第一期 第17話R 『かいてんだ〜ん!』
話のパターンが決まりつつある時の話です。
■黒沢のプライベートルーム
黒沢
『前回の一撃砲雷とDインパルス専用機は、ちょっと失敗だったなぁ。でも、改良箇所も解ったし、良かった事にしょう。うん。』
『で、次に使う一撃砲の試作はっと…!これにしょう。エネルギーも使わないし』
●パソコンのモニターに、艦首一撃砲 試作000000013 ガトリングの画像が…
●更に、黒沢が赤い大きなレバーを引くと、部屋の外から機械音が…
何と、黒沢のプライベートルームは、製作工場機能があるのである。
黒沢
『名前は、一撃砲 回転弾で良いかな?楽しみ〜!』
■漢艦シリーズ 大弩號 第一期 第17話R 『かいてんだ〜ん!』
■所変わり、藤本司令&山田艦長が、焼き鳥屋・居酒屋『おいでやす』で飲んでいる。
山田艦長
『この前の一撃砲雷はさすがに笑いましたよ。突然、名前を発表。いつもと同じユニット形状なのに、別の性能。オマケに、使用後、爆発(笑)。天才なのか?クレイジーなのか?』
藤本司令
『彼に初めて会った時を思いだしますよ。第一声が、金をくれ!開発費が欲しい〜ですからね。でも大弩號は、かなりの部分が未修復で、未完成、これからの戦いには、修復、開発、改良が、必要になりますね…。と、なると、また、お金が必要になります…どう稼ぐか…』
山田艦長
『そうですな。ビッグママのビジネスで、何とか尻拭いをして貰ってますが、実情、クライアントのギャラ、大型魚介類の市場への販売、漢マークの自家製ミネラルウォーターだけでは、足りませんから…早急に、考えないと…』
■地下ドッグ 管制室
◎ここで、大弩號の主なクライアント、収益についての講座!
今里&相田
『解説の今里&相田です』
今里
『まずは、クライアントです。いろいろなクライアントからの仕事依頼が来ますが、メインは二つになります。』
相田
『日本沿岸守備協同組合と、世界沿岸守備軍 極東支部 外注課ですね』
今里
『そのどちらも、メールでの仕事依頼になります。』相田
『なぜ、メールなんですか?』
今里
『それは、大弩號の所属組織『毎度おおきにホールディングス』は、民間企業ですから、書類でのやり取りが、やり難い為、メールになりました。』
相田
『邪魔くさい手続きを排除したと言う事ですね。じゃあメールが送れないとかの緊急事態は?』
今里
『緊急時の場合は、直通電話、個人の携帯、ホットライン、そして、伝書鳩になります』
相田
『伝書鳩?…次、入金は指定口座に払われるのですが、国への申告は?』
今里
『それは、民間とはいえ、国関連から依頼されているので、特殊法人扱い。税金は引かれません。いわゆる防衛予算等からの下請け仕事です』
相田
『じゃあ、皆のギャランティーも?』
今里
『そうなりますね』
『余談ですが、たまに一般人からの仕事も受けます。その場合は、百円でも動く場合があります。いわゆる弱者の味方です』
相田
『そうか、基本的には世界を守るヒーローだから、なんでも特別なんですね』
今里
『安易な発言だけど…ま、それで良いか…』
『つぎ、市場への販売』
相田
『これは、知ってます』
今里
『どうぞ』
相田
『倒した大型魚介類を市場に流通させるのですね』
今里
『そのままな発言、ありがとう。補足すると、大型魚介類は、基本的に食べる事が可能です。人畜無害も確認済みです。それでも一応、検査をしますが…。ま、自給率の低い、日本の為に一役かってる感じですね』相田
『なるほど。でも通常の市場では、対応出来ないでしょう』
今里
『それは、一旦、大型魚介類専門の漁港か、対応漁港で水揚げされ、一般市場に出まわります。一部は、冷凍し輸出され、恵まれない地域に提供。かなり、貢献しています』
相田
『最後は、漢マークのミネラルウォーターですね』 黒沢
『それは秘密も多い為、君達では上手く説明出来ないだろう。代わりに私が説明しよう』
今里&相田
『ひぇ〜 お、お願いします』
黒沢
『大弩號は、本来のエンジンを搭載していません。今は、私が開発した、黒沢印の圧縮タイプの水素エンジンで動いています。その機能は、とても素敵で、海水をエネルギーとして使用、使い終わると、少しですか純度の高いミネラルウォーターが出来ます。そして、そのミネラルウォーターは、大弩號のエンジンルーム側の専用システムで、速やかに殺菌処理、栄養素を加え、ペットボトルに詰め、パッケージ処理、最後はケースに入れて保管される。』
相田
『なるほど…』
黒沢
『そして、ミネラルウォーター積み荷専用ドッグで、荷下ろし。発注があれば、専用の運送屋が、全国の有名、百貨店、量販店、スーパー、コンビニに配送。そして、店舗販売になる。ちなみに、五百ミリリットル、オープンプライス 税込 百七十円 ケース二四本入。たまに特売百円もあります。今後は、バリエーションや2リットル等も発売予定!更に、この商品の売りは、日本でもベスト五に入る人気商品だったりします。その秘密は、成分にある。まずは、免疫力回復、髪や美肌効果、ダイエットにも良い栄養素の塊、そして…』
今里
『お話の途中ですが、実は、このミネラルウォーター製造が原因で、困っている事があります。』
黒沢
『こら〜俺の話を聞け〜』今里
『無視します。その原因は、本来、海の上ならエネルギー不足に悩まないハズですが、販売用のミネラルウォーターを捨てないので、艦が重くなり沈没の可能性が出ます。その為、重量オーバー手前で、セキュリティが掛かり、海水を補給しなくなるのです』
相田
『だから、たまにエネルギー切れを起こすんだ』
今里
『そう。それとエンジン不調や故障の原因になる事もあります』
黒沢
『それでも、お金を集める為に、必要なの!』
今里
『分かりますよ。でも、対策して貰わないと…』
黒沢
『だからいろいろと、エネルギー使用量の少ない一撃砲の開発をして頑張っているのに…アイツは、お子さま説教確定』
今里
『ひぇ〜』
相田
『では、以上で、講座を終わります』
今里
『すいませ〜ん。誰か助けて〜』
黒沢
『逃がさん』
■所変わり洋上
沿岸守備隊所属偵察機シーカル【海駆】
岩村隊員
『ん?あれかな?』
堀田隊員
『間違いないあれですね』岩村隊員
『あさり?』
堀田隊員
『本部に連絡します』
■黒沢のパソコンに、連絡がはいる。すると、説教中の黒沢の動きが止まり、パソコンに向かう。
今里
『助かった〜』
黒沢
『こいつなら、あれを使えるなあ』
ニャリ!
『今回も、試作の性能を試すぞ、プライベート工場からデッキアップ宜しく』
相田
『えらい自信…凄そうな』
■地下ドッグは、大弩號の準備中。
●管制室に、酔っぱらいの艦長が入ってくる。
艦長
『今日の参加人数は?』
黒沢
『ぼちぼちです。あ、艦長、今日の一撃砲も、試作を使います。』
艦長
『了解した。う〜』
黒沢
『飲み過ぎました?』
艦長
『まあな…気合いで行けば問題ない』
今里
『隊員達は、集結。大弩號に乗り込みます』
艦長
『行ってくる』
黒沢
『行ってらっしゃいませ』
■艦橋
艦長
『出発!出航!』
おやじ&キャバ嬢隊員
『了解!』
●大弩號が発進する
●海へ出た、大弩號
おやじ隊員A
『今日の艦首は、やたらゴツイのが着いてますね』
山田艦長
『新しい試作だそうだ』
おやじ隊員B
『見るからに回転式のガトリング砲ですよね』
モニターの黒沢
『これは、発射時にセリフを言わないといけない武器です』
会長
『趣味の世界じゃないですか…』
モニターの黒沢
『いや、そんな事はないよ!』
キャバ嬢隊員A
『レーダーに反応』
艦長
『艦首一撃砲 回転弾、準備』
●艦長がカードを出し、側面のカードリーダーに、スラッシュ!
●一撃砲、スタンバイに入る
おやじ隊員A
『いきなりですか?』
おやじ隊員B
『試作なのに名前あるし、起動カードあるし…』
●黒沢がモニターで登場
黒沢
『この装備は、完璧!』
おやじ隊員達
『ほんとかな?』
『いやな感じ』
『嘘つき』
黒沢
『見てなさい』
山田艦長
『酔っぱらった上に、発進の衝撃でくらくらしているので、早く終らすぞ〜』
おやじ隊員達
『了解!』
山田艦長
『一撃砲、安全装置解除』
キャバ嬢隊員B
『最後は、回転だ〜ん!って言うのかしら?』
キャバ嬢隊員A
『カッコわる〜い』
キャバ嬢隊員C
『いいえ素敵よ!』
キャバ嬢隊員A&B
『え?』
キャバ嬢隊員A
『あさり、海面に現れます。』
艦長
『発射!』
会長
『艦首一撃砲〜せいので〜』
おやじ隊員達
『回転だ〜ん』
キャバ嬢隊員A
『やっぱり…』
●海面に現れた、あさり、目掛けて、艦首の回転式のガトリング砲が火を吹く!
●ダァダァダァダァ〜ン!!!
●大弩號が発射の衝撃で、装甲が歪み、剥がれる。空薬きょうがそこらじゅうに飛び散る。艦橋は、信じられないくらいの振動。
モニターの黒沢
『衝撃の対応策、忘れてた〜』
今里
『空薬きょう対策もね!』
おやじ隊員A
『こら〜』
おやじ隊員B
『弾が止まりません』
モニターの黒沢
『一撃砲だし、弾が出し終わるまで出ますよ。』
山田艦長
『黒沢く…ん…』
艦長が酔いが周り、気絶。
●当たり一面が煙
少し晴れて、ボロボロの大弩號が現れる。
おやじ隊員A
『ふ〜、所で、あさりは?』
キャバ嬢隊員A
『粉々になったようです』おやじ隊員B
『やっぱり…』
会長
『これでは売り物になりませんね、かんちょ…』
●艦長は、完全に燃焼!
いい寝顔の気絶だった。
黒沢
『まだまだ、改良しないと…でも、また、凄い物を作ってしまった…自分の才能が怖い…』
●呆れる今里&相田
やはり昔書いたから、手直しが多くて…( ̄▽ ̄;)