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漢艦シリーズ 大弩號  作者: 森村 義幸
10/46

第一期 第10話R 『背中で語れ!!』

前回の続きになります。

●戦闘水域

二匹目のタコは、動かなくなった大弩號を数回、足で叩くと、沿岸に向かって進み出す。


大弩號、沈黙…


今里・相田

顔色が青くなる。

『救援を出さないと…』

慌てる二人


●そこへドアが開く

振り返る今里・相田

『!』


■大弩號の艦橋

非常ランプが点灯

艦長

『みんな大丈夫か?』

額から血が出ている。

黒沢

『何とか…』

ビッグママ

『こちらも何とかね…』

藤本司令

『私は、大丈夫ですが…』

周りには、先生達が倒れている。下のキャバ嬢隊員達も力尽きていた。


艦長

『皆や艦は状況はどうだ』

ビッグママ

『皆、怪我はしてるけど、意識はある。』

黒沢

『艦も基本システムは大丈夫そうですが、潜航システムは損傷しました。復旧は難しいです。そんな事より皆の状態からして動かせる人が…』


『ここに居ますよ』


艦長、黒沢

『!』


漢艦シリーズ 大弩號 第一期 第10話R 『背中で語れ!!』


●おやじ隊員レギュラーメンバー登場!

会長

『下部の着艦口を開けて下さい。』

ビッグママ

『あんたら…やっとその気になったかい……待ってたわよ』


●着艦口からアームが出てきて、輸送艇が収納された。

艦橋に、おやじ隊員レギュラーメンバーが入ってくる。倒れている先生達を看護しつつ、座席に着く、おやじ隊員達


傷口を押さえている 藤本司令

『皆さん、よく…よく戻って来てくれました』

会長

『遅くなりました。全員じゃありませんけど、そこそこのメンバーは居ますから、どうにかなります』


艦長

『うむ。さあ、反撃です。号令を藤本司令』


藤本司令

『はい。大弩號、反撃開始!』

おやじ隊員達

『おー』


●大弩號が再び、動き出す。

黒沢

『ダメージコントロール』

●所々、攻撃で船体に穴が開き、半分、傾いている大弩號が、建て直される。


艦長

『まずは、ターゲットをこちらに引き戻す。サイドバンカー砲発射用意!』


おやじ隊員B

『ターゲットロック、発射準備了解』


艦長

『撃て〜』


おやじ隊員B

『発射!』


●大弩號のサイドに装備されているサイドバンカー砲が発射された!


●タコに命中、前回と同じようにタコが反転して、大弩號へ接近する。


黒沢

『また、同じパターンですね』

艦長

『主砲、正射で、撃て〜』おやじ隊員B

『了解!発射!』


おやじ隊員E

『ひょっとしたらまだ、他に居るかも知れません。広範囲で、魚介類の反応を手分けして探しましょう』


おやじ隊員F

『反応あり、本艦下に、二匹、目の前のを入れて、三匹、これで全部みたいです』


艦長

『黒沢くん、B装備黒は、あと何回くらい使える』

黒沢

『損傷率が高いので、あと一回が限界かと』

艦長

『あとは、気合いで…』



『大丈夫ですよ〜多分…』

黒沢

『今里・相田!』


今里

『001が、すぐさま駆けつけます。ご安心を!』

相田

『と、言いたいのですが、黒沢さんの適当なマニュアル見ながらなので…』

黒沢

『こらこら…』


おやじ隊員A

『そうと決まれば、行くぜ〜』

会長

『B装備スタンバイ完了』黒沢

『タコの目に赤い文字が確認できます。前回同様、爆発の危険が考えられる為、緊急ブースターを使い、加速を着けて、一気に叩き、爆発をやり過ごします』


ビッグママ

『そんなのあったのなら、早く使えバカ!』


●大弩號、後方から、緊急ブースターが現れ、加速開始。

黒沢

『ついでに、防壁展開』

ビッグママ

『だから、そんなのあったのなら、早く使えアホ!』

●大弩號が、宙に浮くくらい急加速し、タコに向かう!B装備の刃が輝く!


艦長

『切り裂け!』


●沿岸から接近してきた二匹目のタコを一瞬にして切り裂き、離脱。そして、タコは爆発した。


黒沢

『快感!』

ビッグママ

『アホかい、お前は!それより、続けて、下から三匹目が、その後から四匹目が、時間差で接近中だよ!』


艦長

『海面に向けて緊急ブースターと後部推進ロケット全開!艦首を海中に潜らせ、三匹目のタコにB装備を向けろ!』


●緊急ブースターと後部推進ロケットにより、大弩號の前部が海に、艦首から3分の1が海に潜り、3分の2が空に浮く。


おやじ隊員A

『推力アンカー射出!ブースター、ロケット、推力維持、艦首固定』

おやじ隊員B

『三匹目のタコに、ターゲットロック完了』

黒沢

『B装備、緊急射出準備OK』

艦長

『B装備、射出!』

会長

『射出します!』


■近くに接近中の001空母?艦橋

今里

『えらい大胆なカッコ』

相田

『前から沈んでるように見える…』


●三匹目のタコに向けて射出された出刃包丁のB装備。

●見事に、頭部に刺さった。そして、三匹目のタコが沈み、下にいた四匹目のタコと接触した。


●接近する001空母?

相田

『間に合った感じですか?』

黒沢

『いいから急いで!大浪漫に付けといたコンテナを射出してくれ!マニュアルに書いてあるから!』

今里・相田

『大浪漫??』

艦長

『この態勢の維持は、艦の強度が持たない。真っ二つになる』

ビッグママ

『はやくおし〜!』

今里

『了解!大弩號のビーコン確認』

相田

『コンテナ、緊急射出します』


●001空母?の艦底から、コンテナが射出!


●ビーコンに合わし、大弩號に向かうと同時に、コンテナがパージ。中から、ドリル ユニットが現れ、大弩號の先端にドリルが装着される。


黒沢

『よっしゃ!ぶっつけ本番、大成功!』


艦長

『このまま、船体を維持し、艦首一撃砲を撃つ!』

会長

『了解!』


●一撃砲の赤い大きなスイッチを押す。

すると座席が割れて、中からレバーが出てくる。

サイドのレバーを引くすると、大弩號の艦首ドリルの回転が始まる。


おやじ隊員D

『回転率30%、水素エンジンバイパス接続、一撃砲へエネルギー伝達開始。一気に80%へ』


●ドリルの回転から渦巻きが発生。二匹のタコを巻き込むと同時に動きを止める。まるで、蜘蛛の巣に掛かった蝶々のように…。


艦長

『よし、次は、艦尾を海に潜らせろ、ブースターとロケットを逆に!』

おやじ隊員A

『了解』

黒沢

『船体が折れないように!』

会長

『衝撃とGには、気をつけて下さい!』

艦長

『海中から空へ、一本釣りだ〜』


●今度は、ブースターとロケットの推進力を逆にし、大弩號の後方が海に潜り、艦首が一撃砲の渦と共に、海面〜海上へ向けられる。

それと同時に、海中から空へ、渦と共に舞い上がるタコ二匹!


●艦首のドリルのターゲットが、タコに合わされる!

会長

『照準OK!』

おやじ隊員D

『回転率MAX』


●回転の渦巻きがMAXになった瞬間に7色に変わる。

おやじ隊員B

『艦首展開』

艦首のドリルが展開!

艦長

『艦首一撃砲、発射!』

会長

『発射!』

トリガーを引く!


●空に舞い上がったタコを目掛けて、艦首のドリルが発射!

ドリルは、一瞬にして二匹のタコを貫く。

そして、渦巻きも更に激しく真空状態に。そして、水が、カマイタチのようになり、タコの体を粉々に粉砕する。


7色の渦巻きが徐々に水しぶきへと変化する中、大弩號がゆっくり姿を現す。



艦長

『みんな、ありがとう』

藤本司令

『本当に、ありがとうございます』


●おやじ隊員レギュラーメンバーの笑顔。

その周りには、黒沢、ビッグママ、キャバ嬢隊員、先生達、モニターには、今里・相田


●各地域の戦いもほぼ終了。大弩號と001空母?は、帰艦した。



●朝方

会長が家に帰ると、手紙があった

『お父さん、守ってくれて、ありがとう』

『いつも、ご苦労様』

少し涙ぐむ、会長


他の隊員の家でも、同様の出来事があった。


●エピローグ


■地下ドッグ

大弩號、001空母?が並んでいる。よく見ると…

大弩號は、ちょっとボロボロ、001空母?は下部が半塗装状態


■管制室

相田

『おやじ隊員の復活も、めでたし、めでたし。それに、こうして二隻並ぶと、なかなか壮観ですね。でも、まさか001が空母とは…002は何ですかねえ?』

今里

『大弩號以外のゲートの事は、黒沢さんも教えてくれないし…。今回は、あくまでも緊急事態だし。でも、ゲートオープンした時は、ほんとびっくりしましたね』

相田

『ほんとに、マニュアルは手書きで適当だったけど、セミオートタイプの艦だったから何とか動かせて良かった。』

今里

『ひょっとしたら002以降も全部が艦で、すべてオープンしたら、壮観な大艦隊になったりして!ま、人も居て、使用許可を出して貰えればですが…』

黒沢が部屋入って来る

『それは無いな』

今里

『え、何でですか?』

黒沢

『秘密…あ、それと001は、地球名を大浪慢と言うんだよ。ちなみに、修理・修復・改良・開発、すべてが完了してなく、今回、動いたのは奇跡だったの。よく動かせたねえ』

今里

『奇跡って…やっぱり曰く付きだったんですね』

黒沢

『動いたしOKOK』

肩を落とす、助手達

相田

『修復って?黒沢さんが今まで、こっそり造船していた艦じゃないんですか?』黒沢

『それも秘密、それと、000は、大弩號じゃないよ。名前は(すめらぎ)、そういえば、読者の皆さんにも言って無かったよね。で、外装を着けて、外観を変更したのが大弩號=地球名って訳、わかった?』

今里・相田、肩を更に落とす。『あ〜あ』


■ブリーフィングルーム

藤本

『以前から、少しは聞いていましたが、そんな事が…』

艦長

『もう過去は変えられませんが、未来は、選べる、そして、これから作れます。でも、まさか、こんな形で二隻が並ぶ事になるとは…』

ビッグママ

『運命?それとも宿命?かしらねぇ』

艦長

『やはりあの頃をつい思い出してしまうな…』

ビッグママ

『……』

藤本司令

『ですが、これからは大浪慢の力も必要です。黒沢さんが言うには、大弩號と同じで40%程度の復元率だそうですが…』

ビッグママ

『修復しつつとなると、基本的には、交互の使用になりますね。ただ、同時に出撃の場合は、艦長の負担が…』

艦長

『それでなんだが、hitomiいや、ビッグママ、これから大浪慢をお願いしたい』

ビッグママ

『…あの時と同じ様な結果にはしたくない、あの子達に同じ思いをさせたくない…。分かったわ、引き受けさせて貰います。』

艦長

『すまない…』

藤本司令

『宜しくお願いします。あと、おやじ隊員も復活しましたし、それに伴い、二隻の人事構成を検討しましょう。』

艦長

『そうですな』

ビッグママ

『了解』


●艦長、ビッグママ、大弩號、大浪漫には、どんな秘密があるのか?そして、002以降のゲートは、開くのか?実は、ゲートの数は、32×32=1024もあるのだ!


相田

『おやじ隊員の復活は、これ以上、触れないんですね』

今里

『それより、いったい、誰と話してるんですか、黒沢さん?』

黒沢

『ヒ…ミ…ツ!ハートマーク!』


少しクライマックス要素はあります。それは、当初は、13話コンセプトだったので、このままクライマックスに突入する予定だったからです。

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