は、1クール程度のつもりで書いていたので、ここからが分岐点になっていきます。