第一期 第16話R 『クレーム対応…おやじの辛い日常』
ちょっと間が開きました。ごめんなさい。
■京都市内の某会社
仕事中のおやじ隊員R、今回は、彼が主人公の話である。彼は、某中堅電気メーカーの営業課長である。
今日は朝から販売商品のクレームを受け、電話対応。
昼からは、各販売店に謝りに回っている。
夜は、家族で外食の予定だったが、仕事が忙し過ぎで、家に連絡をするのを忘れていた。
●ボロボロの精神状態で帰宅すると、嫁や子供達から冷たい言葉。
もはや理由を述べても言い訳にしか過ぎず…。
そうそう自分の部屋に入るとクレームの件で、メールの山。今回のクレームは、起こる可能性があるにも関わらず、会社の上司の決断によるもので、いざ、製造ミスが発覚するば部下のせいにする。最悪なパターンである。明日も、引き続きクレーム対応に終われる事は必至である。
おやじ隊員R
『どいつもこいつも…』
●そこへ、MLが入る。
■メール内容
未確認物体接近中、仕事依頼の可能性あり。追って、詳しい連絡をするが、一応、仮の参加確認をしたいので、返事をお願いします。
おやじ隊員A
『なるべく参加します』
と、返信
■所変わり、太平洋近海
沿岸守備隊所属偵察機シーカル【海駆】
堀田隊員
『この下に、魚介類反応がある』
岩村隊員
『センサー確認。この反応は、イカみたいだ…』
堀田隊員
『本部に連絡!』
■初回のMLから二時間…
再び、召集のML
おやじ隊員Rは、疲れている為、寝落ち…爆睡中
漢艦シリーズ 大弩號
第一期 第16話R 『クレーム対応…おやじの辛い日常』
■地下ドック
大弩號 艦橋
艦長
『夜遅くの参加、ご苦労。遅い事もあり、明日の仕事が大変になると思うが頑張ってくれ。では、出航準備』
おやじ&キャバ嬢隊員達
『了解!』
モニターの黒沢
『今日は、整備途中の出撃につき、ロープ付きの主砲しか使えません。ごめんなさい』
艦長
『…』
おやじ隊員A
『おい!こら!そんな状態で良いのか?』
黒沢
『あ、艦首一撃砲は一応、使えますが、いつもと同じではありません。使えそうなら、こちらから指示します。悪しからず、ご了承ください。』
おやじ隊員C
『ちょっと待てって〜。話を聞いてるのかぁ〜』
艦長
『…気合いで行けば問題ない(聞こえないくらい小さい声で…)』
●ガミガミ言ってるおやじ隊員達の姿をモニターを見ている黒沢。
黒沢
『カタパルト、射出』
今里
『いいんですか?』
黒沢
『良いの!』
おやじ隊員D
『こら〜〜!』
●大弩號が、発進した。
今里
『あ〜あ』
相田
『なんか可哀想…』
●後ろのドアが開く
おやじ隊員R
『はぁはぁ…遅かった』
黒沢
『あれ〜?二回目の返信がなかったから不参加と思っていました』
おやじ隊員R
『疲れて寝てしまって…』
黒沢
『少し遅かったです。今、出撃しました』
おやじ隊員R
『…』
●洋上で、怪獣映画の様に、大きいイカと対峙している大弩號。
おやじ隊員B
『主砲発射!』
●主砲から、ロープ付きの銛が放たれる。イカは、避けようとしたが、一本だけ、本体に刺さる。
艦長
『よし、刺さって無い銛を戻せ。第二波、用意』
おやじ隊員B
『了解!外れた銛のロープだけ戻せ〜』
おやじ隊員D
『くそ〜こんなゆっくりだと巻いてる間に…』
●大弩號に強い衝撃
艦長
『うぅ〜準備は?』
おやじ隊員C
『イカが暴れて、巻き作業が進みません。』
おやじ隊員D
『艦長、エンジンパワーも上がりません』
艦長
『仕方ない刺さっている銛のロープを切って、一旦、後退。体制を整える』
おやじ隊員C
『了解』
モニターの黒沢
『やっぱり整備中なのは駄目ですねえ』
おやじ隊員B
『だから何とかしろ〜』
黒沢
『大丈夫ですよ』
おやじ隊員達
『?』
おやじ隊員D
『何言ってんの!』
黒沢
『だから…』
おやじ隊員Rの声
『私が引き付けます』
●夜空から、一筋の光!
煙りを出しながら派手なループで、一機の飛行機が現れた。※夜なんで、煙りは見えません(笑)
艦長
『おお〜。Dインパルスの専用機、完成していたのかぁ〜』
■いきなり黒沢が、画面いっぱいに登場
黒沢
『Dインパルスの専用機、皆さん、気になりますよね』
今里
『気になります』
相田
『別に…』
黒沢
『じゃあ説明しますね。この飛行機は、戦闘用であるシーイーグルのシリーズと違って、アクロバットを行えるよう、新設計で開発した機体です。ぱっと見た感じ、見覚えのある機体かも知れませんが、ある意味、僕のオリジナルの訓練機ってところです』
今里
『Dインパルスの意味は?』
黒沢
『ブルーインパルスでは無く、大弩號のDを取って、Dインパルス!!』
今里
『安易な気が…』
相田
『開発した理由は?』
黒沢
『来るべき航空アトラクションの為、ま、お金儲けを含むかな?』
相田
『やっぱり金かい…』
今里
『一般人のおやじ隊員が、なんでアクロバット飛行が出来るんですか?』
黒沢
『それは簡単、アシストするコンピューターを付けてあるから!そして、そのデータは、何とブルーインパルスのパイロットの飛行データなのだ!』
相田
『そんなデータ、どうやったら手に入るんですか?』黒沢
『…それは言えません』
今里
『何かしら、やりましたね。』
相田
『まさか…』
黒沢
『大丈夫!その為に、データを改ざんしたから!』
今里
『やったんだ…』
■大弩號 艦橋
会長
『凄い派手な登場の仕方だけど、えらいデッカイポットも付いてますね。』
おやじ隊員B
『よくアクロバット飛行出来るなぁ〜』
おやじ隊員R
『遅くなって、ごめん。この機体、ほとんどオートなんで、大丈夫。とにかく、ストレス発散ポッド投下しま〜す!』
●コクピットのレバーを引く。
翼に強引に接続されている、筒状のポッドを投下。その筒が割れて、ミニ銛が多数散弾。そして、イカに刺さる
黒沢
『よし来た!ミニ銛展開』
●すると刺さったミニ銛の後ろが展開。
黒沢
『今です。艦長。艦首一撃砲 雷を!』
艦長
『うむ、雷発動準備』
おやじ隊員達
雷って何?と、思った。
黒沢
『了解!遠隔で艦長席のトリガー展開』
●艦長席の横から、トリガーが現れる。
艦長
『エネルギーの充電は?』モニターの黒沢
『必要ありません。ラ〜イと叫び、トリガーをサクッと引いてください』
艦長
『うむ。ラ〜イ!!』
●トリガーを引く
●大弩號のドリルの先端から雷が!イカに引き付けられるように落雷。イカに刺さっている小さな銛が反応。イカの全身に電流が流れる。感電するイカ。
それと同時に、艦首一撃砲雷が大爆発!
黒沢
『やっぱり持たなかったかぁ〜。改良しないと』
相田
『黒沢さ〜ん、アレを…』黒沢
『ん?あちゃ〜』
●Dインパルスの機体がエンジントラブルで、着水する様子が、モニターに映ってている。
おやじ隊員R
『墜落する〜やっぱりついてないよ〜』
黒沢
『アレも改良しないと…』
今里
『簡単なセリフで、済ませましたね…』
相田
『回収…出来ますよね…』
■翌朝
市場では、ボイルイカ?というより、感電イカが売られた。
■そして…おやじ隊員Rの家
●顔を洗い終わる、寝不足のおやじ隊員R
『眠い〜。あ〜あ、今日もクレーム対応かぁ…』
●横におやじ隊員Rの子供が寄ってくる
『お仕事、頑張ってね』
●少し元気な顔になる、おやじ隊員R
『ありがとう。がんばるよ〜』
元々の話にかなりの変更点を加えました。