第一期 第14話R 『父親参観日から始まる誘惑介入物語』
今回も、雑談シリーズです。
■地下ドッグ
●整備中の大弩號
今里
『黒沢さん』
黒沢
『ん?』
今里
『たまに気になってたんですが…』
黒沢
『何を?』
今里
『おやじ隊員達って、元々は、幼稚園のおやじの会のメンバーで、あくまでも一般人でしょ』
黒沢
『そうだよ。それも自由参加の会だよ』
今里
『毎年、新人さん入りますよね』
黒沢
『入るね…。ちなみに幼稚園の現役のおやじの会メンバーなのが乗組員の条件の一つだから、子供が卒園したら、大弩號も卒業になるのが原則。ようは毎年、入れ替わりがある乗組員ってところかな。』
今里
『それなんですが、毎年、どうやって集めるですか?あと、初期メンバーについても、気になります』
黒沢
『いい質問だ!今里く〜ん!』
今里
『また、教えない〜とかは嫌ですよ』
黒沢
『わかった、わかった、初期メンバーの話は長くなるから、まずは、毎年、どうやって集めるかは教えてあげる』
今里
『優しい回答…何か、こんたんがあったりして…』
黒沢
『君ね、そんな目で僕を見るのは間違いだよ〜。じゃあ今夜、藤本司令と飲みに出掛けるから財布持って、着いてきてね』
今里
『やっぱり…』
黒沢
『ギブアンドテイク!みんなで、幸せになろうよ〜』
漢艦シリーズ 大弩號
第一期 第14話R 『父親参観日から始まる誘惑介入物語』
■園児のお父さんすべてが、おやじの会ではありません。入園時に、おやじの会の募集を掛けて、メンバーを事前に募集します。
■今日は、幼稚園の父親参観日。
おやじ隊員達は、通常、園児の父親の為、こうした幼稚園のイベントは進んで参加します。
■父親参観の流れは、学年別、各クラスで、それぞれ親子でコミュニケーションをとりつつ遊びや工作を行います。最後は、クラスごとの記念撮影で終了になります。
■今回も無事に終わり、その夜は、おやじの会の飲み会になります。
ただ、今回の飲み会には、現役と新会員との3回目の顔合わせ、そして大弩號クルーの介入と言う大きな目的があり、かなり重要な飲み会なのである。介入の目安は、ここ数回の参加率や付き合いの良さから始まる。
●そして、現在、三次会、通常のレギュラーメンバーはある程度、着いてくるが、新会員は、かなり少ない人数になる。
ここまで付き合いの良いおやじは、乗組員の最終候補と言っても過言ではない。
■三次会も終盤、みんな完全にデキ上がっている。
そのタイミングで、藤本園長が司令モードに変わる
藤本園長
『新規会員の皆さん、ちょっと聞いて下さい』
かなり、酔っぱらいの園長。みんなが振り向く。
藤本園長
『実は、おやじの会にはもう一つの姿があります』
●その瞬間、辺りが暗くなり、プロジェクターが光り、大弩號のプロモーション映像が映し出される。
藤本園長
『それは、この大弩號に乗って、日本のいや地球の平和を守る事です。』
『無論、報酬はありますし、現役のキャバ嬢隊員も多数、ご用意。参加は、自由。連絡が来たメールに返信をして、所定の場所に集合します。
そして、仕事。
終わり次第、キャバ嬢隊員達と合コン気分で、BBQ。初めは少し訓練はありますが、車くらい簡単な操作方法の訓練のみ。
ただし、ご家族には秘密。期間は、在園中の間。』
会長
『子供や家族には言えませんが、自慢出来る仕事です。正に仕事の中の仕事。BBQの時間は最高〜!』
おやじ隊員A
『報酬も中々良いですよ』藤本園長
『新会員の皆さん、ご検討を!』
新会員A
『お酒は?』
藤本園長先生
『OK』
新会員B
『報酬に税金は掛かりますか?』
藤本園長先生
『ナッシング』
新会員C
『キャバ嬢は、何人くらい来ますか?』
藤本園長先生
『毎回20人前後を確保。在籍メンバーは数百名。たまにスペシャルとして、幼稚園の先生の参加もあるかも!!』
新会員D
『他の会員の方も参加されてますか?』
藤本園長先生
『ここにいるメンバー以外も、多数います』
新会員E
『参加基準は?』
藤本園長先生
『この幼稚園のおやじの会で、飲み会が好きな方であればOK』
会長
『では、基本的に参加希望の方は、ご起立下さい』
●新会員、全員起立。
藤本園長先生、ニヤリ
『登録は簡単、黒沢くん』
黒沢
『はい』
●襖を開けて、黒沢登場。新メンバーに、契約書と、会則の用紙を配る。
藤本園長
『そして、艦長を紹介します。』
●襖を開けて、艦長登場
艦長
『艦長の山田です。皆さん、宜しく!』
藤本園長先生
『そして、今宵を盛り上げるべく、スペシャルゲスト!』
●襖を開けて、キャバ嬢登場!!
そして、本年度の追加メンバーが決まった!
めでたし、めでたし。
藤本司令
『と、言う感じです』
今里
『こう何て言ったら…』
黒沢
『今日と一緒で、ギブアンドテイクって、ところかな?』
今里
『なんか説得力ないっす』藤本司令
『ま、飲みましょう。今里くんのおごりで!』
●今里は思った、この2人は、きっと悪魔だと…
●黒沢、藤本司令の姿が、悪魔になって、高笑いを始めた!
今里
『ひぇ〜(涙)』
ーーーーーーーーーーー
■ここだけの話
この小説の主役、おやじの会は、実在する会です。
私は、京都の嵯峨にある幼稚園のおやじの会に所属し、会長もしました。その経験を生かし考えたのが、この大弩號のお話です。
そして、この話のもとネタは、割りと実話だったりします。大弩號の乗組員にはなれませんが、役員やイベント係りになって貰います。
15話と対な感じにしあげました。